第二北大路機関

第二北大路機関は、Weblog北大路機関メンテナンス時及びPC不調時の予備として設定されたブログです。

駒鳥一号作戦 ② 浜松城、徳川家康三方ヶ原の戦い敗走と出世城探訪記

◆浜松城へ行ってきた 
 大垣書店と大垣城から始まった駒鳥一号作戦、今回はお城へもう一つ。
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 313系特別快速、JR西日本と違い、JR東海では新快速に特別快速と快速の停車駅があまり違わない。
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 ところで、お気づきだろうか、全力て天候が悪化してきている。
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 豊橋駅、韋駄天のような新快速の快走ここまで、ちなみに名鉄の共用駅でホームには名鉄電車も居たりする。
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 豊橋といえば、豊川稲荷に近いことから稲荷ずし弁当が大昔より名物だ。
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 駅弁だが500円と本当に手頃なお値段なのだけれども、御稲荷の油が甘くて美味しい。
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 ちょうど浜松行きがやってきた、JR東海の快速と新快速は米原か大垣を始発として豊橋か浜松まで運行されてる。
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 美味しそう、実際美味い、車内は乗客が多くはないものの、ロングシート車だったので、豊橋駅で出発前に頂くことに。
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 そして車窓の風景はすっとばして、そのまま浜松駅へ、どうでもいいが、駅弁は美味しかったけれども、この日はまだこれだけ。
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 浜松城へ、空腹感は満腹にはなっていないが紛れたので、そのまま浜松航空祭の度に隣を通る浜松城へ行くことにしました。
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 タウンバスを利用し、東照宮前というバス停から浜松城へ、ただ、東照宮の位置が良く分からない。
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 浜松城へ、浜松城は三方が原の戦いで信玄の家康が戦い、家康が壊走したことで有名な合戦、武田は1572年に遠州へ主力を展開させつつ、美濃と三河へ侵攻し、陽動と共に織田の援軍を妨害する西上作戦を開始した。
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 武田軍主力は約22000で遠州の国境沿いに速度戦を展開、攻城戦では防御の時間を徳川軍に与えず短時間で次々と攻略し、一言坂の戦いで前線視察に出た家康の軍勢を撃破、掛川にて二俣城の戦いを展開し、遠州北部をそのまま武田軍が掌握することに。
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 その時点で家康は一言坂の壊走以後、浜松城に籠城の構えを見せたので、武田軍はその北方を通り浜名湖方面へ進出し、遠州と三河を分断しようとしたところ、家康が突如出陣へ方針を転換したため、浜松城北方の三方が原にて大規模な戦闘が展開されるこおとなり、これが、三方が原の戦いです。
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 この戦闘で家康は、兵力11000名を以て鶴翼陣形、つまりV字型に相手を包み込む部隊配置で攻撃前進を開始するのですが兵力22000名にて信玄は魚鱗の陣、つまり楔形の複層陣形で防御態勢を採っていました。
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 当たり前ですが鶴翼陣形では陣形が横に大きくなり、兵力が少ない状況でこれを行えば戦術上最大の禁忌である単線陣形に近くなってしまい、防御側が攻撃側の二倍で楔形陣地を執っているのですから、散兵線が伸び切り、家康本陣が簡単に攻撃を受ける事となりかねません。
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 このため完敗し、家康は浜松城へ敗走します。戦死しなかったのが不思議なほどの不手際で、敵戦力の規模は一言坂の戦いにて自ら把握していたはずなのですが、相手規模の分析の誤り、少数兵力ながら籠城から攻撃への決断の遅れから戦力で優勢な相手側に防御陣形を組ませる時間的余裕を与えてしまい、生きながらえたのは幸運の一言に尽きるでしょう。
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 浜松城に逃げ込んだ家康は城門を開け放ち、諸葛孔明も試みたという空城計、相手に戦力の余裕がある様子や心理的余裕を示す戦術で、武田軍の攻撃から免れます。まあ、これ、城門を開けっ放しにして余裕がる様子を相手に見せつける戦術だそうですが、これを今やれば無血開城と勘違いされておしまいでしょう。そのご、家康は後世この失敗を忘れないよう顰像を絵師に書かせ、大飯をかっ込むとその勢いでそのまま気絶します。
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 しかしながら、どうしても腹の虫が収まらなかったのか少数兵力で武田軍に夜襲をかける犀ヶ崖の戦いおゲリラ戦を展開したとされますが、際立った戦果はありません。ただ、その後、信玄が急病となり西上作戦は中止、信玄はそのまま甲斐にて病死します。西上作戦は死期を悟っての攻勢のではないか、と考えるほどの歴史の流れですが、ともあれ、家康は永らえました。
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 そして東照宮、有名な日光の東照宮ではありませんが。
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 意外と小さかった、日光東照宮はその荘厳さで有名ながら、その維持が幕府財政に重くのしかかったのは有名な話、しかし、神格化されなければ徳川の治世と日本の安定はあそこまで永らえなかったことも事実で、これだけは簡単に評価できるものではありません。
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 とりあえず、旅の先の安寧を祈りました。
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 葵の御紋が。それにしてもこの東証具は小ぶりで最初此処が東照宮なのだ尾気付かず、移動してしまったほど。
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 さてさて、雀が水浴び、観ての通りですが、けっこうな雨量になっています。実は駒鳥一号作戦は、城廻が目的ではありません、目的地の道中に見聞を広めているだけ。
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 バス停には屋根がありませんので、東照宮にてバスを待ちつつ、バスの到着を待って浜松駅へ向かいました。

北大路機関:はるな
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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榛名の旅 |

平成二十五年度六月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2013.06.01・02)

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭
•6月2日:第7師団創設58周年・東千歳駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/nae/7d/
•6月1日・2日:大湊基地マリンフェスタ2013・・・http://www.mod.go.jp/msdf/oominato/
•6月1日・2日:第9師団創設51周年・青森駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/neae/9d/
•6月1日:東北六魂祭ブルーインパルス飛行展示・・・http://www.rokkon.jp/index.html
•6月2日:第1施設団創設52周年・古河駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/index.html
•6月1日・2日:よこすかYYのりものフェスタ2013・・・http://www.mod.go.jp/msdf/yokosuka/
•6月2日:御前崎分屯基地開庁55周年記念行事・・・http://www.mod.go.jp/asdf/
•6月1日:防府南基地開庁記念行事・・・http://www.mod.go.jp/asdf/
•6月2日:防府北基地航空祭2013・・・http://www.mod.go.jp/asdf/hofukita/
•6月1日:見島分屯基地開庁記念行事・・・http://www.mod.go.jp/asdf/

◆注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

第二北大路機関広報 |

Weblog北大路機関補足:2013-05-29日付 アデン湾における派遣海賊対処行動に従事した艦艇の入港

(お知らせ)
25.5 .29
統合幕僚監部
アデン湾における派遣海賊対処行動に従事した艦艇の入港について
標記について、下記のとおりお知らせします。

海賊対処法に基づく海賊対処行動に従事していた艦艇が、次のとおり入港します。
1 派遣部隊名等
指揮官:第3護衛隊司令
護衛艦「すずなみ」及び護衛艦「きりさめ」
2 入港予定
平成25年6月 7日(金)佐世保基地:護衛艦「きりさめ」
平成25年6月10日(月)大湊基地:護衛艦「すずなみ」
3 指揮官等(年齢については、入港当日現在)
第3護衛隊司令
1等海佐 下 淳市(しも じゅんいち)48歳
司令部 約30名
護衛艦「すずなみ」艦長
2等海佐 宮田 俊邦(みやた としくに) 52歳
乗 員 約170名
護衛艦「きりさめ」艦長
2等海佐 加世田 孝行(かせだ たかゆき) 50歳
乗 員 約180名

ttp://www.mod.go.jp/js/Press/press2013/press_pdf/p20130529.pdf

北大路機関:補足記事 |

Weblog北大路機関補足:2013-05-28日付 時事通信:ミサイル防衛態勢見直しへ=PAC3、都心常備も―政府

ミサイル防衛態勢見直しへ=PAC3、都心常備も―政府

時事通信 5月24日(金)10時4分配信

 政府は24日、北朝鮮の弾道ミサイル発射に備えた迎撃態勢を見直し、年内に策定する防衛大綱に自衛隊の新たな部隊配置計画を盛り込む方針を固めた。防衛省はこれまで、北朝鮮がミサイル発射の兆候を見せるたびに地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を展開していたが、一部部隊を都心へ常時配備することも検討する。
 
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130524-00000045-jij-pol



北大路機関:補足記事 |

駒鳥一号作戦 ① 東海道本線東下り、関ヶ原の戦い西軍根拠地大垣城へ

◆駒鳥一号作戦発動! 
 今回から四月に実施した駒鳥一号作戦の特集を紹介しましょう。
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 駒鳥一号作戦、なんとなく行先が分かるような分からないような。
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 大垣書店、狼と香辛料の全巻はここか、もう一か所で買いました。
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 御存じ大垣書店本店は、北大路駅前にある。
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 そして、場所は飛んで大垣駅のまえ。
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 前々から気になるのだけれども、大垣書店と岐阜県大垣市は関係あるのだろうか。
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 そうこう考えつつ、駒門一号作戦の目的地へ、なお、記事の特性上写真の時系列はやや前後しています。
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 お昼ご飯は何を食べようか、そんなことを考えつつ。
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 やってきたのは大垣城、昔Weblog北大路機関に特集したのだけど、そのあと補修工事を受けている。
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 ああ、前回来た時に、時間を開けて夜てみたい、と思ったビリヤード場は、廃業していました。
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 美濃大垣城、関ヶ原の戦いに際して西軍の一大根拠地となった場所として有名だ。
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 天守閣は1945年の大垣空襲で破壊されてしまったが、戦後再建された、それを更に往時の姿に戻した改修が行われている。
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 今回は天守閣に入ってみました。有料ですが、入場料は100円です。
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 大垣城は再現天守閣ですが、かなり趣がある復元を受けていまして、小ぶりながら楽しめる場所と言えるでしょう。
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 常葉神社、大垣城に隣接し、大垣藩主戸田氏を祭神とする神社です。ちょうど枝垂桜が見ごろでした。
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 参拝し、境内から大垣城を眺めますと、街灯と電線を隠せば、昔の城下町から見上げた天守閣を再び見た感じ。
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 ちなみに、ここまで大垣駅から徒歩で8分ほど、市街地のど真ん中にあります。
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 古い町並み、とは言いつつも終戦後に再建されたのですが、その中にお城が佇む。
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 舟下りが楽しめるとのこと、大垣と言えばムーンライトながら東京行夜行快速の始発駅として有名ですね。
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 水路が活かされた街並み。水都おおがき号という117系臨時列車が名古屋から土日限定で運行されています。
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 西軍根拠地大垣城を散策したのち、次の目的地へ。

北大路機関:はるな
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榛名の旅 |

◆◆◆北大路機関広報◆◆◆Weblog北大路機関寄稿原潜建造虚偽情報事案と投稿コメントへの一部制限について

◆◆◆北大路機関広報◆◆◆
Weblog北大路機関寄稿原潜建造虚偽情報事案と投稿コメントへの一部制限について


平成25年5月24日
北大路機関本部

北大路機関寄稿原潜建造虚偽情報事案について、北大路機関本部は再発防止措置を検討する臨時検討を実施した

1 目的
 公開されている寄稿手段を用いて本北大路機関へ虚偽情報を投稿し、その事実を指摘されたことに対する正当な説明を欠き、且つ虚偽情報寄稿の事実を隠蔽しようとした本件事案に対し、看過すれば重大な影響が及ぶことに鑑み、その再発防止を行う

2 討議
 管理者権限行使への一定数以上の要望投稿を以て開始した本件事案検討は、再発防止策について当該投稿者より再発を防止するに足る発言を得られず、虚偽情報掲載事実を認めなかった実情に鑑み、一定期間の投稿禁止措置を採択することが妥当と結論に至った

3 決定事項
 本決定は、当該投稿者1名以外のあらゆる寄稿を制限するものではない
 当該投稿者(HN:軍事オタク)に対し、一定期間の投稿禁止期間を設ける
 禁止期間中の投稿は自動スパム判別を受ける

 1 期間
  本決定を公示する平成25年5月24日2345時から平成25年5月26日同時刻までの48時間
  及び、本期間、平成25年6月1日から平成25年12月1日までの6箇月間の投稿禁止措置を採る

 2 例外事項
  本決定以降、48時間の投稿禁止期間解除、本期間投稿禁止措置までの期間、下記条件を以て措置猶予を行う
  本件事案主因に対する当該投稿者により当該3記事全てへ再発防止に足る謝罪か発言撤回が行われた場合
  上記措置猶予期間内に当該投稿者により禁止措置期間内へ投稿自粛発言が為された場合強制措置を採らない
  その他、必要と判断される場合は投稿禁止期間を変更する

 3 特記事項
  投稿禁止期間においても、当該投稿者は代理投稿者を以て例外事項の履行を行うことが出来る
  投稿禁止期間においても、当該投稿者は本第二北大路機関拍手欄を以て異議申立てが出来る
  投稿禁止期間中、当該投稿者は他者成りすまし等の電子的手段の行使も合わせて禁じる
  投稿禁止措置の実施は平成19年9月11日以来のものである

 北大路機関 HARUNA KURAMA


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付帯資料①
当該寄稿元記事
2013-05-16
舞鶴地方隊舞鶴展示訓練2011詳報⑪ 展示訓練参加部隊、舞鶴基地へ続々帰港
http://harunakurama.blog.ocn.ne.jp/kitaooji/2013/05/post_ad1e.html
2013-04-22
対領空侵犯措置増加、567回 防衛省が緊急発進平成24年度回数統計を発表
http://harunakurama.blog.ocn.ne.jp/kitaooji/2013/04/post_b191.html
2012-05-03
本日は憲法記念日 北大路機関は、基本的に憲法改正には懐疑的
http://harunakurama.blog.ocn.ne.jp/kitaooji/2012/05/post_b943.html
 
第二北大路機関広報 |

平成二十五年度五月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2013.05.25・26)

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭
•5月26日:第11旅団創設5周年・真駒内駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/nae/11d/
•5月25日:鹿追駐屯地創設56周年記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/nae/5d/
•5月26日:北宇都宮駐屯地創設40周年記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/index.html
•5月25・26日:マリンフェスタin FUNABASHI・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•5月26日:東部方面混成団創設2周年・武山駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/index.html
•5月26日:静浜基地航空祭2013・・・http://www.mod.go.jp/asdf/shizuhama/shizuhama.html
•5月26日:第4施設団創設52周年・大久保駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/
•5月26日:青野原駐屯地創設37周年記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/
•5月25・26日:和歌山県和歌山港、艦艇広報IN和歌山・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•5月25・26日:香川県坂出港、掃海殉職者追悼式関連行事・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•5月25・26日:岡山県玉島港、玉島ハーバーフェスティバル・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•5月25・26日:島根県河下港、艦艇広報IN河下・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•5月25・26日:門司みなと祭り艦艇一般公開・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•5月26日:博多港護衛艦あきづき一般公開・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•5月26日:第4師団創設59周年・福岡駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/4d/
•5月26日:大村航空基地開庁56周年記念行事・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•5月25・26日:佐賀県唐津港、ヘリコプター搭載護衛艦いせ一般公開・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•5月25・26日:水俣恋龍まつり艦艇一般公開・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html

◆注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

第二北大路機関広報 |

Weblog北大路機関補足:2013-05-21日付 防衛省発表:UH-X開発企業選定不正競争事案に関する事案調査再発防止検討委員会開催

隊新多目的用途ヘリコプター(UH-X)開発事業の企業選定に係る事案調査・再発防止検討委員会の開催について
陸上自衛隊新多目的用途ヘリコプター(UH-X)開発事業の企業選定に係る事案調査・再発防止検討委員会の開催について
平成25年5月20日
防衛省

 標記委員会を下記のとおり開催いたしますので、お知らせいたします。
1 日時
 平成25年5月21日(火) 16時00分~
2 場所
 第1省議室
3 出席者(予定)
 左藤防衛大臣政務官(委員長)、防衛事務次官、大臣官房長、防衛政策局長、人事教育局長、経理装備局長、技術監、吉田審議官(総合取得改革・監査担当)、各幕僚長、技術研究本部長、装備施設本部長、防衛監察監

(有識者委員)
公益財団法人日本人事試験研究センター 代表理事
大村 厚至 氏
ものつくり大学名誉教授、東京工業大学名誉教授
神本 武征 氏
株式会社TBSテレビ シニアコメンテーター
川戸 惠子 氏
東海大学法科大学院教授、弁護士 東町法律事務所
渡邉 一弘 氏

http://www.mod.go.jp/j/press/news/2013/05/20a.html

統合幕僚長の海外出張について(PDF)
http://www.mod.go.jp/js/Press/press2013/press_pdf/p20130516.pdf
北大路機関:補足記事 |

OPERATION-KODAMAⅠ ⑥ 舞鶴から京都へ、その日に行ってその日に帰る

◆舞鶴線・山陰本線の旅 
 呉基地から舞鶴基地へ足を運んだ今回の行程もそろそろ帰路へ。
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 前島埠頭から駅まで、本数は少ないが時間が合致したのでバスを利用してみることに。
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 しかし、ちょうどやってきたのは西舞鶴駅行きのバスだったので、西舞鶴へ。
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 西舞鶴駅、東舞鶴駅よりも少し大きな駅で、北近畿タンゴ鉄道も入っている。
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 切符売り場や待合室は二階部分に或る。
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 287系まいづる号が留置線で待機中、ついこの前は此処に183系がいた。
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 この日は朝食を抜いていたので、駅の売店で、駅弁は無かったが三食丼のお弁当を買う。
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 やってきたのは223系、クロスシートで舞鶴線を発車する。
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 北近畿タンゴ鐵道の車両、これでじっくり天橋立にも行ってみたいぞ。
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 途中、特急まいづる号と行き違い。
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 沿線風景、郵便局の表示が面白い。
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 のどかな田園風景が続いてゆく。
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 一国一城の城主を目指したい方々には憧れの立派な石垣がみえてきた。
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 綾部駅、特急きのさき号の287系がやってきた、一挙に183系から近代化が進んだところ。
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 利用するのは園部行き。
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 223系、山陰線はこのあたりだと、特急と普通列車の本数が拮抗してしまう。
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 園部に到着、ここからは複線になり本数も多い。
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 やってきたのは221系、こちらもクロスシートで快適な移動が出来る。
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 二条駅到着、予定通り。
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 早朝の福知山行よりも乗換駅が多いがこの時間帯だと座れるので苦労は少ない。
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 所用を済ませ、少しだけ時間があいた。
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 ペパロニピザをいただく、健康にはよくなさそうだけれども。
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 と、まあ、このようなかたちで、呉基地日帰りと、舞鶴基地日帰りを達成したのでした。

北大路機関:はるな
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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Weblog北大路機関補足:2013-05-13日付 日米原子力協力協定(原子力の平和的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定)

記事本文と直接関係はありませんが、コメント欄にて扱われたため、ここに補足記事として全文を紹介します。

日米原子力協力協定
原子力の平和的利用に関する協力のための日本国政府と
アメリカ合衆国政府との間の協定
昭和63年7月2日号外
条約第5 号
日本国政府及びアメリカ合衆国政府は、
1968年2月26日に署名された原子力の非軍事的利用に関する協定のため
の日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定( その改正を含む。) ( 以下
「旧協定」という。)の下での原子力の平和的利用における両国間の緊密な協力
を考慮し、
平和的目的のための原子力の研究、開発及び利用の重要性を確認し、
両国政府の関係国家計画を十分に尊重しつつこの分野における協力を継続させ、
かつ、拡大させることを希望し、
両国政府の原子力計画の長期性の要請を勘案した予見可能性及び信頼性のある
基礎の上に原子力の平和的利用のための取極を締結することを希望し、
両国政府が核兵器の不拡散に関する条約(以下「不拡散条約」という。」の締
約国政府であることに留意し、
両国政府が世界における平和的利用のための原子力の研究、開発及び利用が不
拡散条約の目的を最大限に促進する態様で行われることを確保することを誓約し
ていることを再確認し、
両国政府が国際原子力機関(以下「機関」という。)の目的を支持しているこ
と及び両国政府が不拡散条約への参加が普遍的に行われるようになることを促進
することを希望していることを確認して、
次のとおり協定した。
第1条
この協定の適用上、
(a) 「両当事国政府」とは、日本国政府及びアメリカ合衆国政府をいう。「当
事国政府」とは、両当事国政府のいずれか一方をいう。
(b) 「者」とは、いずれか一方の当事国政府の領域的管轄の下にある個人又は
団体をいい、両当事国政府を含まない。
(c) 「原子炉」とは、ウラン、プルトニウム若しくはトリウム又はその組合せ
を使用することにより自己維持的核分裂連鎖反応がその中で維持される装置
(核兵器その他の核爆発装置を除く。)をいう。
(d) 「設備」とは、原子炉の完成品(主としてプルトニウム又はウラン233
の生産のために設計され又は使用されるものを除く。)及びこの協定の附属
書AのA部に掲げるその他の品目をいう。
(e) 「構成部分」とは、設備の構成部分その他の品目であつて、両当事国政府
の合意により指定されるものをいう。
(f) 「資材」とは、原子炉用の資材であつてこの協定の附属書AのB部に掲げ
るものをいい,核物質を含まない。
(g) 「核物質」とは、次に定義する「原料物質」又は「特殊核分裂性物質」を
いう。
(i) 「原料物質」とは、次の物質をいう。
ウランの同位元素の天然の混合率から成るウラン
同位元素ウラン235の劣化ウラン
トリウム
金属、合金、化合物又は高含有物の形状において前記のいずれかの
物質を含有する物質
他の物質であつて両当事国政府により合意される含有率において前
記の物質の1又は2以上を含有するもの
両当事国政府により合意されるその他の物質
(ii) 「特殊核分裂性物質」とは、次の物質をいう。
プルトニウム
ウラン233
同位元素ウラン233又は235の濃縮ウラン
前記の物質の1又は2以上を含有する物質
両当事国政府により合意されるその他の物質
「特殊核分裂性物質」には、「原料物質」を含めない。
(h) 「高濃縮ウラン」とは、同位元素ウラン235の濃縮度が20パーセント
以上になるように濃縮されたウランをいう。
(i) 「秘密資料」とは、(i)核兵器の設計、製造若しくは使用、(ii)特殊核分裂
性物質の生産又は(iii)エネルギーの生産における特殊核分裂性物質の使用に関
する資料をいい、一方の当事国政府により非公開の指定から解除され又は秘
密資料の範囲から除外された当該当事国政府の資料を含まない。
(j) 「機微な原子力技術」とは、公衆が入手することのできない資料であつて
濃縮施設、再処理施設又は重水生産施設の設計、建設、製作、運転又は保守
に係る重要なもの及び両当事国政府の合意により指定されるその他の資料を
いう。
第2条
1(a) 両当事国政府は、両国における原子力の平和的利用のため、この協定の
下で次の方法により協力する。
(i) 両当事国政府は、専門家の交換による両国の公私の組織の間における
協力を助長する。日本国の組織と合衆国の組織との間におけるこの協定の
下での取決め又は契約の実施に伴い専門家の交換が行われる場合には両当
事国政府は、それぞれこれらの専門家の自国の領域への入国及び自国の領
域における滞在を容易にする。
(ii) 両当事国政府は、その相互の間、その領域的管轄の下にある者の間又
はいずれか一方の当事国政府と他方の当事国政府の領域的管轄の下にある
者との間において、合意によつて定める条件で情報を提供し及び交換する
ことを容易にする。対象事項には、保健上、安全上及び環境上の考慮事項
が含まれる。
(iii) 一方の当事国政府又はその認められた者は、供給者と受領者との間の
合意によつて定める条件で、資材、核物質、設備及び構成部分を他方の当
事国政府若しくはその認められた者に供給し又はこれらから受領すること
ができる。
(iv) 一方の当事国政府又はその認められた者は、この協定の範囲内におい
て、提供者と受領者との間の合意によつて定める条件で、他方の当事国政
府若しくはその認められた者に役務を提供し又はこれらから役務の提供を
受けることができる。
(v) 両当事国政府は、両当事国政府が適当と認めるその他の方法で協力す
ることができる。
(b) (a)の規定にかかわらず、秘密資料及び機微な原子力技術は、この協定の
下では移転してはならない。
2 1に定める両当事国政府の間の協力は、この協定の規定並びにそれぞれの国
において効力を有する関係条約、法令及び許可要件に従うものとし、かつ、1
(a)(iii)に定める協力の場合については、次の要件に従う。
(a) 日本国政府又はその認められた者が受領者となる場合には、日本国の領域
内若しくはその管轄下で又は場所のいかんを問わずその管理の下で行われる
すべての原子力活動に係るすべての核物質について、機関の保障措置が適用
されること。不拡散条約に関連する日本国政府と機関との間の協定が実施さ
れるときは、この要件が満たされるものとみなす。
(b) アメリカ合衆国政府又はその認められた者が受領者となる場合には、アメ
リカ合衆国の領域内若しくはその管轄下で又は場所のいかんを問わずその管
理の下で行われるすべての非軍事的原子力活動に係るすべての核物質につい
て、機関の保障措置が適用されること。アメリカ合衆国における保障措置の
適用のためのアメリカ合衆国と機関との間の協定が実施されるときは、この
要件が満たされるものとみなす。
3 直接であると第三国を経由してであるとを問わず、両国間で移転される資材、
核物質、設備及び構成部分は、供給当事国政府が受領当事国政府に対し予定さ
れる移転を文書により通告した場合に限り、かつ、これらが受領当事国政府の
領域的管轄に入る時から、この協定の適用を受ける。供給当事国政府は、通告
された当該品目の移転に先立ち、移転される当該品目がこの協定の適用を受け
ることとなること及び予定される受領者が受領当事国政府でない場合には当該
受領者がその認められた者であることの文書による確認を受領当事国政府から
得なければならない。
4 この協定の適用を受ける資材、核物質、設備及び構成部分は、次の場合には、
この協定の適用を受けないこととなるものとする。
(a) 当該品目がこの協定の関係規定に従い受領当事国政府の領域的管轄の外に
移転された場合
(b) 核物質について、(i)機関が、2に規定する日本国政府又はアメリカ合衆
国と機関との間の協定中保障措置の終了に係る規定に従い、当該核物質が消
耗したこと、保障措置の適用が相当とされるいかなる原子力活動にも使用す
ることができないような態様で希釈されたこと又は実際上回収不可能となつ
たことを決定した場合。ただし、いずれか一方の当事国政府が機関の決定に
関して異論を唱えるときは、当該異論について解決がされるまで、当該核物
質は、この協定の適用を受ける。(ii)機関の決定がないときにおいても、当該
核物質がこの協定の適用を受けないこととなることを両当事国政府が合意す
る場合
(c) 資材、設備及び構成部分について、両当事国政府が合意する場合
第3条
プルトニウム及びウラン233(照射を受けた燃料要素に含有されるプルトニ
ウム及びウラン233を除く。)並びに高濃縮ウランであつて、この協定に基づ
いて移転され又はこの協定に基づいて移転された核物質若しくは設備において使
用され若しくはその使用を通じて生産されたものは、両当事国政府が合意する施
設においてのみ貯蔵される。
第4条
この協定に基づいて移転された資材、核物質、設備及び構成部分並びにこれら
の資材、核物質又は設備の使用を通じて生産された特殊核分裂性物質は、受領当
事国政府によつて認められた者に対してのみ移転することができる。ただし、両
当事国政府が合意する場合には、受領当事国政府の領域的管轄の外に移転するこ
とができる。
第5条
1 この協定に基づいて移転された核物質及びこの協定に基づいて移転された資
材、核物質若しくは設備において使用され又はその使用を通じて生産された特
殊核分裂性物質は、両当事国政府が合意する場合には、再処理することができ
る。
2 プルトニウム、ウラン233、高濃縮ウラン及び照射を受けた物質であつて、
この協定に基づいて移転され又はこの協定に基づいて移転された資材、核物質
若しくは設備において使用され若しくはその使用を通じて生産されたものは、
照射により形状又は内容を変更することができるものとし、また、両当事国政
府が合意する場合には、照射以外の方法で形状又は内容を変更することができ
る。
第6条
この協定に基づいて移転され又はこの協定に基づいて移転された設備において
使用されたウランは、同位元素ウラン235の濃縮度が20パーセント未満であ
る範囲で濃縮することができるものとし、また、両当事国政府が合意する場合に
は、同位元素ウラン235の濃縮度が20パーセント以上になるように濃縮する
ことができる。
第7条
この協定に基づいて移転された核物質及びこの協定に基づいて移転された資材、
核物質若しくは設備において使用され又はその使用を通じて生産された特殊核分
裂性物質に関し、適切な防護の措置が、最小限この協定の附属書Bに定めるとこ
ろと同様の水準において、維持される。
第8条
1 この協定の下での協力は、平和的目的に限つて行う。
2 この協定に基づいて移転された資材、核物質、設備及び構成部分並びにこれ
らの資材、核物質、設備若しくは構成部分において使用され又はその使用を通
じて生産された核物質は、いかなる核爆発装置のためにも、いかなる核爆発装
置の研究又は開発のためにも、また、いかなる軍事的目的のためにも使用して
はならない。
第9条
1 第8条2の規定の遵守を確保するため、
(a) この協定に基づいて日本国政府の領域的管轄に移転された核物質及びこの
協定に基づいて日本国政府の領域的管轄に移転された資材、核物質、設備若
しくは構成部分において使用され又はその使用を通じて生産された核物質は、
第2条2(a)に規定する日本国政府と機関との間の協定の適用を受ける。
(b) この協定に基づいてアメリカ合衆国政府の領域的管轄に移転された核物質
及びこの協定に基づいてアメリカ合衆国政府の領域的管轄に移転された資材、
核物質、設備若しくは構成部分において使用され又はその使用を通じて生産
された核物質は、(i)第2条2(b)に規定するアメリカ合衆国と機関との間
の協定並びに(ii)当該核物質の実施可能な範囲内での代替のため又は当該核物
質の追跡及び計量のための補助的措置の適用を受ける。
2 いずれか一方の当事国政府が、機関が何らかの理由により1の規定によつて
必要とされる保障措置を適用していないこと又は適用しないであろうことを知
つた場合には、両当事国政府は、是正措置をとるため直ちに協議するものとし、
また、そのような是正措置がとられないときは、機関の保障措置の原則及び手
続に合致する取極で、1の規定によつて必要とされる保障措置が意図するとこ
ろと同等の効果及び適用範囲を有するものを速やかに締結する。
第10条
いずれか一方の当事国政府と他の国又は国の集団との間の合意が、当該他の国
又は国の集団に対し、この協定の適用を受ける資材、核物質、設備又は構成部分
につき第3条から第6条まで又は第12条に定める権利の一部又は全部と同等の
権利を付与する場合には、両当事国政府は、いずれか一方の当事国政府の要請に
基づき、当該他の国又は国の集団により該当する権利が実現されることとなるこ
とを合意することができる。
第11条
第3条、第4条又は第5条の規定の適用を受ける活動を容易にするため、両当
事国政府は、これらの条に定める合意の要件を、長期性、予見可能性及び信頼性
のある基礎の上に、かつ、それぞれの国における原子力の平和的利用を一層容易
にする態様で満たす別個の取極を、核拡散の防止の目的及びそれぞれの国家安全
保障の利益に合致するよう締結し、かつ、誠実に履行する。
第12条
1 いずれか一方の当事国政府が、この協定の効力発生後のいずれかの時点にお
いて、
(a) 第3条から第9条まで若しくは第11条の規定若しくは第14条に規定す
る仲裁裁判所の決定に従わない場合又は
(b) 機関との保障措置協定を終了させ若しくはこれに対する重大な違反をする
場合には、
他方の当事国政府は、この協定の下でのその後の協力を停止し、この協定を終
了させて、この協定に基づいて移転された資材、核物質、設備若しくは構成部
分又はこれらの資材、核物質、設備若しくは構成部分の使用を通じて生産され
た特殊核分裂性物質のいずれの返還をも要求する権利を有する。
2 アメリカ合衆国がこの協定に基づいて移転された資材、核物質、設備若しく
は構成部分又はこれらの資材,核物質、設備若しくは構成部分において使用さ
れ若しくはその使用を通じて生産された核物質を使用して核爆発装置を爆発さ
せる場合には、日本国政府は、1に定める権利と同じ権利を有する。
3 日本国政府が核爆発装置を爆発させる場合には、アメリカ合衆国政府は、1
に定める権利と同じ権利を有する。
4 両当事国政府は、いずれか一方の当事国政府がこの協定の下での協力を停止
し、この協定を終了させ及び返還を要求する行動をとる前に、必要な場合には
他の適当な取極を行うことの必要性を考慮しつつ、是正措置をとることを目的
として協議し、かつ、当該行動の経済的影響を慎重に検討する。
5 いずれか一方の当事国政府がこの条の規定に基づき資材、核物質、設備又は
構成部分の返還を要求する権利を行使する場合には、当該当事国政府は、その
公正な市場価額について、他方の当事国政府又は関係する者に補償を行う。
第13条
1 旧協定は、この協定が効力を生ずる日に終了する。
2 旧協定の下で開始された協力は、この協力の下で継続する。旧協定の適用を
受けていた核物質及び設備に関し、この協定の規定を適用する。第11条に定
める別個の取極による合意がこれらの核物質又は設備について停止された場合
には、当該核物質又は設備は、その停止期間中、旧協定によつて規律されてい
た限度においてのみこの協定の規定の適用を受ける。
第14条
1 両当事国政府は、この協定の下での協力を促進するため、いずれか一方の当
事国政府の要請に基づき、外交上の経路又は他の協議の場を通じて相互に協議
することができる。
2 この協定の解釈又は適用に関し問題が生じた場合には、両当事国政府は、い
ずれか一方の当事国政府の要請に基づき、相互に協議する。
3 この協定の解釈又は適用から生ずる紛争が交渉、仲介、調停又は他の同様の
手続により解決されない場合には、両当事国政府は、この3の規定に従つて選
定される3人の仲裁裁判官によつて構成される仲裁裁判所に当該紛争を付託す
ることを合意することができる。各当事国政府は、1人の仲裁裁判官を指名し
(自国民を氏名することができる。)、指名された2人の仲裁裁判官は、裁判
長となる第三国の国民である第3の仲裁裁判官を選任する。仲裁裁判の要請が
行われてから30日以内にいずれか一方の当事国政府が仲裁裁判官を指名しな
かつた場合には、いずれか一方の当事国政府は、国際司法裁判所長に対し、1
人の仲裁裁判官を任命するよう要請することができる。第2の仲裁裁判官の指
名又は任命が行われてから30日以内に第3の仲裁裁判官が選任されなかつた
場合には、同様の手続が適用される。ただし、任命される第3の仲裁裁判官は、
両国のうちのいずれの国民であつてはならない。仲裁裁判には、仲裁裁判所の
構成員の過半数が出席していなければならず、すべての決定には、2人の仲裁
裁判官の同意を必要とする。仲裁裁判の手続は、仲裁裁判所が定める。仲裁裁
判所の決定は、両当事国政府を拘束する。
第15条
この協定の附属書は、この協定の不可分の一部を成す。この協定の附属書は、
両当事国政府の文書による合意により、この協定を改正することなく修正するこ
とができる。
第16条
1 この協定は、両当事国政府が、この協定の効力発生のために必要なそれぞれ
の国内法上の手続を完了した旨を相互に通告する外交上の公文を交換した日の
後30日目の日に効力を生ずる。この協定は、30年間効力を有するものとし、
その後は、2の規定に従つて終了する時まで効力を存続する。
2 いずれの一方の当事国政府も、6箇月前に他方の当事国政府に対して文書に
よる通告を与えることにより、最初の30年の期間の終わりに又はその後いつ
でもこの協定を終了させることができる。
3 いかなる理由によるこの協定又はその下での協力の停止又は終了の後におい
ても、第1条、第2条4、第3条から第9条まで、第11条、第12条及び第
14条の規定は、適用可能な限り引き続き効力を有する。
4 両当事国政府は、いずれか一方の当事国政府の要請に基づき、この協定を改
正するかしないか又はこの協定に代わる新たな協定を締結するかしないかにつ
いて、相互に協議する。
以上の証拠として、下名は、正当に委任を受けてこの協定に署名した。
1987年11月4日に東京で、ひとしく正文である日本語及び英語により本書
2通を作成した。
日本国政府のために
倉成正
アメリカ合衆国政府のために
マイケル・J・マンスフィールド

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附属書A
A部
1 原子炉圧力容器原子炉の炉心を収納するために特に設計され若しくは製作
され、かつ、一次冷却材の運転圧力に耐えることのできる金属容器の完成品又は
その主要な工作部品
2 原子炉燃料交換機原子炉に燃料を挿入し又はこれから燃料を取り出すため
に特に設計され又は製作された操作用の設備であつて、原子炉の運転時に操作の
可能なもの(完成品に限る。)
3 原子炉制御棒原子炉における反応度の制御のために特に設計され又は製作
された制御棒集合体であつて制御棒駆動機構付きのもの(完成品に限る。)
4 原子炉一次冷却材ポンプ原子炉用の一次冷却材を循環させるために特に設
計され又は製作されたポンプであつて原動機付きのもの(完成品に限る。)
B部
1 重水素及び重水原子炉において使用される重水素及び重水素と水素との比
が1対5、000を超える重水素化合物
2 原子炉級黒鉛硼素当量100万分の5の純度を超える純度を有し、1立方
ほう
センチメートル当たり1.50グラムを超える密度を有する黒鉛
附属書B 防護の水準
第3群
使用及び貯蔵に当たつては、出入が規制されている区域内において行うこと。
輸送に当たつては、特別の予防措置(荷送人、荷受人及び運送人の間の事前の
取決め並びに国際輸送にあつては、供給国及び受領国それぞれの管轄権及び規制
に服する者の間の事前の合意で輸送に係る責任の移転する日時、場所及び手続を
明記したものを含む。)の下に行うこと。
第2群
備員若しくは電子装置による常時監視の下にあり、かつ、適切な管理の下にある
限られた数の入口を有する物理的障壁によつて囲まれた区域内又は防護の水準が
このような区域と同等である区域内において行うこと。
輸送に当たつては、特別の予防措置(荷送人、荷受人及び運送人の間の事前の
取決め並びに国際輸送にあつては、供給国及び受領国それぞれの管轄権及び規制
に服する者の間の事前の合意で輸送に係る責任の移転する日時、場所及び手続を
明記したものを含む。)の下に行うこと。
第1群
この群に属する核物質は、許可なしに使用されることのないように高度の信頼
性を有する方式により、次のとおり防護される。
使用及び貯蔵に当たつては、高度に防護された区域内、すなわち、第2群につ
いて定められた防護区域であつて、更に、信頼性の確認された者に出入が限られ、
かつ、適当な関係当局と緊密な連絡体制にある警備員の監視の下にある区域内に
おいて行うこと。(このこととの関連においてとられる具体的な措置は、攻撃又
は許可なしに出入が行われること若しくは許可なしに関係核物質が持ち出される
ことを発見し及び防止することを目的とする。)
輸送に当たつては、第2群及び第3群の核物質の輸送について定められた前記
の特別の予防措置をとるほか、更に、護送者による常時監視の下及び適当な関係
当局との緊密な連絡体制が確保される条件の下に行うこと。

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原子力の平和的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との
間の協定に関する合意議事録及び同協定第11条に基づく両国政府の間の実施取

昭和63年7月2日
外務省告示第355号
最終改正昭和63年11月18日
外務省告示第572号
本日東京で署名された原子力の平和的利用に関する協力のための日本国政府と
アメリカ合衆国政府との間の協定(以下「協定」という。)に関し、下名は次の
了解をここに記録する。
1 協定第2条1(a)(iii)及び(iv)に関し、アメリカ合衆国は、日本国への核燃料
の信頼性のある供給(核物質の輸出及び特に濃縮役務の適時の提供を含む。)
の保証及び協定の期間中この約束を履行するために供給能力の利用可能性を維
持することの保証のために必要かつ実行可能な行動をとることが確認される。
2 協定第2条4(c)に関し、両当事国政府は、資材、設備又は構成部分が原子
力の目的に使用することができなくなる場合を決定するための実用に適した方
法を開発するために相互に協議することが確認される。
3 協定第3条及び第5条2に関し、協定の適用を受ける核物質の貯蔵又は形状
若しくは内容の変更が供給当事国政府の輸出許可の条件で認められている場合
には、当該貯蔵又は形状若しくは内容の変更に関し、両当事国政府が改めて合
意する必要はないことが確認される。
4 協定第3条から第5条までの規定に関し、当該規定は協定に基づいて移転さ
れた核物質の使用を通じて生産された特殊核分裂性物質については、生産され
た特殊核分裂性物質のうちその生産に当たつて使用された核物質の総量に対す
るそのように使用された移転核物質の割合に相当する部分に対して実際に適用
される(協定に基づいて移転された設備において使用され又はその使用を通じ
て生産された特殊核分裂性物質については、この限りでない。)ものとし、そ
の後の世代の特殊核分裂性物質についても同様とすることが確認される。また、
両当事国政府は、特殊核分裂性物質の生産に対する特殊核分裂性物質その他の
核物質の相対的寄与を反映する方式を開発するために、相互の及び他の政府と
の討議を開始することが確認される。
5 協定第3条から第7条まで及び第9条の規定に関し、当該規定は、両国の原
子力活動を妨げ若しくは遅延させ又はこれに対して不当に干渉することを回避
し、また、両国の原子力計画の経済的かつ安全な実施のために必要とされる管
理についての慎重な慣行に適合するような態様で適用されることが確認される。
また、協定の規定は、商業上若しくは産業上の利益を追求するために、いずれ
か一方の当事国政府の原子力政策若しくはいずれか一方の当事国政府若しくは
その認められた者の商業上若しくは産業上の利益を損なうために又は原子力の
平和的利用の推進を妨げるために、利用されないことが確認される。
6 協定第7条に関し、両国において適用されている防護措置は、国際原子力機
関(以下「機関」という。)の文書INFCIRC-225-Rev.1に含ま
れる勧告を十分に考慮したものであつて同条が要求する水準にあり又はその水
準を超えるものであり、したがつて適切であることが確認される。
7 協定第8条の平和的目的には、核兵器のための技術と平和的目的のための核
爆発装置のための技術とを区別することが不可能である限り、いかなる核爆発
装置のための使用も、また、いかなる核爆発装置の研究又は開発のための使用
も含まないことが確認される。
8(a) 協定第9条に関し、同条の効果的に実施のために、両当事国政府は、協定
の適用を受ける資材、核物質(アメリカ合衆国政府の場合には、当該核物質
に代わる核物質を含む。)、設備及び構成部分の最新の在庫目録を毎年交換
することが確認される。
(b) 協定第9条1に関し、両当事国政府は、それぞれの国において効力を有す
る関係法令に従い、協定の適用を受けるすべての核物質に係る国内の核物質
計量管理制度を確立しており、また、これを維持することが確認される。
9 次の措置は、協定第9条1(b)(ii)の要件を満たすことが確認される。
(a) アメリカ合衆国政府は、協定第2条2(b)に規定するアメリカ合衆国と機
関との間の協定に基づき、その領域的管轄にあるすべての施設(国家安全保
障上の直接の重要性を有する活動に関連するもののみを除く。)にあるすべ
ての核物質に対する保障措置の適用を機関に認めることを約束している。
(b) アメリカ合衆国政府は、日本国政府に対し、毎年、機関による保障措置の
適用について適格性を有する施設の一覧表並びに協定第2条2(b)に規定する
アメリカ合衆国と機関との間の協定及びその議定書に基づいて機関が選択し
ている施設の一覧表を提供する。
(c) 核物質が協定の適用を受けることとなり、かつ、機関が保障措置の適用上
選択している施設以外の施設に置かれることとなる場合には、両当事国政府
は、いずれか一方の当事国政府の要請に基づき、協議を通じて、かつ、当該
核物質の移転を遅延させることなく,双方が満足する取極(機関が保障措置
の適用上選択している施設にある同量の核物質であつて核分裂性同位元素の
含有量が同等以上のものによる代替を、実施可能な範囲内で含む。)を行う。
(d) 核物質が協定の適用を受けることとなり、かつ、機関による保障措置の適
用について適格性を有する施設の一覧表に記載されていない施設に置かれる
こととなる場合において、(c)に規定する代替が実施不可能なときは、両当事
国政府は、いずれか一方の当事国政府の要請に基づき、協議を通じて、かつ、
当該核物質の移転を遅延させることなく、機関による保障措置の適用につい
て適格性を有するが機関が保障措置の適用上選択していない施設にある同量
の核物質であつて核分裂性同位元素の含有量が同等以上のものによる代替を、
実施可能な範囲内で含む双方が満足する取極を行う。
(e) アメリカ合衆国政府は、日本国政府及び機関に対し、相互の取極に従い、
機関による保障措置の適用について適格性を有する施設にある協定第9条
の規定の適用を受ける核物質の在庫、払出し及び受入れの報告書を施設ごと
に1年単位で提供する。
(f) 両当事国政府は、いずれか一方の当事国政府の要請に基づき、(e)の規定
に従つて提供される報告書に関して協議し、また、これらの報告書に関する
問題を解決するために適切な措置をとる。
10(a) 協定第9条2に定める保障措置取極は、機関の保障措置の原則及び手続に
従い次の特徴を含むことが確認される。
(i) 協定に基づいて移転された設備及び協定第9条2の規定の適用を受ける
核物質を利用し、加工し、処理し又は貯蔵する施設の設計を適時に審査す
ること。
(ii) 協定第9条2の規定の適用を受ける核物質の計量性の確保に資するため
に、操作記録及び関連する報告書を保持し及び提出すること。
(iii) 保障措置を受ける当事国政府が受け入れることのできる要員を指名する
こと(いずれか一方の当事国政府が要請するときは、保障措置を受ける当
事国政府の指名する要員を伴う。)。これらの要員は、(a)(i)の核物質の計
量を行うために必要な範囲ですべての場所及び資料並びに(a)(i)の設備及び
施設に近づくことを認められ、かつ、査察の遂行に関連して装置を使用す
ること及び当該核物質の計量を行うため保障措置を受ける当事国政府と機
関(又は該当する場合には保障措置を行う当事国政府)とが必要と認める
独立の測定を行うことを認められる。保障措置を受ける当事国政府は、機
関又は保障措置を行う当事国政府によつて指名される要員の受入れを不合
理に保留しない。機関( 又は該当する場合には保障措置を行う当事国政
府)によつて指名される要員は、機関(又は該当する場合には保障措置を
行う当事国政府)に対する自己の責務に従う場合を除き、自己の公的任務
により知るに至つた産業上の秘密その他の秘密の情報を開示してはならな
い。
(b) 協定第9条2に関し、また、機関と他方の当事国政府とによる保障措置の
同時的適用は意図されていないことが確認される。両当事国政府は、そのよ
うな保障措置の同時的適用を回避するために必要に応じて協議し、また、そ
のような例外的事態が生ずる場合には、そのような保障措置の同時的適用を
排除するために機関と協議する。
11 協定第12条1(b)の規定中「機関との保障措置協定」の終了に言及した部
分は、協定第2条2に規定する当事国政府と機関との間の保障措置協定が効力
を有する間は、当該当事国政府について適用されないことが確認される。
12 協定第13条2に関し、次のとおり確認される。
(a) 旧協定の適用を受けていた核物質及び設備に関する協定の規定の適用を容
易にするために、両当事国政府は、当該品目の一覧表を作成する。
(b) 旧協定の下で移転された品目で(a)の規定に従つて作成される一覧表に含
まれていないものは、いかなる核爆発装置のためにも、いかなる核爆発装置
の研究又は開発のためにも、また、いかなる軍事的目的のためにも使用され
ず、また、一方の当事国政府が他方の当事国政府の同意を得ることなく当該
一方の当事国政府の領域的管轄の外に移転されない。それらの品目において
使用され又はその使用を通じて生産された特殊核分裂性物質は、いかなる核
爆発装置のためにも、また、いかなる核爆発装置の研究又は開発のためにも、
また、いかなる軍事的目的のためにも使用されず、また、協定第2条2に規
定する当事国政府と機関との間の協定に従い保障措置の適用を受ける。
(c) 両当事国政府は、(b)のとおり保証されている事項が旧協定の下で実施さ
れてきた態様に満足している。
13 協定第14条に関し、両当事国政府は、いずれか一方の当事国政府の要請に
基づき、協定第7条及び第9条にそれぞれ定める防護措置及び保障措置の適用
に関する事項について協議を行うことが確認される。
日本国政府のために
倉成正
アメリカ合衆国政府のために
マイケル・J・マンスフィールド

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(訳文)
原子力の平和的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政
府との間の協定第11条に基づく両国政府の間の実施取極
日本国政府及びアメリカ合衆国政府(以下「両当事国政府」という。)は、1
987年11月4日に原子力の平和的利用に関する協力のための日本国政府とア
メリカ合衆国政府との間の協定(以下「協力協定」という。)に署名したので、
協力協定第3条は、特定の特殊核分裂性物質の貯蔵の要件を定めるので、
協力協定第4条は、特定の核物質の移転の要件を定めるので、
協力協定第5条は、特定の核物質の再処理及び特定の特殊核分裂性物質の形状
又は内容の変更の要件を定めるので、
協力協定第11条は、原子力の平和的利用を容易にするために、両当事国政府
は、協力協定第3条から第5条までに定める合意の要件を、長期性、予見可能性
及び信頼性のある基礎の上に満たす別個の取極を、核拡散の防止の目的及びそれ
ぞれの国家安全保障の利益に合致するよう締結し、かつ、誠実に履行すると定め
るので、
両当事国政府は、協力協定第11条の実施のために次のとおり協定した。
第1条
1(a) 両当事国政府は、協力協定第3条から第5条までの規定に基づき、次の活
動について、ここに合意する。
(i) 附属書1に掲げるいずれか一方の当事国政府の領域的管轄内にある施設
における再処理及び形状又は内容の変更
(ii) 附属書1又は附属書2に掲げるいずれか一方の当事国政府の領域的管
轄内にある施設における貯蔵
(iii)照射を受けた核物質(照射後において高濃縮ウラン又はウラン233を
含有する場合を除く。)のいずれか一方の当事国政府の領域的管轄の外へ
の移転であつて、附属書1、附属書2又は附属書3に掲げる施設から附属
書1に掲げる施設向けのもの
(b) 両当事国政府は、協力協定第4条の規定に基づき、未照射の原料物質及び
低濃縮ウランのいずれか一方の当事国政府の領域的管轄の外への移転(高濃
縮ウランの生産を目的とする場合を除く。)であつて、両当事国政府が文書
により指定する第三国向けのものについて、ここに合意する。
2(a) 両当事国政府は、協力協定第3条及び第5条の規定に基づき、いずれか一
方の当事国政府の領域的管轄内にある両当事国政府が合意する手続に従つて
指定される各施設における暦年ごとの次の活動について、ここに合意する。
(i) プルトニウム、ウラン233及び高濃縮ウランであつてその合計量が1
実効キログラムを超えないもの並びに照射を受けた核物質であつてプルト
ニウム、ウラン233及び高濃縮ウランの合計含有量が1実効キログラム
を超えないものの形状又は内容の変更
(ii) プルトニウム及びウラン233(照射を受けた燃料要素に含有されるプ
ルトニウム及びウラン233を除く。)並びに高濃縮ウランであつてその
合計量が5実効キログラムを超えないものの貯蔵
(iii)照射を受けた核物質であつてプルトニウム及びウラン233の合計含有
量が500グラムを超えないものの再処理
(b) 両当事国政府は、協力協定第4条の規定に基づき、500グラムを超えな
いプルトニウムを含有する未照射の核物質の第三国の領域的管轄内にある両
当事国政府が文書により指定する各施設向けの暦年ごとの移転であつて、試
験及び分析のための照射及び当該移転当事国政府の領域的管轄へのその後の
返還を目的とするものについて、ここに合意する。当該未照射の核物質の移
転は、これに含有されるプルトニウムの量が1回の船積みにつき500グラ
ムを超えないように行う。
3(a) 各当事国政府は、第三国の政府に対し、当該第三国の政府の領域的管轄内
にある施設であつて附属書1に掲げるもの及び2(b)の規定に基づいて指定さ
れるものを通告する。各当事国政府は、当該第三国の政府との協定の下で必
要とされる場合には、当該第三国の政府に対し、次の活動について同意を与
える。
(i) 再処理、形状又は内容の変更及び貯蔵(附属書1に掲げる施設の場合)
並びに照射(2(b)の規定に基づいて指定される施設の場合)
(ii) 他方の当事国政府の領域的管轄への関係する核物質(回収プルトニウ
ムを除く。)の返還
(iii)1回の船積みにつき2キログラム以上の量の関係する回収プルトニウム
の他方の当事国政府の領域的管轄への返還であつて次の手続に従うもの
受領当事国政府は、個々の船積み前に、受領当事国政府でない当事国
政府に対し、文書による通告であつて、当該国際輸送のために準備され
た措置が附属書5に示される指針に沿つている旨の通報及び当該措置の
記述を含むものを行う。
(b) (a) (iii)の手続がとられない場合には、回収プルトニウムの返還は、関係協
定に基づく受領当事国政府でない当事国政府の同意があるときにのみ行われ
る。
4 1(a)、2及び3の規定は、両当事国政府が文書により別段の内容を認める
場合を除き、関係する回収プルトニウムが附属書1若しくは附属書2に掲げる
施設又は2の規定に基づいて指定される施設に置かれる場合にのみ適用する。
5 この実施取極の追加的な手続要件は、この実施取極の合意された議事録に規
定する。
第2条
1 この実施取極の附属書1から附属書4まではこの条に規定する手続に従い、
また、この実施取極の附属書5は両当事国政府の合意により、それぞれこの
実施取極を改正することなく修正することができる。
2 両当事国政府が別段の合意をする場合を除き、いずれの一方の当事国政府も、
他方の当事国政府に対しこの条の規定に従つて文書による通告を行い、かつ、
文書による受領通知(受領通知には、当該通告の受領のみを表明することがで
きる。)を受領することによつてのみ、その領域的管轄内にある施設を附属書
1、附属書2、附属書3若しくは附属書4に追加し又はそれらから削除するこ
とができる。当該受領通知は、当該通告の受領の後30日以内に行われる。
(a) 附属書3又は附属書4に掲げる施設の附属書1又は附属書2への追加のた
めの通告は、次の情報を含む。
(i) 施設の所有者又は操業者の名称、施設名及び現有の又は計画中の設備能

(ii) 施設所在地、関係する核物質の種類、施設への当該核物質搬入の見込期
日及び活動の種類
(iii) 関係する保障措置取極(すなわち、施設附属書又は特定査察の場合には
そのための措置)が国際原子力機関(以下「機関」という。)との間で合
意されている旨及び協力協定第7条に定める防護の措置が維持される旨の
表明
(b) 通告は、次の場合には、(a)に掲げる情報に加えてそれぞれ次の情報を含
む。
(i) 附属書4に掲げる施設の附属書1への追加((b)(ii)の場合を除く。)の
場合には、当該保障措置取極が両当事国政府によつて合意された関係する
保障措置概念に従う旨の確認及び当該保障措置取極に含まれる主要な要素
の記述
(ii) 附属書4に掲げる施設であつて、通告を行う当事国政府の領域的管轄内
にある附属書1に掲げる施設について既に適用されている保障措置が適用
できるものの附属書1への追加の場合には、当該保障措置取極が附属書1
に掲げる対応する施設について適用されている保障措置取極とすべての重
要な点において同一である旨の確認及び当該保障措置取極に含まれる主要
な要素の記述
(c) 附属書1、附属書2、附属書3若しくは附属書4から施設を削除し又は附
属書3若しくは附属書4に施設を追加するための通告は、施設名その他利用
可能な関連情報を含む。
3 第三国の政府の領域的管轄内にある施設は、両当事国政府の合意により、附
属書1に追加し又はこれから削除することができる。
4(a) 両当事国政府は、必要な場合には、附属書4に掲げ又は掲げることとなる
施設の操業の遅延を回避するため当該施設の保障措置概念をできる限り速や
かに作成するために努力する。
(b) 機関が、附属書4に掲げる施設に関し両当事国政府によつて合意された保
障措置概念に従つて保障措置を実施できない場合には、両当事国政府は、こ
れによつて当該施設の操業が遅延しないことを確保するためにあらゆる努力
を払う。この目的のために、両当事国政府の間で又はいずれか一方の当事国
政府と機関との間で、協議が行われる。当該施設は、適切な保障措置が機関
により暫定的に適用されることに両当事国政府が満足することを条件として、
2(a)の規定に従い暫定的に附属書1に追加される。両当事国政府は、必要
な場合には、機関が保障措置概念に従つて保障措置を実施できるようにする
ため関係する保障措置概念を修正するためにあらゆる努力を払う。
第3条
1 この実施取極は、協力協定と同時に効力を生じ、協力協定第11条の下で協
力協定の存続期間中効力を有する。両当事国政府は、いずれか一方の当事国政
府の要請に基づき、この実施取極を改正するかしないか又はこの実施取極に代
わる新たな取極を締結するかしないかについて、相互に協議する。
2 いずれの一方の当事国政府も、他方の当事国政府による核兵器の不拡散に関
する条約に対する重大な違反若しくは同条約からの脱退又は機関との保障措置
協定、この実施取極若しくは協力協定に対する重大な違反のような例外的事件
に起因する核拡散の危険又は自国の国家安全保障に対する脅威の著しい増大を
防止するため、第1条において与える同意の全部又は一部を停止することがで
きる。そのような停止に関する決定は、核不拡散又は国家安全保障の見地から
の例外的に懸念すべき最も極端な状況下に限り、かつ、政府の最高レベルにお
いて行われるものとし、また、両当事国政府が受け入れることのできる態様で
そのような例外的事件を処理するために必要とされる最小限の範囲及び最小限
の期間に限つて適用される。
3 両当事国政府は、2の停止の期間中、第1条に掲げる活動について個別に合
意することができる。両当事国政府は、問題とされる事実関係を確定するため
に、及び停止が必要な場合にはいかなる範囲の停止が必要であるかを討議する
ために、停止に先立ち相互に協議する。停止を行う当事国政府は、当該停止の
経済的影響を慎重に検討し、かつ、この実施取極の下での国際的な原子力関係
取引及び燃料サイクルの運営の撹乱を回避するため可能な最大限の努力をする。
かく
両当事国政府は、協力協定第14条の規定に従い、これらの問題を解決するた
め第三者に付託することを合意することができる。
4 停止を行つた当事国政府は、停止の原因となつた事態の進展を絶えず再検討
し、かつ、正当化され次第停止を撤回する。両当事国政府は、いずれか一方の
当事国政府の要請があつた場合には直ちに、当該停止の撤回のための根拠の存
否を決定するため相互に協議する。
1987年11月4日に東京で、英語により本書2通を作成した。
日本国政府のために
倉成正
アメリカ合衆国政府のために
マイケル・J・マンスフィールド

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附属書1 再処理、形状若しくは内容の変更又は貯蔵のための施設
1 再処理施設
所有者又は操業者の名称施設名設備能力所在地
動力炉・核燃料開発事業団東海再処理工場210t/年茨城
動力炉・核燃料開発事業団高レベル放射性物質7.2㎏FBR 茨城
研究施設使用済燃料/年
英国核燃料公社セラフィールド工場1,200t/年英国
核物質会社ラ・アーグ工場1,600t/年フランス
2 プルトニウム転換施設
所有者又は操業者の名称施設名設備能力所在地
動力炉・核燃料開発事業団プルトニウム転換技術10㎏MOX/日茨城
開発施設
3 プルトニウム燃料加工施設
所有者又は操業者の名称施設名設備能力所在地
動力炉・核燃料開発事業団プルトニウム燃料加工11tMOX/年茨城
技術研究開発施設
(PFFF)
4 独立のプルトニウム貯蔵施設
なし
5 その他の施設
なし

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附属書2 プルトニウムが置かれるその他の施設
1 新型転換炉/重水減速軽水冷却
所有者又は操業者の名称施設名設備能力所在地
動力炉・核燃料開発事業団ふげん165MWe 福井
2 高速増殖炉/ナトリウム冷却
所有者又は操業者の名称施設名設備能力所在地
動力炉・核燃料開発事業団常陽100MWt 茨城
3 軽水炉
所有者又は操業者の名称施設名(原子炉番号) 設備能力所在地
関西電力株式会社美浜発電所(1) 340MWe 福井
日本原子力発電株式会社敦賀発電所(1) 357MWe 福井
4 その他の施設
臨海実験装置
所有者又は操業者の名称施設名設備能力所在地
日本原子力研究所軽水炉臨界実験装置200Wt 茨城
(TCA)
日本原子力研究所高速炉臨界実験装置2,000Wt 茨城
(FCA)
動力炉・核燃料開発事業団重水臨界実験装置1,000Wt 茨城
(DCA)
附属書3 第1条に関係するその他の施設
1 軽水炉及びガス冷却炉
所有者又は操業者の名称施設名(原子炉番号) 炉型設備能力所在地
日本原子力発電株式会社東海発電所GCR 166MWe 茨城
日本原子力発電株式会社東海第2発電所BWR 1,100MWe 茨城
日本原子力発電株式会社敦賀発電所(2)PWR 1,160MWe 福井
東北電力株式会社女川原子力発電所(1)BWR 524MWe 宮城
東京電力株式会社福島第1原子力発電所(1)BWR 460MWe 福島
東京電力株式会社福島第1原子力発電所(2)BWR 784MWe 福島
東京電力株式会社福島第1原子力発電所(3)BWR 784MWe 福島
東京電力株式会社福島第1原子力発電所(4)BWR 784MWe 福島
東京電力株式会社福島第1原子力発電所(5)BWR 784MWe 福島
東京電力株式会社福島第1原子力発電所(6)BWR 1,100MWe 福島
東京電力株式会社福島第2原子力発電所(1)BWR 1,100MWe 福島
東京電力株式会社福島第2原子力発電所(2)BWR 1,100MWe 福島
東京電力株式会社福島第2原子力発電所(3)BWR 1,100MWe 福島
東京電力株式会社福島第2原子力発電所(4)BWR 1,100MWe 福島
東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所(1)BWR 1,100MWe 新潟
中部電力株式会社浜岡原子力発電所(1)BWR 540MWe 静岡
中部電力株式会社浜岡原子力発電所(2)BWR 840MWe 静岡
中部電力株式会社浜岡原子力発電所(3)BWR 1,100MWe 静岡
関西電力株式会社美浜発電所(2)PWR 500MWe 福井
関西電力株式会社美浜発電所(3)PWR 826MWe 福井
関西電力株式会社高浜発電所(1)PWR 826MWe 福井
関西電力株式会社高浜発電所(2)PWR 826MWe 福井
関西電力株式会社高浜発電所(3)PWR 870MWe 福井
関西電力株式会社高浜発電所(4)PWR 870MWe 福井
関西電力株式会社大飯発電所(1)PWR 1,175MWe 福井
関西電力株式会社大飯発電所(2)PWR 1,175MWe 福井
中国電力株式会社島根原子力発電所(1)BWR 460MWe 島根
四国電力株式会社伊方発電所(1)PWR 566MWe 愛媛
四国電力株式会社伊方発電所(2)PWR 566MWe 愛媛
九州電力株式会社玄海原子力発電所(1)PWR 559MWe 佐賀
九州電力株式会社玄海原子力発電所(2)PWR 559MWe 佐賀
九州電力株式会社川内原子力発電所(1)PWR 890MWe 鹿児島
九州電力株式会社川内原子力発電所(2)PWR 890MWe 鹿児島
日本原子力研究所※むつPWR 36MWt
2 その他の施設
なし
※ むつは、附属書2に追加されない。

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附属書4 いずれか一方の当事国政府の領域的管轄内にある計画中又は建設中の
施設であつて必要とされる時点において附属書1、附属書2又は附属書
3に追加されることが予定されるもの
1 再処理施設
所有者又は操業者の名称施設名設備能力所在地
日本原燃サービス株式会社六ヶ所村商業用再処理800t/年青森
施設
2 プルトニウム転換施設
なし
3 プルトニウム燃料加工施設
所有者又は操業者の名称施設名設備能力所在地
動力炉・核燃料開発事業団プルトニウム燃料製造45tMOX/年茨城
施設(PFPF)
4 独立のプルトニウム貯蔵施設
なし
5 原子炉
(a) 新型転換炉/重水減速軽水冷却
所有者又は操業者の名称施設名設備能力所在地
電源開発株式会社大間606MWe 青森
(b) 高速増殖炉/ナトリウム冷却
所有者又は操業者の名称施設名設備能力所在地
動力炉・核燃料開発事業団もんじゅ280MWe 福井
(c) 軽水炉
所有者又は操業者の名称施設名炉型設備能力所在地
北海道電力株式会社泊発電所(1)PWR 579MWe 北海道
北海道電力株式会社泊発電所(2)PWR 579MWe 北海道
東北電力株式会社巻原子力発電所(1)BWR 825MWe 新潟
東北電力株式会社女川原子力発電所(2)BWR 825MWe 宮城
東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所(2)BWR 1,100MWe 新潟
東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所(3)BWR 1,100MWe 新潟
東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所(4)BWR 1,100MWe 新潟
東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所(5)BWR 1,100MWe 新潟
中部電力株式会社浜岡原子力発電所(4)BWR 1,137MWe 静岡
北陸電力株式会社能登原子力発電所(1)BWR 540MWe 石川
関西電力株式会社大飯発電所(3)PWR 1,180MWe 福井
関西電力株式会社大飯発電所(4)PWR 1,180MWe 福井
中国電力株式会社島根原子力発電所(2)BWR 820MWe 島根
四国電力株式会社伊方発電所(3)PWR 890MWe 愛媛
九州電力株式会社玄海原子力発電所(3)PWR 1,180MWe 佐賀
九州電力株式会社玄海原子力発電所(4)PWR 1,180MWe 佐賀
6 その他の施設
所有者又は操業者の名称施設名設備能力所在地
日本原子力研究所核燃料サイクル安全工学茨城
研究施設(NUCEF)
動力炉・核燃料開発事業団高速炉燃料リサイクル茨城
試験施設

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附属書5 回収プルトニウムの国際輸送のための指針
A 航空輸送
1 輸送は、英国又はフランスの飛行場から、北極経由又は自然の災害若しくは
社会の騒乱の生じている地域を避けるように選定されたその他の経路で、日本
国の飛行場まで、専用貨物航空機により実施される。
2 個々の船積みの前に、個々の輸送について実施される特定の取決めを記載す
る輸送計画が作成される。当該計画は、荷送人、荷受人及び運送人の間の調整
を通じ、かつ、関係当局との適切な連絡及び協議を通じて事前に確保される両
当事国政府、移転国政府及び輸送経路国の協力及び援助を得て、作成される。
輸送計画には、次の措置を含む。
(a) 輸送には、積荷の常時監視及び防護に責任を有し、かつ、乗務員から独立
した武装護衛者が同行する。武装護衛者は、関係各国の法令に従つて行動す
る。
(b) 輸送に主要な責任を有する者(例えば、乗務員、護衛者及びオペレーショ
ン・センター地上要員)の信頼性が確認される。
(c) すべての飛行場において、盗取又は妨害行為から守るため、警察を含む関
係当局の協力を得て又は他の武装要員を使つて航空機への接近を制限するこ
とにより、実現可能な最大限度において、航空機の隔離が確保される。
(d) 輸送容器は、航空機の墜落の際にもその健全性を維持するように設計され、
かつ、認定される。これらの輸送容器は、許可を得ていない者が核物質に接
近することを防ぐために施錠され又は封印されるコンテナーに収納される。
個々の輸送コンテナーには、墜落の際に位置の特定を容易にするため、応答
器又は発信器を装備する。
(e) 航空機には、通常の民間航空用通信機器とは別個の通信系であつて実用化
された先端技術を用いた信頼性のあるものを装備する。この通信系は、(i)航
空機からオペレーション・センターに航空機の位置及び識別情報を自動的に
送信する能力並びに(ii)乗務員の介在なしに護衛者とオペレーション・センタ
ーとの間の通信を可能にする能力を有する。
(f) 利用可能な先端技術を用いて出発から到着まで継続的に航空機の位置及び
状況を監視する責任を有するオペレーション・センターが設置される。オペ
レーション・センターと両当事国政府、移転国政府及び輸送経路国の関係当
局のコンタクト・ポイントとの間で通信経路が確立される。
(g) 詳細な緊急時計画が事前に作成される。これらの計画においては、想定さ
れる緊急時の状況並びに当該状況下での乗務員、護衛者及びオペレーション
・センター要員のとるべき行動が示される。これらの計画においては、両当
事国政府、移転国政府及び輸送経路国の関係当局のコンタクト・ポイント及
び責任分担が示される。
(h) 各関係当局が、前記の防護措置の効果的な実施を確保するため必要とされ
る特定の計画を、適当な場合には他の関係当局との協議及び荷送人、荷受人
及び運送人との密接な連絡を通じて作成した旨の確認が、当該各関係当局か
ら得られる。
B 海上輸送
1 輸送は、英国又はフランスの港から、自然の災害又は社会の騒乱の生じ
ている地域を避けるように、かつ、積荷及び輸送船の安全を確保するよう
に選定された経路で、日本国の港まで、専用輸送船により実施される。輸
送船は、輸送途上においては事前に予定する形での寄港を行わない。緊急
時における寄港は、2に規定される輸送計画に記載される手続に従つての
み行われる。
2 個々の船積みの前に、輸送について実施される特定の取決めを記載する
輸送計画が、輸送される核物質の適切な防護を特に確保するため、作成さ
れる。当該計画は、荷送人、荷受人及び運送人の間の調整を通じ、かつ、
関係当局との適切な連絡及び協議を通じて事前に確保される両当事国政府、
移転国政府及び必要な場合にはその他の政府の協力及び援助を得て、作成
される。輸送計画には、次の措置を含む。
(a)(i) 輸送船には、武装し及び装備を有し、かつ、輸送船の乗組員から独立し
た護衛者が乗船する。船上の護衛者は、積荷の常時監視及び防護に責任を
有し、関係各国の法令に従つて行動する。
(ii) 輸送船は、出発から到着まで、武装護衛船によつて護衛される。ただし、
輸送計画に記載される代替安全措置が、武装護衛船による護衛のないこと
を効果的に補填する場合には、この限りでない。
(b) 輸送に主要な責任を有する者(例えば、輸送船の乗組員、輸送船上の護衛
者及びオペレーション・センター要員)の信頼性が確認される。
(c) すべての港において、盗取又は妨害行為から守るため、警察を含む関係当
局の協力を得て又は他の武装要員を使つて輸送船への接近が制限される。
(d) 海上における積荷の移動を防ぐための措置が講じられる。この措置には艙
そう
口の開閉装置及び船上のデリック装置又はクレーンを作動不能にすることが
含まれる。輸送容器又は輸送コンテナーは、許可を得ていない者が核物質に
接近することを防ぐために施錠され、かつ、封印される。個々の輸送容器又
は輸送コンテナーには、事故の際に位置の特定を容易にするため、応答器又
は発信器を装備する。
(e) 輸送船には、通常の航行通信器とは別個の通信系であつて実用化された先
端技術を用いた信頼性のあるものを装備する。この通信系は、(i)輸送船から
オペレーション・センターに輸送船の位置及び積荷の状況の情報を自動的に、
かつ、安全確実に送信する能力並びに(ii)輸送船乗組員の介在なしに乗船護衛
者とオペレーション・センターとの間の別個の、かつ、安全確実な通信を可
能にする能力を有する。
(f) 利用可能な先端技術を用いて出発から到着まで継続的に輸送船の位置及び
積荷の状況を監視する責任を有するオペレーション・センターが設置される。
オペレーション・センターと輸送計画において指定された関係当局のコンタ
クト・ポイントとの間で通信経路が確立される。
(g) 詳細な緊急時計画が事前に作成される。これらの計画においては、想定さ
れる緊急時の状況並びに当該状況下での輸送船の乗組員、船上の護衛者、護
衛船及びオペレーション・センター要員のとるべき行動が示される。これら
の計画においては、輸送計画において指定された関係当局のコンタクト・ポ
イント及び責任分担が示される。
(h) 指定された各関係当局が、前記の防護措置の効果的な実施を確保するため
必要とされる特定の計画を、適当な場合には他の関係当局との協議並びに荷
送人、荷受人及び運送人との密接な連絡を通じて作成した旨の確認が、当該
各関係当局から得られる。
(訳文)
合意された議事録
本日東京で署名された原子力の平和的利用に関する協力のための日本国政府と
アメリカ合衆国政府との間の協定第11条に基づく両国政府の間の実施取極(以
下「実施取極」という。)に関し、下名は、次の了解をここに記録する。
1(a) 各当事国政府は、実施取極第1条に掲げる活動に関する情報(個々の国際
移転に関し船積み前に又は船積み後可能な限り速やかに行われる通報を含
む。)を他方の当事国政府に提供することが確認される。
(b) 移転当事国政府は、実施取極第1条(a)(iii)、1(b)及び2(b)の下での核物
質の船積み前に、関係する第三国の政府に対し、当該核物質が実施取極に基
づいて移転される旨の文書による通告を行うことが確認される。
(c) 実施取極第1条3(a)(iii)に規定する文書による通告を行う当事国政府は、
当該通告の後船積み前に、関係する第三国の政府に対し、当該通告が完了し
た旨の文書による通告を行うことが確認される。
2 実施取極第1条(a)(iii)における合意は、関係する核物質が移転により移転当
事国政府でない当事国政府と関係する第三国の政府との間の協力のための協定
の適用を受けることとなることを条件として与えられることが確認される。ま
た、再処理により回収されたプルトニウムは、当該第三国にある間、両当事国
政府が別段の合意をする場合を除き、附属書1に掲げる施設に置かれることと
なることを保証するような手続がとられることが移転当事国政府によつて確認
される。あわせて、実施取極第1条(a)(iii)において意図されている再処理により
回収されたウランは、その後当該第三国において20パーセント未満の範囲で
濃縮することができることが確認されている。あわせて、実施取極第1条3に
関し、関係する核物質は、移転当事国政府の領域的管轄への返還により、本日
東京で署名された原子力の平和的利用に関する協力のための日本国政府とアメ
リカ合衆国政府との間の協定(以下「協力協定」という。)の適用を受けるこ
ととなることが確認される。
3 実施取極第1条(b)及び2(b)における合意は、関係する核物質が移転により
移転当事国政府でない当事国政府と関係する第三国の政府との間の協力のため
の協定の適用を受けることとなることを条件として与えられることが確認され
る。また、関係する核物質は、移転当事国政府の領域的管轄への返還により協
力協定の適用を受けることとなることが確認される。
4 実施取極第2条に関し、次のとおり確認される。
(a) 実施取極の附属書1、附属書2、附属書3又は附属書4に掲げる施設の法
人名その他の識別のための事項の変更の場合及び実施取極の附属書1に掲げ
る施設の設備能力の変更で保障措置取極の本質的変更を要しないものの場合
には、口上書の交換による関係附属書の修正が行われる。
(b) 両当事国政府は、必要な場合には、機関が両当事国政府によつて合意され
た保障措置概念を採用し、かつ、これに従つて保障措置を適用することがで
きるようにするために努力する。
(c) (b)の保障措置概念の修正の必要が生ずる場合には、両当事国政府は、これ
を合意により修正するため速やかに協議する。
5 実施取極第2条2(a)に関し、協力協定において核物質の照射については両
当事国政府の合意が要件とされていないが、実施取極の適用を容易にするため
に、次の措置が適用されることが確認される。
(a) 実施取極の附属書4の5(b)に掲げるプルトニウム照射施設又は
(b) 実施取極の附属書2に掲げる軽水炉及び新型転換炉とは設計が異なる原子
炉であつて、その設計上の特徴のため同附属書に掲げるいずれの原子炉の保
障措置手法とも異なる保障措置手法を必要とするもの
を同附属書に追加するためには、通告は、実施取極第2条2(a)に掲げる情
報のほか、次の情報を含む。
(i) 保障措置取極が、両当事国政府が文書により認める関係する保障措置概
念に従う旨の確認
(ii) 保障措置取極に含まれる主要な要素の記述
6 実施取極第2条2に定める通告の受領通知の手続は、両当事国政府の合意
によることなしには修正されないことが確認される。
7 実施取極第3条2に関し、核拡散の危険又は停止を行う当事国の国家安全
保障に対する脅威の著しい増大が特定の施設又は活動にのみ関係する場合に
は、実施取極第1条において与えられる同意は、当該施設又は活動について
のみ停止することができることが確認される。また、第三国の政府の行為又
はいずれか一方の当事国政府の領域的管轄の外での事件は、当該当事国政府
の領域的管轄内における活動又は施設の操業について実施取極第1条におい
て与えられる同意を停止する根拠として援用されないことが確認される。た
だし、それらの行為又は事件により当該活動又は施設の操業が明らかに核拡
散の危険又は停止を行う当事国の国家安全保障に対する脅威の著しい増大を
もたらす場合は、この限りでない。
8 いずれか一方の当事国政府が、実施取極に定めることろによらない当該当
事国政府の領域的管轄の外への核物質の移転であつて第三国内の施設向けの
もののうち、燃料サイクルの役務の遂行及び当該当事国政府の原子力計画に
おいて使用するためのその領域的管轄へのその後の返還を目的とするものの
ために長期的取極を締結する必要がある場合には、両当事国政府は、協力協
定第11条の規定に合致し、かつ、双方が満足する取極を締結するために協
議することが確認される。
9 実施取極の適用上、「第三国の政府」及び「第三国」には、欧州原子力共同
体を含むことができる。この場合において、「欧州原子力共同体」とは、欧州
原子力共同体を設立する条約によつて設立された法人又は該当する場合には同
条約が適用される領域をいうことが了解される。
日本国政府のために
倉成正
アメリカ合衆国政府のために
マイケル・J・マンスフィールド
(参考)
この協定は、昭和43年に署名された米国との原子力の非軍事的利用協力協
定(昭和43年2国間条約及び条約第1780号参照)を終了させ、日米間の
原子力協力のために新しい枠組を提供し、我が国にとり必要不可欠な長期的に
安定した米国との協力を確保するため新たに作成されたものである。

http://www.nsr.go.jp/activity/hoshousochi/kankeihourei/data/1320751_006.pdf#search='%E6%97%A5%E7%B1%B3%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E5%8D%94%E5%AE%9A'

北大路機関:補足記事 |

Weblog北大路機関補足:2013-05-19日付 緊急発進待機を一時移転=三沢から海自八戸基地

緊急発進待機を一時移転=三沢から海自八戸基地に-空自

航空自衛隊三沢基地を離陸するF2戦闘機(防衛省航空幕僚監部提供)

 航空自衛隊三沢基地(青森県三沢市)は18日までに、F2戦闘機の緊急発進(スクランブル)の警戒待機場所を海上自衛隊八戸航空基地(同県八戸市)に一時的に移転した。基地内滑走路の設備工事に伴う措置で、10月19日まで約5カ月間の予定。
 三沢基地によると、F2戦闘機4機が今月13日から八戸基地で、緊急発進の任務に就いた。三沢基地のパイロットや整備員計約20人が八戸基地で常時待機している。(2013/05/18-14:20)


ttp://www.jiji.com/jc/zc?k=201305/2013051800198&rel=y&g=soc
北大路機関:補足記事 |

Weblog北大路機関補足:2013-05-13日付 国籍不明潜水艦、潜航し沖縄県南大東島沖の接続水域

また国籍不明潜水艦が航行=沖縄・南大東島沖の接続水域―防衛省

時事通信 5月19日(日)19時52分配信

 防衛省は19日、国籍不明の潜水艦が同日早朝、沖縄県・南大東島沖の接続水域を潜ったまま航行したと発表した。領海への侵入はなかった。
 今月12、13日には沖縄県・久米島沖の接続水域を中国海軍とみられる潜水艦が潜没航行したばかり。防衛省は「国籍について一定の分析はしているが、公表は控える」としている。
 同省によると、19日早朝、南大東島の南の接続水域内を潜水艦が潜ったまま北東に向かっているのを海上自衛隊のP3C哨戒機が確認。この潜水艦は同日夕方、同島南東沖の接続水域外を潜没航行した。 


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130519-00000081-jij-soci
北大路機関:補足記事 |

OPERATION-KODAMAⅠ ⑤ ヘリコプター搭載護衛艦しらね、と舞鶴基地周辺散策紀行

◆舞鶴基地を呉基地に続いて周辺散策 
 OPERATION-KODAMAⅠ、その日に行って帰ってくる、津森が達成できなかった場合の予備日を利用して舞鶴へ。
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 ヘリコプター搭載護衛艦しらね、奥には練習艦から護衛艦へ種別変更中の護衛艦あさぎり、が。
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 イージス艦みょうこう、も定期整備でドック入り。
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 ミサイル艇うみたか、定期整備に入っている護衛艦などの艦艇がかなりいる。
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 みょうこう、拡大してみた、塗装もはがしていますね。
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 前日に呉で購入した護衛艦はるさめ、旧デザインのもの。
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 撮影位置の移動中に赤煉瓦の建物を観つつ移動、舞鶴と言えば赤レンガ、だ。
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 映画の舞台にもなっているという、そのうちアニメにも出るかも。
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 掃海艇まえじま、赤レンガと舞鶴市役所隣を抜けると掃海艇桟橋に出た。
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 後ろに見えるのは、舞鶴地方隊へ配備されたばかりの掃海艇すがしま、比較的新しい。
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 しらね、もみえる。舞鶴遊覧船の出航はこのあたりから。
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 小樽行フェリーの入港する前島埠頭から、元護衛艦はまゆき、をみる。
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 ヘリコプター搭載護衛艦しらね、G-12でデジタルズームを使用すると、どうしてもこうなる。
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 広角で一枚、このとなりに舞鶴航空基地が。
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 そしてイージス艦みょうこう、をこのかくどから、そろそろ時間もなくなってきたので駅へ戻ることに。

北大路機関:はるな
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

榛名の旅 |

Weblog北大路機関補足:2013-05-11日付 北朝鮮、日本海側へ短距離ミサイルを発射

北朝鮮が短距離ミサイル発射
5月18日 18時10分

韓国国防省は、北朝鮮が18日、日本海側に短距離ミサイル3発を発射したと発表し、北朝鮮がさらなる発射を行わないかどうか、警戒を強めています。

韓国国防省は18日夕方、記者会見を開き、北朝鮮が18日、3発のミサイルを日本海側に発射したことを確認したと発表しました。
ミサイルは、午前中に2発、午後に1発、いずれも北東の方角に発射されたということで、北朝鮮の領海に落ちたとみられています。
国防省の報道官は、「ムスダンなど中距離や長距離の弾道ミサイルではなく、短距離ミサイルとみられる」として、今回発射されたのは、各国が警戒していた中距離弾道ミサイルのムスダンではないという認識を示しました。
このミサイルについて、韓国政府の当局者は、旧ソビエト製のミサイルを改良した、射程が120キロの短距離ミサイルである可能性が高いという見方を示しています。
北朝鮮はこれまでにも短距離ミサイルの発射試験を繰り返し行っており、今回の発射もミサイルの性能を確認する試験の一環だったという見方が出ています。
韓国軍は、今回の発射の意図を分析するとともに、北朝鮮がさらなるミサイルの発射を行わないかどうか、警戒を強めています。
.

政府は事実関係確認進める

政府は、北朝鮮が短距離ミサイルを発射したという情報を受け、関係各国と連携を取りながら、事実関係の確認や分析などを進めています。
韓国の複数のメディアが、北朝鮮が日本海側に短距離ミサイルを数発発射したと伝えていることについて、日本政府の関係者は、アメリカから「北朝鮮が短距離ミサイル3発を発射したとみられる」という連絡を受けていることを明らかにしました。
別の政府関係者は「北朝鮮が発射したのが、長距離弾道ミサイルではなく短距離ミサイルであるとみられることや、飯島勲内閣官房参与が北朝鮮を訪問した直後であることなどからすれば、政府として緊急の態勢を取らなければならない状況ではない」としています。
政府としては、関係各国と連携しながら事実関係の確認を行うとともに、北朝鮮がこのタイミングでミサイル発射を行ったねらいなどについて分析を進めています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130518/k10014674021000.html
北大路機関:補足記事 |

Weblog北大路機関補足:2013-05-13日付 United Nations Convention on the Law of the Sea :UNCLOS

国連海洋法条約
(United Nations Convention on the Law of the Sea :UNCLOS)

平成20年8月

1.経緯

(1)国連海洋法条約(正式名称:海洋法に関する国際連合条約)を巡る経過


(イ)海洋法秩序に関する包括的な条約として、1982年に第三次国連海洋法会議において採択され、1994年11月に発効した。

(ロ)国連海洋法条約は、全17部320条の本文及び9の附属書並びに実施協定からなり、その内容は、領海、公海、大陸棚といったこれまでジュネーブ海洋法4条約に規定されていた分野に加え、国際航行に使用されている海峡及び排他的経済水域といった新たな規定、国際海底機構及び紛争の解決のための国際海洋法裁判所といった新たな国際機関の設立を伴う規定を含む多岐にわたるものとなっている。

(ハ)2008年7月現在、156か国・地域が締結。

(2)我が国の対応

 国連海洋法条約は、1996年3月に国会に提出され、同年6月に承認された。その後、同年6月に批准の閣議決定を行い、国連事務総長への批准書の寄託が行われ、1996年7月に我が国について効力を生じた。

2.意義

(1)国連海洋法条約は、海洋に関する諸問題について包括的に規律するものであり、海に囲まれ、漁業、海運を始め海洋に大きく依存する我が国は、国連海洋法条約に規定された海洋法秩序の下で海洋に関する諸活動をより安定的に行うことが可能になった。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kaiyo/unclos.html

データベース『世界と日本』

戦後日本政治・国際関係データベース

東京大学東洋文化研究所 田中明彦研究室

[文書名] 海洋法に関する国際連合条約 (国連海洋法条約)

[場所] モンテゴ・ベイ

[年月日] 1982年12月10日

[出典] 条約集(平成八年多数国間条約),1081―1211頁.

[備考] 

[全文]



海洋法に関する国際連合条約




昭和五十七年十二月十日

モンテゴ・ベイで作成



平成六年十一月十六日

効力発生



昭和五十八年二月七日

署名



平成八年六月七日

国会承認



平成八年六月十八日

批准の閣議決定



平成八年六月二十日

批准書寄託



平成八年七月十二日

公布及び告示(条約第六号及び外務省告示三○九号)



平成八年七月二十日

我が国について効力発生


前文
この条約の締約国は、

海洋法に関するすべての問題を相互の理解及び協力の精神によって解決する希望に促され、また、平和の維持、正義及び世界のすべての人民の進歩に対する重要な貢献としてのこの条約の歴史的な意義を認識し、

千九百五十八年及び千九百六十年にジュネーヴで開催された国際連合海洋法会議以降の進展により新たなかつ一般的に受け入れられ得る海洋法に関する条約の必要性が高められたことに留意し、

海洋の諸問題が相互に密接な関連を有し及び全体として検討される必要があることを認識し、

この条約を通じ、すべての国の主権に妥当な考慮を払いつつ、国際交通を促進し、かつ、海洋の平和的利用、海洋資源の衡平かつ効果的な利用、海洋生物資源の保存並びに海洋環境の研究、保護及び保全を促進するような海洋の法的秩序を確立することが望ましいことを認識し、

このような目標の達成が、人類全体の利益及びニーズ、特に開発途上国(沿岸国であるか内陸国であるかを問わない。)の特別の利益及び二ーズを考慮した公正かつ衡平な国際経済秩序の実現に貢献することに留意し、

国の管轄権の及ぶ区域の境界の外の海底及びその下並びにその資源が人類の共同の財産であり、その探査及び開発が国の地理的な位置のいかんにかかわらず人類全体の利益のために行われること等を国際連合総会が厳粛に宣言した千九百七十年十二月十七日の決議第二千七百四十九号(第二十五回会期)に規定する諸原則をこの条約により発展させることを希望し、

この条約により達成される海洋法の法典化及び漸進的発展が、国際連合憲章に規定する国際連合の目的及び原則に従い、正義及び同権の原則に基づくすべての国の間における平和、安全、協力及び友好関係の強化に貢献し並びに世界のすべての人民の経済的及び社会的発展を促進することを確信し、

この条約により規律されない事項は、引き続き一般国際法の規則及び原則により規律されることを確認して、

次のとおり協定した。

第一部 序


第一条 用語及び適用範囲

1 この条約の適用上、


(1) 「深海底」とは、国の管轄権の及ぶ区域の境界の外の海底及びその下をいう。


(2) 「機構」とは、国際海底機構をいう。


(3) 「深海底における活動」とは、深海底の資源の探査及び開発のすべての活動をいう。


(4) 「海洋環境の汚染」とは、人間による海洋環境(三角江を含む。)への物質又はエネルギーの直接的又は間接的な導入であって、生物資源及び海洋生物に対する害、人の健康に対する危険、海洋活動(漁獲及びその他の適法な海洋の利用を含む。)に対する障害、海水の水質を利用に適さなくすること並びに快適性の減殺のような有害な結果をもたらし又はもたらすおそれのあるものをいう。


(5)

(a) 「投棄」とは、次のことをいう。


(i) 廃棄物その他の物を船舶、航空機又はプラットフォームその他の人工海洋構築物から故意に処分すること。


(ii) 船舶、航空機又はプラットフォームその他の人工海洋構築物を故意に処分すること。



(b) 「投棄」には、次のことを含まない。


(i) 船舶、航空機又はプラットフォームその他の人工海洋構築物及びこれらのものの設備の通常の運用に付随し又はこれに伴って生ずる廃棄物その他の物を処分すること。ただし、廃棄物その他の物であって、その処分に従事する船舶、航空機又はプラットフォームその他の人工海洋構築物によって又はこれらに向けて運搬されるもの及び当該船舶、航空機又はプラットフォームその他の人工海洋構築物における当該廃棄物その他の物の処理に伴って生ずるものを処分することを除く。


(ii) 物を単なる処分の目的以外の目的で配置すること。ただし、その配置がこの条約の目的に反しない場合に限る。







(1) 「締約国」とは、この条約に拘束されることに同意し、かつ、自国についてこの条約の効力が生じている国をいう。


(2) この条約は、第三百五条1の(b)から(f) までに規定する主体であって、そのそれぞれに関連する条件に従ってこの条約の当事者となるものについて準用し、その限度において「締約国」というときは、当該主体を含む。




第二部 領海及び接続水域
第一節 総則

第二条 領海、領海の上空並びに領海の海底及びその下の法的地位

1 沿岸国の主権は、その領土若しくは内水又は群島国の場合にはその群島水域に接続する水域で領海といわれるものに及ぶ。


2 沿岸国の主権は、領海の上空並びに領海の海底及びその下に及ぶ。


3 領海に対する主権は、この条約及び国際法の他の規則に従って行使される。



第二節 領海の限界

第三条 領海の幅

いずれの国も、この条約の定めるところにより決定される基線から測定して十二海里を超えない範囲でその領海の幅を定める権利を有する。



第四条 領海の外側の限界

領海の外側の限界は、いずれの点をとっても基線上の最も近い点からの距離が領海の幅に等しい線とする。



第五条 通常の基線

この条約に別段の定めがある場合を除くほか、領海の幅を測定するための通常の基線は、沿岸国が公認する大縮尺海図に記載されている海岸の低潮線とする。



第六条 礁

環礁の上に所在する島又は裾礁を有する島については、領海の幅を測定するための基線は、沿岸国が公認する海図上に適当な記号で示される礁の海側の低潮線とする。



第七条 直線基線

1 海岸線が著しく曲折しているか又は海岸に沿って至近距離に一連の島がある場所においては、領海の幅を測定するための基線を引くに当たって、適当な点を結ぶ直線基線の方法を用いることができる。


2 三角州その他の自然条件が存在するために海岸線が非常に不安定な場所においては、低潮線上の海へ向かって最も外側の適当な諸点を選ぶことができるものとし、直線基線は、その後、低潮線が後退する場合においても、沿岸国がこの条約に従って変更するまで効力を有する。


3 直線基線は、海岸の全般的な方向から著しく離れて引いてはならず、また、その内側の水域は、内水としての規制を受けるために陸地と十分に密接な関連を有しなければならない。


4 直線基線は、低潮高地との間に引いてはならない。ただし、恒久的に海面上にある灯台その他これに類する施設が低潮高地の上に建設されている場合及び低潮高地との間に基線を引くことが一般的な国際的承認を受けている場合は、この限りでない。


5 直線基線の方法が1の規定に基づいて適用される場合には、特定の基線を決定するに当たり、その地域に特有な経済的利益でその現実性及び重要性が長期間の慣行によって明白に証明されているものを考慮に入れることができる。


6 いずれの国も、他の国の領海を公海又は排他的経済水域から切り離すように直線基線の方法を適用することができない。



第八条 内水

1 第四部に定める場合を除くほか、領海の基線の陸地側の水域は、沿岸国の内水の一部を構成する。


2 前条に定める方法に従って定めた直線基線がそれ以前には内水とされていなかった水域を内水として取り込むこととなる場合には、この条約に定める無害通航権は、これらの水域において存続する。



第九条 河口

河川が海に直接流入している場合には、基線は、河口を横切りその河川の両岸の低潮線上の点の間に引いた直線とする。



第十条 湾

1 この条は、海岸が単一の国に属する湾についてのみ規定する。


2 この条約の適用上、湾とは、奥行が湾口の幅との対比において十分に深いため、陸地に囲まれた水域を含み、かつ、単なる海岸のわん曲以上のものを構成する明白な湾入をいう。ただし、湾入は、その面積が湾口を横切って引いた線を直径とする半円の面積以上のものでない限り、湾とは認められない。


3 測定上、湾入の面積は、その海岸の低潮線と天然の入口の両側の低潮線上の点を結ぶ線とにより囲まれる水域の面積とする。島が存在するために湾入が二以上の湾口を有する場合には、それぞれの湾口に引いた線の長さの合計に等しい長さの線上に半円を描くものとする。湾入内にある島は、湾入の水域の一部とみなす。


4 湾の天然の入口の両側の低潮線上の点の間の距離が二十四海里を超えないときは、これらの点を結ぶ閉鎖線を引き、その線の内側の水域を内水とする。


5 湾の天然の入口の両側の低潮線上の点の間の距離が二十四海里を超えるときは、二十四海里の直線基線を、この長さの線で囲むことができる最大の水域を囲むような方法で湾内に引く。


6 この条の規定は、いわゆる歴史的湾について適用せず、また、第七条に定める直線基線の方法が適用される場合についても適用しない。



第十一条 港

領海の限界の画定上、港湾の不可分の一部を成す恒久的な港湾工作物で最も外側にあるものは、海岸の一部を構成するものとみなされる。沖合の施設及び人工島は、恒久的な港湾工作物とはみなされない。



第十二条 停泊地

積込み、積卸し及び船舶の投びょうのために通常使用されている停泊地は、その全部又は一部が領海の外側の限界よりも外方にある場合にも、領海とみなされる。



第十三条 低潮高地

1 低潮高地とは、自然に形成された陸地であって、低潮時には水に囲まれ水面上にあるが、高潮時には水中に没するものをいう。低潮高地の全部又は一部が本土又は島から領海の幅を超えない距離にあるときは、その低潮線は、領海の幅を測定するための基線として用いることができる。


2 低潮高地は、その全部が本土又は島から領海の幅を超える距離にあるときは、それ自体の領海を有しない。



第十四条 基線を決定する方法の組合せ

沿岸国は、異なる状態に適応させて、前諸条に規定する方法を適宜用いて基線を決定することができる。



第十五条 向かい合っているか又は隣接している海岸を有する国の間における領海の境界画定

二の国の海岸が向かい合っているか又は隣接しているときは、いずれの国も、両国間に別段の合意がない限り、いずれの点をとっても両国の領海の幅を測定するための基線上の最も近い点から等しい距離にある中間線を越えてその領海を拡張することができない。ただし、この規定は、これと異なる方法で両国の領海の境界を定めることが歴史的権原その他特別の事情により必要であるときは、適用しない。



第十六条 海図及び地理学的経緯度の表

1 第七条、第九条及び第十条の規定に従って決定される領海の幅を測定するための基線又はこれに基づく限界線並びに第十二条及び前条の規定に従って引かれる境界画定線は、それらの位置の確認に適した縮尺の海図に表示する。これに代えて、測地原子を明示した各点の地理学的経緯度の表を用いることができる。


2 沿岸国は、1の海図又は地理学的経緯度の表を適当に公表するものとし、当該海図又は表の写しを国際連合事務総長に寄託する。



第三節 領海における無害通航
A すべての船舶に適用される規則
第十七条 無害通航権

すべての国の船舶は、沿岸国であるか内陸国であるかを問わず、この条約に従うことを条件として、領海において無害通航権を有する。



第十八条 通航の意味

1 通航とは、次のことのために領海を航行することをいう。




(a) 内水に入ることなく又は内水の外にある停泊地若しくは港湾施設に立ち寄ることなく領海を通過すること。


(b) 内水に向かって若しくは内水から航行すること又は(a)の停泊地若しくは港湾施設に立ち寄ること。




2 通航は、継続的かつ迅速に行わなければならない。ただし、停船及び投びょうは、航行に通常付随するものである場合、不可抗力若しくは遭難により必要とされる場合又は危険若しくは遭難に陥った人、船舶若しくは航空機に援助を与えるために必要とされる場合に限り、通航に含まれる。



第十九条 無害通航の意味

1 通航は、沿岸国の平和、秩序又は安全を害しない限り、無害とされる。無害通航は、この条約及び国際法の他の規則に従って行わなければならない。


2 外国船舶の通航は、当該外国船舶が領海において次の活動のいずれかに従事する場合には、沿岸国の平和、秩序又は安全を害するものとされる。




(a) 武力による威嚇又は武力の行使であって、沿岸国の主権、領土保全若しくは政治的独立に対するもの又はその他の国際連合憲章に規定する国際法の諸原則に違反する方法によるもの


(b) 兵器(種類のいかんを問わない。)を用いる訓練又は演習


(c) 沿岸国の防衛又は安全を害することとなるような情報の収集を目的とする行為


(d) 沿岸国の防衛又は安全に影響を与えることを目的とする宣伝行為


(e) 航空機の発着又は積込み


(f) 軍事機器の発着又は積込み


(g) 沿岸国の通関上、財政上、出入国管理士又は衛生上の法令に違反する物品、通貨又は人の積込み又は積卸し


(h) この条約に違反する故意のかつ重大な汚染行為


(i) 漁獲行為


(j) 調査活動又は測量活動の実施


(k) 沿岸国の通信系又は他の施設への妨害を目的とする行為


(l) 通航に直接の関係を有しないその他の活動





第二十条 潜水船その他の水中航行機器

潜水船その他の水中航行機器は、領海においては、海面上を航行し、かつ、その旗を掲げなければならない。



第二十一条 無害通航に係る沿岸国の法令

1 沿岸国は、この条約及び国際法の他の規則に従い、次の事項の全部又は一部について領海における無害通航に係る法令を制定することができる。




(a) 航行の安全及び海上交通の規制


(b) 航行援助施設及び他の施設の保護


(c) 電線及びパイプラインの保護


(d) 海洋生物資源の保存


(e) 沿岸国の漁業に関する法令の違反の防止


(f) 沿岸国の環境の保全並びにその汚染の防止、軽減及び規制


(g) 海洋の科学的調査及び水路測量


(h) 沿岸国の通関上、出入国管理上又は衛生上の法令の違反の防止




2 1に規定する法令は、外国船舶の設計、構造、乗組員の配乗又は設備については、適用しない。ただし当該法令が一般的に受け入れられている国際的な規則又は基準を実施する場合は、この限りでない。


3 沿岸国は、1に規定するすべての法令を適当に公表する。


4 領海において無害通航権を行使する外国船舶は、1に規定するすべての法令及び海上における衝突の予防に関する一般的に受け入れられているすべての国際的な規則を遵守する。



第二十二条 領海における航路帯及び分離通航帯

1 沿岸国は、航行の安全を考慮して必要な場合には、自国の領海において無害通航権を行使する外国船舶に対し、船舶の通航を規制するために自国が指定する航路帯及び設定する分離通航帯を使用するよう要求することができる。


2 沿岸国は、特に、タンカー、原子力船及び核物質又はその他の本質的に危険若しくは有害な物質若しくは原料を運搬する船舶に対し、1の航路帯のみを通航するよう要求することができる。


3 沿岸国は、この条の規定により航路帯の指定及び分離通航帯の設定を行うに当たり、次の事項を考慮する。




(a) 権限のある国際機関の勧告


(b) 国際航行のために慣習的に使用されている水路


(c) 特定の船舶及び水路の特殊な性質


(d) 交通のふくそう状況




4 沿岸国は、この条に定める航路帯及び分離通航帯を海図上に明確に表示し、かつ、その海図を適当に公表する。



第二十三条 外国の原子力給及び核物質又はその他の本質的に危険若しくは有害な物質を運搬する船舶

外国の原子力船及び核物質又はその他の本質的に危険若しくは有害な物質を運搬する船舶は、領海において無害通航権を行使する場合には、そのような船舶について国際協定が定める文書を携行し、かつ、当該国際協定が定める特別の予防措置をとる。



第二十四条 沿岸国の義務

1 沿岸国は、この条約に定めるところによる場合を除くほか、領海における外国船舶の無害通航を妨害してはならない。沿岸国は、特に、この条約又はこの条約に従って制定される法令の適用に当たり、次のことを行ってはならない。




(a) 外国船舶に対し無害通航権を否定し又は害する実際上の効果を有する要件を課すること。


(b) 特定の国の船舶に対し又は特定の国へ、特定の国から著しくは特定の国のために貨物を運搬する船舶に対して法律上又は事実上の差別を行うこと。




2 沿岸国は、自国の領海内における航行上の危険で自国が知っているものを適当に公表する。



第二十五条 沿岸国の保護権

1 沿岸国は、無害でない通航を防止するため、自国の領海内において必要な措置をとることができる。


2 沿岸国は、また、船舶が内水に向かって航行している場合又は内水の外にある港湾施設に立ち寄る場合には、その船舶が内水に入るため又は内水の外にある港湾施設に立ち寄るために従うべき条件に違反することを防止するため、必要な措置をとる権利を有する。


3 沿岸国は、自国の安全の保護(兵器を用いる訓練を含む。)のため不可欠である場合には、その領海内の特定の水域において、外国船舶の間に法律上又は事実上の差別を設けることなく、外国船舶の無害通航を一時的に停止することができる。このような停止は、適当な方法で公表された後においてのみ、効力を有する。



第二十六条 外国船舶に対して課し得る課徴金

1 外国船舶に対しては、領海の通航のみを理由とするいかなる課徴金も課することができない。


2 領海を通航する外国船舶に対しては、当該外国船舶に提供された特定の役務の対価としてのみ、課徴金を課することができる。これらの課徴金は、差別なく課する。



B 商船及び商業的目的のために運航する政府船舶に適用される規則
第二十七条 外国船舶内における刑事裁判権

1 沿岸国の刑事裁判権は、次の場合を除くほか、領海を通航している外国船舶内において、その通航中に当該外国船舶内で行われた犯罪に関連していずれかの者を逮捕し又は捜査を行うために行使してはならない。




(a) 犯罪の結果が当該沿岸国に及ぶ場合


(b) 犯罪が当該沿岸国の安寧又は領海の秩序を乱す性質のものである場合


(c) 当該外国船舶の船長又は旗国の外交官若しくは領事官が当該沿岸国の当局に対して援助を要請する場合


(d) 麻薬又は向精神薬の不正取引を防止するために必要である場合




2 1の規定は、沿岸国が、内水を出て領海を通航している外国船舶内において逮捕又は捜査を行うため、自国の法令で認められている措置をとる権利に影響を及ぼすものではない。


3 1及び2に定める場合においては、沿岸国は、船長の要請があるときは、措置をとる前に当該外国船舶の旗国の外交官又は領事官に通報し、かつ、当該外交官又は領事官と当該外国船舶の乗組員との間の連絡を容易にする。緊急の場合には、その通報は、当該措置をとっている間に行うことができる。


4 沿岸国の当局は、逮捕すべきか否か、また、いかなる方法によって逮捕すべきかを考慮するに当たり、航行の利益に対して妥当な考慮を払う。


5 沿岸国は、第十二部に定めるところによる場合及び第五部に定めるところにより制定する法令の違反に関する場合を除くほか、外国の港を出て、内水に入ることなく単に領海を通航する外国船舶につき、当該外国船舶が領海に入る前に船内において行われた犯罪に関連していずれかの者を逮捕し又は捜査を行うため、いかなる措置もとることができない。



第二十八条 外国船舶に関する民事裁判権

1 沿岸国は、領海を通航している外国船舶内にある者に関して民事裁判権を行使するために当該外国船舶を停止させてはならず、又はその航路を変更させてはならない。


2 沿岸国は、外国船舶が沿岸国の水域を航行している間に又はその水域を航行するために当該外国船舶について生じた債務又は責任に関する場合を除くほか、当該外国船舶に対し民事上の強制執行又は保全処分を行うことができない。


3 2の規定は、沿岸国が、領海に停泊しているか又は内水を出て領海を通航している外国船舶に対し、自国の法令に従って民事上の強制執行又は保全処分を行う権利を害するものではない。



C 軍艦及び非商業的目的のために運航するその他の政府船舶に適用される規則
第二十九条 軍艦の定義

この条約の適用上、「軍艦」とは、一の国の軍隊に属する船舶であって、当該国の国籍を有するそのような船舶であることを示す外部標識を掲げ、当該国の政府によって正式に任命されてその氏名が軍務に従事する者の適当な名簿又はこれに相当するものに記載されている士官の指揮の下にあり、かつ、正規の軍隊の規律に服する乗組員が配置されているものをいう。



第三十条 軍艦による沿岸国の法令の違反

軍艦が領海の通航に係る沿岸国の法令を遵守せず、かつ、その軍艦に対して行われた当該法令の遵守の要請を無視した場合には、当該沿岸国は、その軍艦に対し当該領海から直ちに退去することを要求することができる。



第三十一条 軍艦又は非商業的目的のために運航するその他の政府船舶がもたらした損害についての旗国の責任

旗国は、軍艦又は非商業的目的のために運航するその他の政府船舶が領海の通航に係る沿岸国の法令、この条約又は国際法の他の規則を遵守しなかった結果として沿岸国に与えたいかなる損失又は損害についても国際的責任を負う。



第三十二条 軍艦及び非商業的目的のために運航するその他の政府船舶に与えられる免除

この節のA及び前二条の規定による例外を除くほか、この条約のいかなる規定も、軍艦及び非商業的目的のために運航するその他の政府船舶に与えられる免除に影響を及ぼすものではない。



第四節 接続水域

第三十三条 接続水域

1 沿岸国は、自国の領海に接続する水域で接続水域といわれるものにおいて、次のことに必要な規制を行うことができる。




(a) 自国の領土又は領海内における通関上、財政上、出入国管理士又は衛生上の法令の違反を防止すること。


(b) 自国の領土又は領海内で行われた(a)の法令の違反を処罰すること。




2 接続水域は、領海の幅を測定するための基線から二十四海里を超えて拡張することができない。



第三部 国際航行に使用されている海峡
第一節 総則

第三十四条 国際航行に使用されている海峡を構成する水域の法的地位

1 この部に定める国際航行に使用されている海峡の通航制度は、その他の点については、当該海峡を構成する水域の法的地位に影響を及ぼすものではなく、また、当該水域、当該水域の上空並びに当該水域の海底及びその下に対する海峡沿岸国の主権又は管轄権の行使に影響を及ぼすものではない。


2 海峡沿岸国の主権又は管轄権は、この部の規定及び国際法の他の規則に従って行使される。



第三十五条 この部の規定の適用範囲

この部のいかなる規定も、次のものに影響を及ぼすものではない。




(a) 海峡内の内水である水域。ただし、第七条に定める方法に従って定めた直線基線がそれ以前には内水とされていなかった水域を内水として取り込むこととなるものを除く。


(b) 海峡沿岸国の領海を越える水域の排他的経済水域又は公海としての法的地位


(c) 特にある海峡について定める国際条約であって長い間存在し現に効力を有しているものがその海峡の通航を全面的又は部分的に規制している法制度





第三十六条 国際航行に使用されている海峡内の公海又は排他的経済水域の航路

この部の規定は、国際航行に使用されている海峡であって、その海峡内に航行止及び水路上の特性において同様に便利な公海又は排他的経済水域の航路が存在するものについては、適用しない。これらの航路については、この条約の他の関連する部の規定(航行及び上空飛行の自由に間する規定を含む。)を適用する。



第二節 通過通航

第三十七条 この節の規定の適用範囲

この節の規定は、公海又は排他的経済水域の一部分と公海又は排他的経済水域の他の部分との間にある国際航行に使用されている海峡について適用する。



第三十八条 通過通航権

1 すべての船舶及び航空機は、前条に規定する海峡において、通過通航権を有するものとし、この通過通航権は、害されない。ただし、海峡が海峡沿岸国の島及び本土から構成されている場合において、その島の海側に航行上及び水路上の特性において同様に便利な公海又は排他的経済水域の航路が存在するときは、通過通航は、認められない。


2 通過通航とは、この部の規定に従い、公海又は排他的経済水域の一部分と公海又は排他的経済水域の他の部分との間にある海峡において、航行及び上空飛行の自由が継続的かつ迅速な通過のためのみに行使されることをいう。ただし、継続的かつ迅速な通過という要件は、海峡沿岸国への入国に関する条件に従い当該海峡沿岸国への入国又は当該海峡沿岸国からの出国若しくは帰航の目的で海峡を通航することを妨げるものではない。


3 海峡における通過通航権の行使に該当しないいかなる活動も、この条約の他の適用される規定に従うものとする。



第三十九条 通過通航中の船舶及び航空機の義務

1 船舶及び航空機は、通過通航権を行使している間、次のことを遵守する。




(a) 海峡又はその上空を遅滞なく通過すること。


(b) 武力による威嚇又は武力の行使であって、海峡沿岸国の主権、領土保全若しくは政治的独立に対するもの又はその他の国際連合憲章に規定する国際法の諸原則に違反する方法によるものを差し控えること。


(c) 不可抗力又は遭難により必要とされる場合を除くほか、継続的かつ迅速な通過の通常の形態に付随する活動以外のいかなる活動も差し控えること。


(d) この部の他の関連する規定に従うこと。




2 通過通航中の船舶は、次の事項を遵守する。




(a) 海上における安全のための一般的に受け入れられている国際的な規則、手続及び方式(海上における衝突の予防のための国際規則を含む。)


(b) 船舶からの汚染の防止、軽減及び規制のための一般的に受け入れられている国際的な規則、手続及び方式




3 通過通航中の航空機は、次のことを行う。




(a) 国際民間航空機関が定める民間航空機に適用される航空規則を遵守すること。国の航空機については、航空規則に係る安全措置を原則として遵守し及び常に航行の安全に妥当な考慮を払って運航すること。


(b) 国際的に権限のある航空交通管制当局によって割り当てられた無線周波数又は適当な国際遭難無線周波数を常に聴守すること。





第四十条 調査活動及び測量活動

外国船舶(海洋の科学的調査又は水路測量を行う船舶を含む。)は、通過通航中、海峡沿岸国の事前の許可なしにいかなる調査活動又は測量活動も行うことができない。



第四十一条 国際航行に使用されている海峡における航路帯及び分離通航帯

1 海峡沿岸国は、船舶の安全な通航を促進するために必要な場合には、この部の規定により海峡内に航行のための航路帯を指定し及び分離通航帯を設定することができる。


2 1の海峡沿岸国は、必要がある場合には、適当に公表した後、既に指定した航路帯又は既に設定した分離通航帯を他の航路帯又は分離通航帯に変更することができる。


3 航路帯及び分離通航帯は、一般的に受け入れられている国際的な規則に適合したものとする。


4 海峡沿岸国は、航路帯の指定若しくは変更又は分離通航帯の設定若しくは変更を行う前に、これらの採択のための提案を権限のある国際機関に行う。当該権限のある国際機関は、当該海峡沿岸国が同意する航路帯及び分離通航帯のみを採択することができるものとし、当該海峡沿岸国は、その採択の後にそれに従って航路帯の指定若しくは変更又は分離通航帯の設定若しくは変更を行うことができる。


5 ある海峡において二以上の海峡沿岸国の水域を通る航路帯又は分離通航帯が提案される場合には、関係国は、権限のある国際機関と協議の上、その提案の作成に協力する。


6 海峡沿岸国は、自国が指定したすべての航路帯及び設定したすべての分離通航帯を海図上に明確に表示し、かつ、その海図を適当に公表する。


7 通過通航中の船舶は、この条の規定により設定された適用される航路帯及び分離通航帯を尊重する。



第四十二条 通過通航に係る海峡沿岸国の法令

1 海峡沿岸国は、この節に定めるところにより、次の事項の全部又は一部について海峡の通過通航に係る法令を制定することができる。




(a) 前条に定めるところに従う航行の安全及び海上交通の規制


(b) 海峡における油、油性廃棄物その他の有害な物質の排出に関して適用される国際的な規則を実施することによる汚染の防止、軽減及び規制


(c) 漁船については、漁獲の防止(漁具の格納を含む)


(d) 海峡沿岸国の通関上、財政上、出入国管理士又は衛生上の法令に違反する物品、通貨又は人の積込み又は積卸し




2 1の法令は、外国船舶の間に法律上又は事実上の差別を設けるものであってはならず、また、その適用に当たり、この節に定める通過通航権を否定し、妨害し又は害する実際上の効果を有するものであってはならない。


3 海峡沿岸国は、1のすべての法令を適当に公表する。


4 通過通航権を行使する外国船舶は、1の法令を遵守する。


5 主権免除を享受する船舶又は航空機が1の法令文はこの部の他の規定に違反して行動した場合には、その旗国又は登録国は、海峡沿岸国にもたらしたいかなる損失又は損害についても国際的責任を負う。



第四十三条 航行及び安全のための援助施設及び他の改善措置並びに汚染の防止、軽減及び規制

海峡利用国及び海峡沿岸国は、合意により、次の事項について協力する。




(a) 航行及び安全のために必要な援助施設又は国際航行に資する他の改善措置の海峡における設定及び維持


(b) 船舶からの汚染の防止、軽減及び規制





第四十四条 海峡沿岸国の義務

海峡沿岸国は、通過通航を妨害してはならず、また、海峡内における航行止又はその上空における飛行上の危険で自国が知っているものを適当に公表する。通過通航は、停止してはならない。



第三節 無害通航

第四十五条 無害通航

1 第二部第三節の規定に基づく無害通航の制度は、国際航行に使用されている海峡のうち次の海峡について適用する。




(a) 第三十八条1の規定により通過通航の制度の適用から除外される海峡


(b) 公海又は一の国の排他的経済水域の一部と他の国の領海との問にある海峡




2 1の海峡における無害通航は、停止してはならない。



第四部 群島国


第四十六条 用語

この条約の適用上、




(a) 「群島国」とは、全体が一又は二以上の群島から成る国をいい、他の島を含めることができる。


(b) 「群島」とは、島の集団又はその一部、相互に連結する水域その他天然の地形が極めて密接に関係しているため、これらの島、水域その他天然の地形が本質的に一の地理的、経済的及び政治的単位を構成しているか又は歴史的にそのような単位と認識されているものをいう。





第四十七条 群島基線

1 群島国は、群島の最も外側にある島及び低潮時に水面上にある礁の最も外側の諸点を結ぶ直線の群島基線を引くことができる。ただし、群島基線の内側に主要な島があり、かつ、群島基線の内側の水域の面積と陸地(環礁を含む。)の面積との比率が一対一から九対一までの間のものとなることを条件とする。


2 群島基線の長さは、百海里を超えてはならない。ただし、いずれの群島についても、これを取り囲む基線の総数の三パーセントまでのものについて、最大の長さを百二十五海里までにすることができる。


3 群島基線は、群島の全般的な輪郭から著しく離れて引いてはならない。


4 群島基線は、低潮高地との間に引いてはならない。ただし、恒久的に海面上にある灯台その他、これに類する施設が低潮高地の上に建設されている場合及び低潮高地の全部又は一部が最も近い島から領海の幅を超えない距離にある場合は、この限りでない。


5 いずれの群島国も、他の国の領海を公海又は排他的経済水域から切り離すように群島基線の方法を適用してはならない。


6 群島国の群島水域の一部が隣接する国の二の部分の間にある場合には、当該隣接する国が当該群島水域の一部で伝統的に行使している現行の権利及び他のすべての適法な利益並びにこれらの国の間の合意により定められているすべての権利は、存続しかつ尊重される。


7 1の水域と陸地との面積の比率の計算に当たり、陸地の面積には、島の裾礁及び環礁の内側の水域(急斜面を有する海台の上部の水域のうちその周辺にある一連の石灰岩の島及び低潮時に水面上にある礁によって取り囲まれ又はほとんど取り囲まれている部分を含む。)を含めることができる。


8 この条の規定に従って引かれる基線は、その位置の確認に適した縮尺の海図に表示する。これに代えて、測地原子を明示した各点の地理学的経緯度の表を用いることができる。


9 群島国は、8の海図又は地理学的経緯度の表を適当に公表するものとし、当該海図又は表の写しを国際連合事務総長に寄託する。



第四十八条 領海、接続水域、排他的経済水域及び大陸棚の幅の測定

領海、接続水域、排他的経済水域及び大陸棚の幅は、前条の規定に従って引かれる群島基線から測定する。



第四十九条 群島水域、群島水域の上空並びに群島水域の海底及びその下の法的地位

1 群島国の主権は、第四十七条の規定に従って引かれる群島基線により取り囲まれる水域で群島水域といわれるもの(その水深又は海岸からの距離を問わない。)に及ぶ。


2 群島国の主権は、群島水域の上空、群島水域の海底及びその下並びにそれらの資源に及ぶ。


3 群島国の主権は、この部の規定に従って行使される。


4 この部に定める群島航路帯の通航制度は、その他の点については、群島水域(群島航路帯を含む。)の法的地位に影響を及ぼすものではなく、また、群島水域、群島水域の上空、群島水域の海底及びその下並びにそれらの資源に対する群島国の主権の行使に影響を及ぼすものではない。



第五十条 内水の境界画定

群島国は、その群島水域において、第九条から第十一条までの規定に従って内水の境界画定のための閉鎖線を引くことができる。



第五十一条 既存の協定、伝統的な漁獲の権利及び既設の海底電線

1 群島国は、第四十九条の規定の適用を妨げることなく、他の国との既存の協定を尊重するものとし、また、群島水域内の一定の水域における自国に隣接する国の伝統的な漁獲の権利及び他の適法な活動を認めるものとする。そのような権利を行使し及びそのような活動を行うための条件(これらの権利及び活動の性質、限度及び適用される水域を含む。)については、いずれかの関係国の要請により、関係国間における二国間の協定により定める。そのような権利は、第三国又はその国民に移転してはならず、また、第三国又はその国民との間で共有してはならない。


2 群島国は、他の国により敷設された既設の海底電線であって、陸地に接することなく自国の水域を通っているものを尊重するものとし、また、そのような海底電線の位置及び修理又は交換の意図についての適当な通報を受領した場合には、その海底電線の維持及び交換を許可する。



第五十二条

無害通航権


1 すべての国の船舶は、第五十条の規定の適用を妨げることなく、第二部第三節の規定により群島水域において無害通航権を有する。ただし、次条の規定に従うものとする。


2 群島国は、自国の安全の保護のため不可欠である場合には、その群島水域内の特定の水域において、外国船舶の間に法律上又は事実上の差別を設けることなく、外国船舶の無害通航を一時的に停止することができる。このような停止は、適当な方法で公表された後においてのみ、効力を有する。



第五十三条

群島航路帯通航権


1 群島国は、自国の群島水域、これに接続する領海及びそれらの上空における外国の船舶及び航空機の継続的かつ迅速な通航に適した航路帯及びその上空における航空路を指定することができる。


2 すべての船舶及び航空機は、1の航路帯及び航空路において群島航路帯通航権を有する。


3 群島航路帯通航とは、この条約に従い、公海又は排他的経済水域の一部分と公海又は排他的経済水域の他の部分との間において、通常の形態での航行及び上空飛行の権利が継続的な、迅速なかつ妨げられることのない通過のためのみに行使されることをいう。


4 1の航路帯及び航空路は、群島水域及びこれに接続する領海を貫通するものとし、これらの航路帯及び航空路には、群島水域又はその上空における国際航行又は飛行に通常使用されているすべての通航のための航路及び船舶に関してはその航路に係るすべての通常の航行のための水路を含める。ただし、同一の入口及び出口の間においては、同様に便利な二以上の航路は必要としない。


5 1の航路帯及び航空路は、通航のための航路の入口の点から出口の点までの一連の連続する中心線によって定める。群島航路帯を通航中の船舶及び航空機は、これらの中心線のいずれの側についても二十五海里を超えて離れて通航してはならない。ただし、その船舶及び航空機は、航路帯を挟んで向かい合っている島と島とを結ぶ最短距離の十パーセントの距離よりも海岸に近づいて航行してはならない。


6 この条の規定により航路帯を指定する群島国は、また、当該航路帯内の狭い水路における船舶の安全な通航のために分離通航帯を設定することができる。


7 群島国は、必要がある場合には、適当に公表した後、既に指定した航路帯又は既に設定した分離通航帯を他の航路帯又は分離通航帯に変更することができる。


8 航路帯及び分離通航帯は、一般的に受け入れられている国際的な規則に適合したものとする。


9 群島国は、航路帯の指定若しくは変更又は分離通航帯の設定若しくは変更を行うに当たり、これらの採択のための提案を権限のある国際機関に行う。当該権限のある国際機関は、当該群島国が同意する航路帯及び分離通航帯のみを採択することができるものとし、当該群島国は、その採択の後にそれに従って航路帯の指定若しくは変更又は分離通航帯の設定若しくは変更を行うことができる。


10 群島国は、自国が指定した航路帯の中心線及び設定した分離通航帯を海図上に明確に表示し、かつ、その海図を適当に公表する。


11 群島航路帯を通航中の船舶は、この条の規定により設定された適用される航路帯及び分離通航帯を尊重する。


12 群島国が航路帯又は航空路を指定しない場合には、群島航路帯通航権は、通常国際航行に使用されている航路において行使することができる。



第五十四条 通航中の船舶及び航空機の義務、調査活動及び測量活動、群島国の義務並びに群島航路帯通航に関する群島国の法令

第三十九条、第四十条、第四十二条及び第四十四条の規定は、群島航路帯通航について準用する。



第五部 排他的経済水域


第五十五条 排他的経済水域の特別の法制度

排他的経済水域とは、領海に接続する水域であって、この部に定める特別の法制度によるものをいう。この法制度の下において、沿岸国の権利及び管轄権並びにその他の国の権利及び自由は、この条約の関連する規定によって規律される。



第五十六条 排他的経済水域における沿岸国の権利、管轄権及び義務

1 沿岸国は、排他的経済水域において、次のものを有する。




(a) 海底の上部水域並びに海底及びその下の天然資源(生物資源であるか非生物資源であるかを問わない。)の探査、開発、保存及び管理のための主権的権利並びに排他的経済水域における経済的な目的で行われる探査及び開発のためのその他の活動(海水、海流及び風からのエネルギーの生産等)に関する主権的権利


(b) この条約の関連する規定に基づく次の事項に関する管轄権

(i) 人工島、施設及び構築物の設置及び利用


(ii) 海洋の科学的調査


(iii) 海洋環境の保護及び保全



(c) この条約に定めるその他の権利及び義務



2 沿岸国は、排他的経済水域においてこの条約により自国の権利を行使し及び自国の義務を履行するに当たり、他の国の権利及び義務に妥当な考慮を払うものとし、また、この条約と両立するように行動する。


3 この条に定める海底及びその下についての権利は、第六部の規定により行使する。



第五十七条 排他的経済水域の幅

排他的経済水域は、領海の幅を測定するための基線から二百海里を超えて拡張してはならない。



第五十八条 排他的経済水域における他の国の権利及び義務

1 すべての国は、沿岸国であるか内陸国であるかを問わず、排他的経済水域において、この条約の関連する規定に定めるところにより、第八十七条に定める航行及び上空飛行の自由並びに海底電線及び海底パイプラインの敷設の自由並びにこれらの自由に関連し及びこの条約のその他の規定と両立するその他の国際的に適法な海洋の利用(船舶及び航空機の運航並びに海底電線及び海底パイプラインの運用に係る海洋の利用等)の自由を享有する。


2 第八十八条から第百十五条までの規定及び国際法の他の関連する規則は、この部の規定に反しない限り、排他的経済水域について適用する。


3 いずれの国も、排他的経済水域においてこの条約により自国の権利を行使し及び自国の義務を履行するに当たり、沿岸国の権利及び義務に妥当な考慮を払うものとし、また、この部の規定に反しない限り、この条約及び国際法の他の規則に従って沿岸国が制定する法令を遵守する。



第五十九条 排他的経済水域における権利及び管轄権の帰属に関する紛争の解決のための基礎

この条約により排他的経済水域における権利又は管轄権が沿岸国又はその他の国に帰せられていない場合において、沿岸国とその他の国との間に利害の対立が生じたときは、その対立は、当事国及び国際社会全体にとっての利差の重要性を考慮して、衡平の原則に基づき、かつ、すべての関連する事情に照らして解決する。



第六十条 排他的経済水域における人工島、施設及び構築物

1 沿岸国は、排他的経済水域において、次のものを建設し並びにそれらの建設、運用及び利用を許可し及び規制する排他的権利を有する。




(a) 人工島


(b) 第五十六条に規定する目的その他の経済的な目的のための施設及び構築物


(c) 排他的経済水域における沿岸国の権利の行使を妨げ得る施設及び構築物




2 沿岸国は、1に規定する人工島、施設及び構築物に対して、通関上、財政上、保健上、安全土及び出入国管理上の法令に関する管轄権を含む排他的管轄権を祷する。


3 1に規定する人工島、施設又は構築物の建設については、適当な通報を行わなければならず、また、その存在について注意を喚起するための恒常的な措置を維持しなければならない。放棄され又は利用されなくなった施設又は構築物は、権限のある国際機関がその除去に関して定める一般的に受け入れられている国際的基準を考慮して、航行の安全を確保するために除去する。その除去に当たっては、漁業、海洋環境の保護並びに他の国の権利及び義務に対しても妥当な考慮を払う。完全に除去されなかった施設又は構築物の水深、位置及び規模については、適当に公表する。


4 沿岸国は、必要な場合には、1に規定する人工島、施設及び構築物の周囲に適当な安全水域を設定することができるものとし、また、当該安全水域において、航行の安全並びに人工島、施設及び構築物の安全を確保するために適当な措置をとることができる。


5 沿岸国は、適用のある国際的基準を考慮して安全水域の幅を決定する、安全水域は、人工島、施設又は構築物の性質及び機能と合理的な関連を有するようなものとし、また、その幅は、一般的に受け入れられている国際的基準によって承認され又は権限のある国際機関によって勧告される場合を除くほか、当該人工島、施設又は構築物の外縁のいずれの点から測定した距離についても五百メートルを超えるものであってはならない。安全水域の範囲に関しては、適当な通報を行う。


6 すべての船舶は、4の安全水域を尊重しなければならず、また、人工島、施設、構築物及び安全水域の近傍における航行に関して一般的に受け入れられている国際的基準を遵守する。


7 人工島、施設及び構築物並びにそれらの周囲の安全水域は、国際航行に不可欠な認められた航路帯の使用の妨げとなるような場所に設けてはならない。


8 人工島、施設及び構築物は、島の地位を有しない。これらのものは、それ自体の領海を有せず、また、その存在は、領海、排他的経済水域又は大陸棚の境界画定に影響を及ぼすものではない。



第六十一条 生物資源の保存

1 沿岸国は、自国の排他的経済水域における生物資源の漁獲可能量を決定する。


2 沿岸国は、自国が入手することのできる最良の科学的証拠を考慮して排他的経済水域における生物資源の維持が過度の開発によって脅かされないことを適当な保存措置及び管理措置を通じて確保する。このため、適当な場合には、沿岸国及び権限のある国際機関(小地域的なもの、地域的なもの又は世界的なもののいずれであるかを問わない。)は、協力する。


3 2に規定する措置は、また、環境上及び経済上の関連要因(沿岸漁業社会の経済上のニーズ及び開発達上国の特別の要請を含む。)を勘案し、かつ、漁獲の態様、資源間の相互依存関係及び一般的に勧告された国際的な最低限度の基準(小地域的なもの、地域的なもの又は世界的なもののいずれであるかを問わない。)を考慮して、最大持続生産量を実現することのできる水準に漁獲される種の資源量を維持し又は回復することのできるようなものとする。


4 沿岸国は、2に規定する措置をとるに当たり、漁獲される種に関連し又は依存する種の資源量をその再生産が著しく脅威にさらされることとなるような水準よりも高く維持し又は回復するために、当該関連し又は依存する種に及ぼす影響を考慮する。


5 入手することのできる科学的情報、漁獲量及び漁獲努力量に関する統計その他魚類の保存に関連するデータについては、適当な場合には権限のある国際機関へ小地域的なもの、地域的なもの又は世界的なもののいずれであるかを問わない。)を通じ及びすべての関係国(その国民が排他的経済水域における漁獲を認められている国を含む。)の参加を得て、定期的に提供し及び交換する。



第六十二条 生物資源の利用

1 沿岸国は、前条の規定の適用を妨げることなく、排他的経済水域における生物資源の最適利用の目的を促進する。


2 沿岸国は、排他的経済水域における生物資源についての自国の漁獲能力を決定する。沿岸国は、自国が漁獲可能量のすべてを漁獲する能力を有しない場合には、協定その他の取極により、4に規定する条件及び法令に従い、第六十九条及び第七十条の規定(特に開発途上国に関するもの)に特別の考慮を払って漁獲可能量の余剰分の他の国による漁獲を認める。


3 沿岸国は、この条の規定に基づく他の国による自国の排他的経済水域における漁獲を認めるに当たり、すべての関連要因、特に、自国の経済その他の国家的利益にとっての当該排他的経済水域における生物資源の重要性、第六十九条及び第七十条の規定、小地域又は地域の開発途上国が余剰分の一部を漁獲する必要性、その国民が伝統的に当該排他的経済水域で漁獲を行ってきた国又は資源の調査及び識別に実質的な努力を払ってきた国における経済的混乱を最小のものにとどめる必要性等の関連要因を考慮する。


4 排他的経済水域において漁獲を行う他の国の国民は、沿岸国の法令に定める保存措置及び他の条件を遵守する。これらの法令は、この条約に適合するものとし、また、特に次の事項に及ぶことができる。




(a) 漁業者、漁船及び設備に関する許可証の発給(手数料その他の形態の報酬の支払を含む、これらの支払は、沿岸国である開発途上国の場合については、水産業に関する財政、設備及び技術の分野での十分な補償から成ることができる。)


(b) 漁獲することのできる種及び漁獲割当ての決定。この漁獲割当てについては、特定の資源若しくは資源群の漁獲、一定の期間における一隻当たりの漁獲又は特定の期間におけるいずれかの国の国民による漁獲のいずれについてのものであるかを問わない。


(c) 漁期及び漁場、漁具の種類、大きさ及び数量並びに利用することのできる漁船の種類、大きさ及び数の規制


(d) 漁獲することのできる魚その他の種の年齢及び大きさの決定


(e) 漁船に関して必要とされる情報(漁獲量及び漁獲努力量に関する統計並びに漁船の位置に関する報告を含む。)の明示


(f) 沿岸国の許可及び規制の下で特定の漁業に関する調査計画の実施を要求すること並びにそのような調査の実施(漁獲物の標本の抽出、標本の処理及び関連する科学的データの提供を含む。)を規制すること


(g) 沿岸国の監視員又は訓練生の漁船への乗船


(h) 漁船による漁獲量の全部又は一部の沿岸国の港への陸揚げ


(i) 合弁事業に関し又はその他の協力についての取決めに関する条件


(j) 要員の訓練及び漁業技術の移転(沿岸国の漁業に関する調査を行う能力の向上を含む)のための要件


(k) 取締手続




5 沿岸国は、保存及び管理に関する法令について適当な通報を行う。



第六十三条 二以上の沿岸国の排他的経済水域内に又は排他的経済水域内及び当該排他的経済水域に接続する水域内の双方に存在する資源

1 同一の資源又は関連する種の資源が二以上の沿岸国の排他的経済水域内に存在する場合には、これらの沿岸国は、この部の他の規定の適用を妨げることなく、直接に又は適当な小地域的若しくは地域的機関を通じて、当該資源の保存及び開発を調整し及び確保するために必要な措置について合意するよう努める。


2 同一の資源又は関連する種の資源が排他的経済水域内及び当該排他的経済水域に接続する水域内の双方に存在する場合には、沿岸国及び接続する水域において当該資源を漁獲する国は、直接に又は適当な小地域的若しくは地域的機関を通じて、当該接続する水域における当該資源の保存のために必要な措置について合意するよう努める。



第六十四条 高度回遊性の種

1 沿岸国その他その国民がある地域において附属書1に掲げる高度回遊性の種を漁獲する国は、排他的経済水域の内外を問わず当該地域全体において当該種の保存を確保しかつ最適利用の目的を促進するため、直接に又は適当な国際機関を通じて協力する。適当な国際機関が存在しない地域においては、沿岸国その他その国民が当該地域において高度回遊性の種を漁獲する国は、そのような機関を設立し及びその活動に参加するため、協力する。


2 1の規定は、この部の他の規定に加えて適用する。



第六十五条 海産哺乳動物

この部のいかなる規定も、沿岸国又は適当な場合には国際機関が海産哺乳動物の開発についてこの部に定めるよりも厳しく禁止し、制限し又は規制する権利又は権限を制限するものではない。いずれの国も、海産哺乳動物の保存のために協力するものとし、特に、鯨類については、その保存、管理及び研究のために適当な国際機関を通じて活動する。



第六十六条 溯河性資源{溯にサクとルビ}



1 溯河性資源{溯にサクとルビ}の発生する河川の所在する国は、当該溯河性資源{溯にサクとルビ}について第一義的利益及び責任を有する。


2 溯河性資源{溯にサクとルビ}の母川国は、自国の排他的経済水域の外側の限界より陸地側のすべての水域における漁獲及び3(b) に規定する漁獲のための適当な規制措置を定めることによって溯河性資源{溯にサクとルビ}の保存を確保する。母川国は、当該溯河性資源{溯にサクとルビ}を漁獲する3及び4に規定する他の国と協議の後、自国の河川に発生する資源の総漁獲可能量を定めることができる。






(a) 溯河性資源の漁獲は、排他的経済水域の外側の限界より陸地側の水域においてのみ行われる。ただし、これにより母川国以外の国に経済的混乱がもたらされる場合は、この限りでない。排他的経済水域の外側の限界を越える水域における溯河性資源の漁獲に関しては、関係国は、当該溯河性資源に係る保存上の要請及び母川国のニーズに妥当な考慮を払い、当該漁獲の条件に関する合意に達するため協議を行う。


(b) 母川国は、溯河性資源{溯にサクとルビ}を漁獲する他の国の通常の漁獲量及び操業の形態並びにその漁獲が行われてきたすべての水域を考慮して、当該他の国の経済的混乱を最小のものにとどめるために協力する。


(c) 母川国は、(b) に規定する他の国が自国との合意により溯河性資源{溯にサクとルビ}の再生産のための措置に参加し、特に、そのための経費を負担する場合には、当該他の国に対して、自国の河川に発生する資源の漁獲について特別の考慮を払う。


(d) 排他的経済水域を越える水域における溯河性資源に関する規制の実施は、母川国と他の関係国との間の合意による。




4 溯河性資源{溯にサクとルビ}が母川国以外の国の排他的経済水域の外側の限界より陸地側の水域に入り又はこれを通過して回遊する場合には、当該国は、当該溯河性資源{溯にサクとルビ}の保存及び管理について母川国と協力する。


5 溯河性資源{溯にサクとルビ}の母川国及び当該溯河性資源{溯にサクとルビ}を漁獲するその他の国は、適当な場合には、地域的機関を通じて、この条の規定を実施するための取極を締結する。



第六十七条 降河性の種

1 降河性の種がその生活史の大部分を過ごす水域の所在する沿岸国は、当該降河性の種の管理について責任を有し、及び回遊する魚が出入りすることができるようにする。


2 降河性の種の漁獲は、排他的経済水域の外側の限界より陸地側の水域においてのみ行われる、その漁獲は、排他的経済水域において行われる場合には、この条の規定及び排他的経済水域における漁獲に関するこの条約のその他の規定に定めるところによる。


3 降河性の魚が稚魚又は成魚として他の国の排他的経済水域を通過して回遊する場合には、当該魚の管理(漁獲を含む。)は、1の沿岸国と当該他の国との間の合意によって行われる。この合意は、種の合理的な管理が確保され及び1の沿岸国が当該種の維持について有する責任が考慮されるようなものとする。



第六十八条 定着性の種族

この部の規定は、第七十七条4に規定する定着性の種族については、適用しない。



第六十九条 内陸国の権利

1 内陸国は、自国と同一の小地域又は地域の沿岸国の排他的経済水域における生物資源の余剰分の適当な部分の開発につき、すべての関係国の関連する経済的及び地理的状況を考慮し、この条、第六十一条及び第六十二条に定めるところにより、衡平の原則に基づいて参加する権利を有する。


2 1に規定する参加の条件及び方法は、関係国が二国間の、小地域的な又は地域的な協定により定めるものとし、特に次の事項を考慮する。




(a) 沿岸国の漁業社会又は水産業に対する有害な影響を回避する必要性


(b) 内陸国が、この条の規定に基づき、現行の二国間の、小地域的な又は地域的な協定により、他の沿岸国の排他的経済水域における生物資源の開発に参加しており又は参加する権利を有する程度


(c) その他の内陸国及び地理的不利国が沿岸国の排他的経済水域における生物資源の開発に参加している程度及びその結果としていずれかの単一の沿岸国又はその一部が特別の負担を負うことを回避する必要性が生ずること。


(d) それぞれの国の国民の栄養上の必要性




3 沿岸国の漁獲能力がその排他的経済水域における生物資源の漁獲可能量のすべてを漁獲することのできる点に近づいている場合には、当該沿岸国その他の関係国は、同一の小地域又は地域の内陸国である開発途上国が当該小地域又は地域の沿岸国の排他的経済水域における生物資源の開発について状況により適当な方法で及びすべての当事者が満足すべき条件の下で参加することを認めるため、二国間の、小地域的な又は地域的な及び衡平な取極の締結に協力する。この規定の実施に当たっては、2に規定する要素も考慮する。


4 内陸国である先進国は、この条の規定に基づき、自国と同一の小地域又は地域の沿岸国である先進国の排他的経済水域においてのみ生物資源の開発に参加することができる。この場合において、当該沿岸国である先進国がその排他的経済水域における生物資源について他の国による漁獲を認めるに当たり、その国民が伝統的に当該排他的経済水域で漁獲を行ってきた国の漁業社会に対する有害な影響及び経済的混乱を最小のものにとどめる必要性をどの程度考慮してきたかが勘案される。


5 1から4までの規定は、沿岸国が自国と同一の小地域又は地域の内陸国に対して排他的経済水域における生物資源の開発のための平等又は優先的な権利を与えることを可能にするため当該小地域又は地域において合意される取極に影響を及ぼすものではない。



第七十条 地理的不利国の権利

1 地理的不利国は、自国と同一の小地域又は地域の沿岸国の排他的経済水域における生物資源の余剰分の適当な部分の開発につき、すべての関係国の関連する経済的及び地理的状況を考慮し、この条、第六十一条及び第六十二条に定めるところにより、衡平の原則に基づいて参加する権利を有する。


2 この部の規定の適用上、「地理的不利国」とは、沿岸国(閉鎖海又は半閉鎖海に面した国を含む。)であって、その地理的状況のため自国民又はその一部の栄養上の目的のための魚の十分な供給を自国と同一の小地域又は地域の他の国の排他的経済水域における生物資源の開発に依存するもの及び自国の排他的経済水域を主張することができないものをいう。


3 1に規定する参加の条件及び方法は、関係国が二国間の、小地域的な又は地域的な協定により定めるものとし、特に次の事項を考慮する。




(a) 沿岸国の漁業社会又は水産業に対する有害な影響を回避する必要性


(b) 地理的不利国が、この条の規定に基づき、現行の二国間の、小地域的な又は地域的な協定により、他の沿岸国の排他的経済水域における生物資源の開発に参加しており又は参加する権利を有する程度


(c) その他の地理的不利国及び内陸国が沿岸国の排他的経済水域における生物資源の開発に参加している程度及びその結果としていずれかの単一の沿岸国又はその一部が特別の負担を負うことを回避する必要性が生ずること。


(d) それぞれの国の国民の栄養上の必要性




4 沿岸国の漁獲能力がその排他的経済水域における生物資源の漁獲可能量のすべてを漁獲することのできる点に近づいている場合には、当該沿岸国その他の関係国は、同一の小地域又は地域の地理的不利国である開発途上国が当該小地域又は地域の沿岸国の排他的経済水域における生物資源の開発について状況により適当な方法で及びすべての当事者が満足すべき条件の下で参加することを認めるため、二国間の、小地域的な又は地域的な及び衡平な取極の締結に協力する。この規定の実施に当たっては、3に規定する要素も考慮する。


5 地理的不利国である先進国は、この条の規定に基づき、自国と同一の小地域又は地域の沿岸国である先進国の排他的経済水域においてのみ生物資源の開発に参加することができる。この場合において、当該沿岸国である先進国がその排他的経済水域における生物資源について他の国による漁獲を認めるに当たり、その国民が伝統的に当該排他的経済水域で漁獲を行ってきた国の漁業社会に対する有害な影響及び経済的混乱を最小のものにとどめる必要性をどの程度考慮してきたかが勘案される。


6 1から5までの規定は、沿岸国が自国と同一の小地域又は地域の地理的不利国に対して排他的経済水域における生物資源の開発のための平等又は優先的な権利を与えることを可能にするため当該小地域又は地域において合意される取極に影響を及ぼすものではない。



第七十一条 前二条の規定の不適用

前二条の規定は、沿岸国の経済がその排他的経済水域における生物資源の開発に依存する度合が極めて高い場合には、当該沿岸国については、適用しない。



第七十二条

権利の移転の制限

1 第六十九条及び第七十条に定める生物資源を開発する権利は、関係国の間に別段の合意がない限り、貸借契約又は許可、合弁事業の設立その他の権利の移転の効果を有する方法によって、第二国文はその国民に対して直接又は間接に移転してはならない。


2 1の規定は、1に規定する効果をもたらさない限り、関係国が第六十九条及び第七十条の規定に基づく権利の行使を容易にするために第三国又は国際機関から技術的又は財政的援助を得ることを妨げるものではない。



第七十三条 沿岸国の法令の執行

1 沿岸国は、排他的経済水域において生物資源を探査し、開発し、保存し及び管理するための主権的権利を行使するに当たり、この条約に従って制定する法令の遵守を確保するために必要な措置(乗船、検査、拿捕及び司法上の手続を含む。)をとることができる。


2 拿捕された船舶及びその乗組員は、合理的な保証金の支払又は合理的な他の保証の提供の後に速やかに釈放される。


3 排他的経済水域における漁業に関する法令に対する違反について沿岸国が科する罰には、関係国の別段の合意がない限り拘禁を含めてはならず、また、その他のいかなる形態の身体刑も含めてはならない。


4 沿岸国は、外国船舶を拿捕し又は抑留した場合には、とられた措置及びその後科した罰について、適当な経路を通じて旗国に速やかに通報する。



第七十四条 向かい合っているか又は隣接している海岸を有する国の間における排他的経済水域の境界画定

1 向かい合っているか又は隣接している海岸を有する国の間における排他的経済水域の境界画定は、衡平な解決を達成するために、国際司法裁判所規程第三十八条に規定する国際法に基づいて合意により行う。


2 関係国は、合理的な期間内に合意に達することができない場合には、第十五部に定める手続に付する。


3 関係国は、1の合意に達するまでの間、理解及び協力の精神により、実際的な性質を有する暫定的な取極を締結するため及びそのような過渡的期間において最終的な合意への到達を危うくし又は妨げないためにあらゆる努力を払う。暫定的な取極は、最終的な境界画定に影響を及ぼすものではない。


4 関係国間において効力を有する合意がある場合には、排他的経済水域の境界画定に関する問題は、当該合意に従って解決する。



第七十五条 海図及び地理学的経緯度の表

1 排他的経済水域の外側の限界線及び前条の規定に従って引かれる境界画定線は、この部に定めるところにより、それらの位置の確認に適した縮尺の海図に表示する。適当な場合には、当該外側の限界線又は当該境界画定線に代えて、測地原子を明示した各点の地理学的経緯度の表を用いることができる。


2 沿岸国は、1の海図又は地理学的経緯度の表を適当に公表するものとし、当該海図又は表の写しを国際連合事務総長に寄託する。



第六部 大陸棚


第七十六条 大陸棚の定義

1 沿岸国の大陸棚とは、当該沿岸国の領海を越える海面下の区域の海底及びその下であってその領土の自然の延長をたどって大陸縁辺部の外縁に至るまでのもの又は、大陸縁辺部の外縁が領海の幅を測定するための基線から二百海里の距離まで延びていない場合には、当該沿岸国の領海を越える海面下の区域の海底及びその下であって当該基線から二百海里の距離までのものをいう。


2 沿岸国の大陸棚は、4から6までに定める限界を越えないものとする。


3 大陸縁辺部は、沿岸国の陸塊の海面下まで延びている部分から成るものとし、棚、斜面及びコンチネンタル・ライズの海底及びその下で構成される。ただし、大洋底及びその海洋海嶺又はその下を含まない。






(a) この条約の適用上、沿岸国は、大陸縁辺部が領海の幅を測定するための基線から二百海里を超えて延びている場合には、次のいずれかの線により大陸縁辺部の外縁を設定する。


(i) ある点における堆積岩の厚さが当該点から大陸斜面の脚部までの最短距離の一パーセント以上であるとの要件を満たすときにこのような点のうち最も外側のものを用いて7の規定に従って引いた線


(ii) 大陸斜面の脚部から六十海里を超えない点を用いて7の規定に従って引いた線



(b) 大陸斜面の脚部は、反証のない限り、当該大陸斜面の基部における勾配が最も変化する点とする。




5 4(a)の(i)又は(ii)の規定に従って引いた海底における大陸棚の外側の限界線は、これを構成する各点において、領海の幅を測定するための基線から三百五十海里を超え又は二千五百メートル等深線(二千五百メートルの水深を結ぶ線をいう。)から百海里を超えてはならない。


6 5の規定にかかわらず、大陸棚の外側の限界は、海底海嶺の上においては領海の幅を測定するための基線から三百五十海里を超えてはならない。この6の規定は、海台、海膨、キャップ、堆及び海脚のような大陸縁辺部の自然の構成要素である海底の高まりについては、適用しない。


7 沿岸国は、自国の大陸棚が領海の幅を測定するための基線から二百海里を超えて延びている場合には、その大陸棚の外側の限界線を経緯度によって定める点を結ぶ六十海里を超えない長さの直線によって引く。


8 沿岸国は、領海の幅を測定するための基線から二百海里を超える大陸棚の限界に関する情報を、衡平な地理的代表の原則に基づき附属書IIに定めるところにより設置される大陸棚の限界に関する委員会に提出する。この委員会は、当該大陸棚の外側の限界の設定に関する事項について当該沿岸国に対し勧告を行う。沿岸国がその勧告に基づいて設定した大陸棚の限界は、最終的なものとし、かつ、拘束力を有する。


9 沿岸国は、自国の大陸棚の外側の限界が恒常的に表示された海図及び関連する情報(測地原子を含む。)を国際連合事務総長に寄託する。同事務総長は、これらを適当に公表する。


10 この条の規定は、向かい合っているか又は隣接している海岸を有する国の間における大陸棚の境界画定の問題に影響を及ぼすものではない。



第七十七条 大陸棚に対する沿岸国の権利

1 沿岸国は、大陸棚を探査し及びその天然資源を開発するため、大陸棚に対して主権的権利を行使する。


2 1の権利は、沿岸国が大陸棚を探査せず又はその天然資源を開発しない場合においても、当該沿岸国の明示の同意なしにそのような活動を行うことができないという意味において、排他的である。


3 大陸棚に対する沿岸国の権利は、実効的な若しくは名目上の先占又は明示の宣言に依存するものではない。


4 この部に規定する天然資源は、海底及びその下の鉱物その他の非生物資源並びに定着性の種族に属する生物、すなわち、採捕に適した段階において海底若しくはその下で静止しており又は絶えず海底若しくはその下に接触していなければ動くことのできない生物から成る。



第七十八条 上部水域及び上空の法的地位並びに他の国の権利及び自由

1 大陸棚に対する沿岸国の権利は、上部水域又はその上空の法的地位に影響を及ぼすものではない。


2 沿岸国は、大陸棚に対する権利の行使により、この条約に定める他の国の航行その他の権利及び自由を侵害してはならず、また、これらに対して不当な妨害をもたらしてはならない。



第七十九条 大陸棚における海底電線及び海底パイプライン

1 すべての国は、この条の規定に従って大陸棚に海底電線及び海底パイプラインを敷設する権利を有する。


2 沿岸国は、大陸棚における海底電線又は海底パイプラインの敷設又は維持を妨げることができない。もっとも、沿岸国は、大陸棚の探査、その天然資源の開発並びに海底パイプラインからの汚染の防止、軽減及び規制のために適当な措置をとる権利を有する。


3 海底パイプラインを大陸棚に敷設するための経路の設定については、沿岸国の同意を得る。


4 この部のいかなる規定も、沿岸国がその領土若しくは領海に入る海底電線若しくは海底パイプラインに関する条件を定める権利又は大陸棚の探査、その資源の開発若しくは沿岸国が管轄権を有する人工島、施設及び構築物の運用に関連して建設され若しくは利用される海底電線及び海底パイプラインに対する当該沿岸国の管轄権に影響を及ぼすものではない。


5 海底電線又は海底パイプラインを敷設する国は、既に海底に敷設されている電線又はパイプラインに妥当な考慮を払わなければならない。特に、既設の電線又はパイプラインを修理する可能性は、害してはならない。



第八十条 大陸棚における人工島、施設及び構築物

第六十条の規定は、大陸棚における人工島、施設及び構築物について準用する。



第八十一条 大陸棚における掘削

沿岸国は、大陸棚におけるあらゆる目的のための掘削を許可し及び規制する排他的権利を有する。



第八十二条 二百海里を超える大陸棚の開発に関する支払及び拠出

1 沿岸国は、領海の幅を測定する基線から二百海里を超える大陸棚の非生物資源の開発に関して金銭による支払又は現物による拠出を行う。


2 支払又は拠出は、鉱区における最初の五年間の生産の後、当該鉱区におけるすべての生産に関して毎年行われる、六年目の支払又は拠出の割合は、当該鉱区における生産額又は生産量の一パーセントとする、この割合は、十二年目まで毎年一パーセントずつ増加するものとし、その後は七パーセントとする。生産には、開発に関連して使用された資源を含めない。


3 その大陸棚から生産される鉱物資源の純輸入国である開発途上国は、当該鉱物資源に関する支払又は拠出を免除される。


4 支払又は拠出は、機構を通じて行われるものとし、機構は、開発途上国、特に後発開発途上国及び内陸国である開発途上国の利益及びニーズに考慮を払い、衡平な配分基準に基づいて締約国にこれらを配分する。



第八十三条 向かい合っているか又は隣接している海岸を有する国の間における大陸棚の境界画定

1 向かい合っているか又は隣接している海岸を有する国の間における大陸棚の境界画定は、衡平な解決を達成するために、国際司法裁判所規程第三十八条に規定する国際法に基づいて合意により行う。


2 関係国は、合理的な期間内に合意に達することができない場合には、第十五部に定める手続に付する。


3 関係国は、1の合意に達するまでの間、理解及び協力の精神により、実際的な性質を有する暫定的な取極を締結するため及びそのような過渡的期間において最終的な合意への到達を危うくし又は妨げないためにあらゆる努力を払う。暫定的な取極は、最終的な境界画定に影響を及ぼすものではない。


4 関係国間において効力を有する合意がある場合には、大陸棚の境界画定に関する問題は、当該合意に従って解決する。



第八十四条 海図及び地理学的経緯度の表

1 大陸棚の外側の限界線及び前条の規定に従って引かれる境界画定線は、この部に定めるところにより、それらの位置の確認に適した縮尺の海図に表示する。適当な場合には、当該外側の限界線又は当該境界画定線に代えて、測地原子を明示した各点の地理学的経緯度の表を用いることができる。


2 沿岸国は、1の海図又は地理学的経緯度の表を適当に公表するものとし、当該海図又は表の写しを国際連合事務総長に及び、大陸棚の外側の限界線を表示した海図又は表の場合には、これらの写しを機構の事務局長に寄託する。



第八十五条 トンネルの掘削

この部の規定は、トンネルの掘削により海底(水深のいかんを問わない。)の下を開発する沿岸国の権利を害するものではない。



第七部 公海
第一節 総則

第八十六条

この部の規定の適用この部の規定は、いずれの国の排他的経済水域、領海若しくは内水又はいずれの群島国の群島水域にも含まれない海洋のすべての部分に適用する。この条の規定は、第五十八条の規定に基づきすべての国が排他的経済水域において享有する自由にいかなる制約も課するものではない。



第八十七条 公海の自由

1 公海は、沿岸国であるか内陸国であるかを問わず、すべての国に開放される。公海の自由は、この条約及び国際法の他の規則に定める条件に従って行使される。この公海の自由には、沿岸国及び内陸国のいずれについても、特に次のものが含まれる。




(a) 航行の自由


(b) 上空飛行の自由


(c) 海底電線及び海底パイプラインを敷設する自由。ただし、第六部の規定の適用が妨げられるものではない。


(d) 国際法によって認められる人工島その他の施設を建設する自由。ただし、第六部の規定の適用が妨げられるものではない。


(e) 第二節に定める条件に従って漁獲を行う自由


(f) 科学的調査を行う自由。ただし、第六部及び第十三部の規定の適用が妨げられるものではない。




2 1に規定する自由は、すべての国により、公海の自由を行使する他の国の利益及び深海底における活動に関するこの条約に基づく権利に妥当な考慮を払って行使されなければならない。



第八十八条 平和的目的のための公海の利用

公海は、平和的目的のために利用されるものとする。



第八十九条 公海に対する主権についての主張の無効

いかなる国も、公海のいずれかの部分をその主権の下に置くことを有効に主張することができない。



第九十条 航行の権利

いずれの国も、沿岸国であるか内陸国であるかを問わず、自国を旗国とする船舶を公海において航行させる権利を有する。



第九十一条 船舶の国籍

1 いずれの国も、船舶に対する国籍の許与、自国の領域内における船舶の登録及び自国の旗を掲げる権利に関する条件を定める。船舶は、その旗を掲げる権利を有する国の国籍を有する。その国と当該船舶との間には、真正な関係が存在しなければならない。


2 いずれの国も、自国の旗を掲げる権利を許与した船舶に対し、その旨の文書を発給する。



第九十二条 船舶の地位

1 船舶は、一の国のみの旗を掲げて航行するものとし、国際条約又はこの条約に明文の規定がある特別の場合を除くほか、公海においてその国の排他的管轄権に服する。船舶は、所有権の現実の移転又は登録の変更の場合を除くほか、航海中又は寄港中にその旗を変更することができない。


2 二以上の国の旗を適宜に使用して航行する船舶は、そのいずれの国の国籍も第三国に対して主張することができないものとし、また、このような船舶は、国籍のない船舶とみなすことができる。



第九十三条 国際連合、その専門機関及び国際原子力機関の旗を掲げる船舶

前諸条の規定は、国際連合、その専門機関又は国際原子力機関の公務に使用され、かつ、これらの機関の旗を掲げる船舶の問題に影響を及ぼすものではない。



第九十四条 旗国の義務

1 いずれの国も、自国を旗国とする船舶に対し、行政上、技術上及び社会上の事項について有効に管轄権を行使し及び有効に規制を行う。


2 いずれの国も、特に次のことを行う。




(a) 自国を旗国とする船舶の名称及び特徴を記載した登録簿を保持すること、ただし、その船舶が小さいため一般的に受け入れられている国際的な規則から除外されているときは、この限りでない。


(b) 自国を旗国とする船舶並びにその船長、職員及び乗組員に対し、当該船舶に関する行政上、技術上及び社会上の事項について国内法に基づく管轄権を行使すること。




3 いずれの国も、自国を旗国とする船舶について、特に次の事項に関し、海上における安全を確保するために必要な措置をとる。




(a) 船舶の構造、設備及び堪航性


(b) 船舶における乗組員の配乗並びに乗組員の労働条件及び訓練。この場合において、適用のある国際文書を考慮に入れるものとする。


(c) 信号の使用、通信の維持及び衝突の予防




4 3の措置には、次のことを確保するために必要な措置を含める。




(a) 船舶が、その登録前に及びその後は適当な間隔で、資格のある船舶検査員による検査を受けること並びに船舶の安全な航行のために適当な海図、航海用刊行物、航行設備及び航行器具を船内に保持すること。


(b) 船舶が、特に運用、航海、通信及び機関について適当な資格を有する船長及び職員の管理の下にあること並びに乗組員の資格及び人数が船舶の型式、大きさ、機関及び設備に照らして適当であること。


(c) 船長、職員及び適当な限度において乗組員が海上における人命の安全、衝突の予防、海洋汚染の防止、軽減及び規制並びに無線通信の維持に関して適用される国際的な規則に十分に精通しており、かつ、その規則の遵守を要求されていること。




5 いずれの国も、3及び4に規定する措置をとるに当たり、一般的に受け入れられている国際的な規則、手続及び慣行を遵守し並びにその遵守を確保するために必要な措置をとることを要求される。


6 船舶について管轄権が適正に行使されず又は規制が適正に行われなかったと信ずるに足りる明白な理由を有する国は、その事実を旗国に通報することができる。旗国は、その通報を受領したときは、その問題の調査を行うものとし、適当な場合には、事態を是正するために必要な措置をとる。


7 いずれの国も、自国を旗国とする船舶の公海における海事損害又は航行上の事故であって、他の国の国民に死亡若しくは重大な傷害をもたらし又は他の国の船舶若しくは施設若しくは海洋環境に重大な損害をもたらすものについては、適正な資格を有する者によって又はその立会いの下で調査が行われるようにしなければならない。旗国及び他の国は、海事損害又は航行上の事故について当該他の国が行う調査の実施において協力する。



第九十五条 公海上の軍艦に与えられる免除

公海上の軍艦は、旗国以外のいずれの国の管轄権からも完全に免除される。



第九十六条 政府の非商業的役務にのみ使用される船舶に与えられる免除

国が所有し又は運航する船舶で政府の非商業的役務にのみ使用されるものは、公海において旗国以外のいずれの国の管轄権からも完全に免除される。



第九十七条 衝突その他の航行上の事故に関する刑事裁判権

1 公海上の船舶につき衝突その他の航行上の事故が生じた場合において、船長その他当該船舶に勤務する者の刑事上又は懲戒上の責任が問われるときは、これらの者に対する刑事上又は懲戒上の手続は、当該船舶の旗国又はこれらの者が属する国の司法当局又は行政当局においてのみとることができる。


2 懲戒上の問題に関しては、船長免状その他の資格又は免許の証明書を発給した国のみが、受有者がその国の国民でない場合においても、適正な法律上の手続を経てこれらを取り消す権限を有する。


3 船舶の拿捕又は抑留は、調査の手段としても、旗国の当局以外の当局が命令してはならない。



第九十八条 援助を与える義務

1 いずれの国も、自国を旗国とする船舶の船長に対し、船舶、乗組員又は旅客に重大な危険を及ぼさない限度において次の措置をとることを要求する。




(a) 海上において生命の危険にさらされている者を発見したときは、その者に援助を与えること。


(b) 援助を必要とする旨の通報を受けたときは、当該船長に合理的に期待される限度において、可能な最高速力で遭難者の救助に赴くこと。


(c) 衝突したときは、相手の船舶並びにその乗組員及び旅客に援助を与え、また、可能なときは、自己の船舶の名称、船籍港及び寄港しようとする最も近い港を相手の船舶に知らせること。




2 いずれの沿岸国も、海上における安全に関する適切かつ実効的な捜索及び救助の機関の設置、運営及び維持を促進し、また、状況により必要とされるときは、このため、相互間の地域的な取極により隣接国と協力する。



第九十九条 奴隷の運送の禁止

いずれの国も、自国の旗を掲げることを認めた船舶による奴隷の運送を防止し及び処罰するため並びに奴隷の運送のために自国の旗が不法に使用されることを防止するため、実効的な措置をとる。いずれの船舶(旗国のいかんを間わない。)に避難する奴隷も、避難したという事実によって自由となる。



第百条 海賊行為の抑止のための協力の義務

すべての国は、最大限に可能な範囲で、公海その他いずれの国の管轄権にも服さない場所における海賊行為の抑止に協力する。



第百一条 海賊行為の定義

海賊行為とは、次の行為をいう。




(a) 私有の船舶又は航空機の乗組員又は旅客が私的目的のために行うすべての不法な暴力行為、抑留又は略奪行為であって次のものに対して行われるもの


(a) 公海における他の船舶若しくは航空機又はこれらの内にある人若しくは財産


(b) いずれの国の管轄権にも服さない場所にある船舶、航空機、人又は財産


(c) いずれかの船舶又は航空機を海賊船舶又は海賊航空機とする事実を知って当該船舶又は航空機の運航に自発的に参加するすべての行為


(d) (a)又は(b)に規定する行為を扇動し又は故意に助長するすべての行為





第百二条 乗組員が反乱を起こした軍艦又は政府の船舶若しくは航空機による海賊行為

前条に規定する海賊行為であって、乗組員が反乱を起こして支配している軍艦又は政府の船舶若しくは航空機が行うものは、私有の船舶又は航空機が行う行為とみなされる。



第百三条 海賊船舶又は海賊航空機の定義

船舶又は航空機であって、これを実効的に支配している者が第百一条に規定するいずれかの行為を行うために使用することを意図しているものについては、海賊船舶又は海賊航空機とする。当該いずれかの行為を行うために使用された船舶又は航空機であって、当該行為につき有罪とされる者により引き続き支配されているものについても、同様とする。



第百四条 海賊船舶又は海賊航空機の国籍の保持又は喪失

船舶又は航空機は、海賊船舶又は海賊航空機となった場合にも、その国籍を保持することができる。国籍の保持又は喪失は、当該国籍を与えた国の法律によって決定される。



第百五条 海賊船舶又は海賊航空機の拿捕

いずれの国も、公海その他いずれの国の管轄権にも服さない場所において、海賊船舶、海賊航空機又は海賊行為によって奪取され、かつ、海賊の支配下にある船舶又は航空機を拿捕し及び当該船舶又は航空機内の人を逮捕し又は財産を押収することができる。拿捕を行った国の裁判所は、科すべき刑罰を決定することができるものとし、また、善意の第三者の権利を尊重することを条件として、当該船舶、航空機又は財産についてとるべき措置を決定することができる。



第百六条 十分な根拠なしに拿捕{拿にダとルビ}が行われた場合の責任

海賊行為の疑いに基づく船舶又は航空機の拿捕{拿にダとルビ}が十分な根拠なしに行われた場合には、拿捕{拿にダとルビ}を行った国は、その船舶又は航空機がその国籍を有する国に対し、その拿捕{拿にダとルビ}によって生じたいかなる損失又は損害についても責任を負う。



第百七条 海賊行為を理由とする拿捕を行うことが認められる船舶及び航空機

海賊行為を理由とする拿捕は、軍艦、軍用航空機その他政府の公務に使用されていることが明らかに表示されておりかつ識別されることのできる船舶又は航空機でそのための権限を与えられているものによってのみ行うことができる。



第百八条 麻薬又は向精神薬の不正取引

1 すべての国は、公海上の船舶が国際条約に違反して麻薬及び向精神薬の不正取引を行うことを防止するために協力する。


2 いずれの国も、自国を旗国とする船舶が麻薬又は向精神薬の不正取引を行りていると信ずるに足りる合理的な理由がある場合には、その取引を防止するため他の国の協力を要請することができる。



第百九条

公海からの許可を得ていない放送


1 すべての国は、公海からの許可を得ていない放送の防止に協力する。


2 この条約の適用上、「許可を得ていない放送」とは、国際的な規則に違反して公海上の船舶又は施設から行われる音響放送又はテレビジョン放送のための送信であって、一般公衆による受信を意図するものをいう。ただし、遭難呼出しの送信を除く。


3 許可を得ていない放送を行う者については、次の国の裁判所に訴追することができる。




(a) 船舶の旗国


(b) 施設の登録国


(c) 当該者が国民である国


(d) 放送を受信することができる国


(e) 許可を得ている無線通信が妨害される国




4 3の規定により管轄権を有する国は、公海において、次条の規定に従い、許可を得ていない放送を行う者を逮捕し又はそのような船舶を拿捕することができるものとし、また、放送機器を押収することができる。



第百十条

臨検の権利


1 条約上の権限に基づいて行われる干渉行為によるものを除くほか、公海において第九十五条及び第九十六条の規定に基づいて完全な免除を与えられている船舶以外の外国船舶に遭遇した軍艦が当該外国船舶を臨検することは、次のいずれかのことを疑うに足りる十分な根拠がない限り、正当と認められない。




(a) 当該外国船舶が海賊行為を行っていること。


(b) 当該外国船舶が奴隷取引に従事していること。


(c) 当該外国船舶が許可を得ていない放送を行っており、かつ、当該軍艦の旗国が前条の規定に基づく管轄権を有すること。


(d) 当該外国船舶が国籍を有していないこと。


(e) 当該外国船舶が、他の国の旗を掲げているか又は当該外国船舶の旗を示すことを拒否したが、実際には当該軍艦と同一の国籍を有すること。




2 軍艦は、1に規定する場合において、当該外国船舶がその旗を掲げる権利を確認することができる。このため、当該軍艦は、疑いがある当該外国船舶に対し士官の指揮の下にボートを派遣することができる。文書を検閲した後もなお疑いがあるときは、軍艦は、その船舶内において更に検査を行うことができるが、その検査は、できる限り慎重に行わなければならない。


3 疑いに根拠がないことが証明され、かつ、臨検を受けた外国船舶が疑いを正当とするいかなる行為も行っていなかった場合には、当該外国船舶は、被った損失又は損害に対する補償を受ける。


4 1から3までの規定は、軍用航空機について準用する。


5 1から3までの規定は、政府の公務に使用されていることが明らかに表示されておりかつ識別されることのできるその他の船舶又は航空機で正当な権限を有するものについても準用する。



第百十一条 追跡権

1 沿岸国の権限のある当局は、外国船舶が自国の法令に違反したと信ずるに足りる十分な理由があるときは、当該外国船舶の追跡を行うことができる。この追跡は、外国船舶又はそのボートが追跡国の内水、群島水域、領海又は接続水域にある時に開始しなければならず、また、中断されない限り、領海又は接続水域の外において引き続き行うことができる。領海又は接続水域にある外国船舶が停船命令を受ける時に、その命令を発する船舶も同様に領海又は接続水域にあることは必要でない。外国船舶が第三十三条に定める接続水域にあるときは、追跡は、当該接続水域の設定によって保護しようとする権利の侵害があった場合に限り、行うことができる。


2 追跡権については、排他的経済水域又は大陸棚(大陸棚上の施設の周囲の安全水域を含む)において、この条約に従いその排他的経済水域又は大陸棚(当該安全水域を含む。)に適用される沿岸国の法令の違反がある場合に準用する。


3 追跡権は、被追跡船舶がその旗国又は第三国の領海に入ると同時に消滅する。


4 追跡は、被追跡船舶又はそのボート若しくは被追跡船艇を母船としてこれと一団となって作業する舟艇が領海又は、場合により、接続水域、排他的経済水域若しくは大陸棚の上部にあることを追跡船舶がその場における実行可能な手段により確認しない限り、開始されたものとされない。追跡は、視覚的又は聴覚的停船信号を外国船舶が視認し又は聞くことができる距離から発した後にのみ、開始することができる。


5 追跡権は、軍艦、軍用航空機その他政府の公務に使用されていることが明らかに表示されておりかつ識別されることのできる船舶又は航空機でそのための権限を与えられているものによってのみ行使することができる。


6 追跡が航空機によって行われる場合には、




(a) 1から4までの規定を準用する。


(b) 停船命令を発した航空機は、船舶を自ら拿捕することができる場合を除くほか、自己が呼び寄せた沿岸国の船舶又は他の航空機が到着して追跡を引き継くまで、当該船舶を自ら積極的に追跡しなければならない。当該船舶が停船命令を受け、かつ、当該航空機又は追跡を中断することなく引き続き行う他の航空機若しくは船舶によって追跡されたのでない限り、当該航空機が当該船舶を違反を犯したもの又は違反の疑いがあるものとして発見しただけでは、領海の外における拿捕を正当とするために十分ではない。




7 いずれかの国の管轄権の及ぶ範囲内で拿捕され、かつ、権限のある当局の審理を受けるためその国の港に護送される船舶は、事情により護送の途中において排他的経済水域又は公海の一部を航行することが必要である場合に、その航行のみを理由として釈放を要求することができない。


8 追跡権の行使が正当とされない状況の下に領海の外において船舶が停止され又は拿捕されたときは、その船舶は、これにより被った損失又は損害に対する補償を受ける。



第百十二条 海底電線及び海底パイプラインを敷設する権利

1 すべての国は、大陸棚を越える公海の海底に海底電線及び海底パイプラインを敷設する権利を有する。


2 第七十九条5の規定は、1の海底電線及び海底パイプラインについて適用する。



第百十三条 海底電線又は海底パイプラインの損壊

いずれの国も、自国を旗国とする船船又は自国の管轄権に服する者が、故意又は過失により、電気通信を中断し又は妨害することとなるような方法で公海にある海底電線を損壊し、及び海底パイプライン又は海底高圧電線を同様に損壊することが処罰すべき犯罪であることを定めるために必要な法令を制定する。この法令の規定は、その損壊をもたらすことを意図し又はその損壊をもたらすおそれのある行為についても適用する。ただし、そのような損壊を避けるために必要なすべての予防措置をとった後に自己の生命又は船舶を守るという正当な目的のみで行動した者による損壊については、適用しない。



第百十四条 海底電線又は海底パイプラインの所有者による他の海底電線又は海底パイプラインの損壊

いずれの国も、自国の管轄権に服する者であって公海にある海底電線又は海底パイプラインの所有者であるものが、その海底電線又は海底パイプラインを敷設し又は修理するに際して他の海底電線又は海底パイプラインを損壊したときにその修理の費用を負担すべきであることを定めるために必要な法令を制定する。



第百十五条 海底電線又は海底パイプラインの損壊を避けるための損失に対する補償

いずれの国も、海底電線又は海底パイプラインの損壊を避けるためにいかり、網その他の漁具を失ったことを証明することができる船舶の所有者に対し、当該船舶の所有者が事前にあらゆる適当な予防措置をとったことを条件として当該海底電線又は海底パイプラインの所有者により補償が行われることを確保するために必要な法令を制定する。



第二節 公海における生物資源の保存及び管理

第百十六条 公海における漁獲の権利

すべての国は、自国民が公海において次のものに従って漁獲を行う権利を有する。




(a) 自国の条約上の義務


(b) 特に第六十三条2及び第六十四条から第六十七条までに規定する沿岸国の権利、義務及び利益


(c) この節の規定





第百十七条 公海における生物資源の保存のための措置を自国民についてとる国の義務

すべての国は、公海における生物資源の保存のために必要とされる措置を自国民についてとる義務及びその措置をとるに当たって他の国と協力する義務を有する。



第百十八条 生物資源の保存及び管理における国の間の協力

いずれの国も、公海における生物資源の保存及び管理について相互に協力する。二以上の国の国民が同種の植物資源を開発し又は同一の水域において異なる種類の生物資源を開発する場合には、これらの国は、これらの生物資源の保存のために必要とされる措置をとるために交渉を行う。このため、これらの国は、適当な場合には、小地域的又は地域的な漁業機関の設立のために協力する。



第百十九条

公海における生物資源の保存


1 いずれの国も、公海における生物資源の漁獲可能量を決定し及び他の保存措置をとるに当たり、次のことを行う。




(a) 関係国が入手することのできる最良の科学的証拠に基づく措置であって、環境上及び経済上の関連要因(開発途上国の特別の要請を含む。)を勘案し、かつ、漁獲の態様、資源間の相互依存関係及び一般的に勧告された国際的な最低限度の基準(小地域的なもの、地域的なもの又は世界的なもののいずれであるかを間わない。)を考慮して、最大持続生産量を実現することのできる水準に漁獲される種の資源量を維持し又は回復することのできるようなものをとること。


(b) 漁獲される種に関連し又は依存する種の資源量をその再生産が著しく脅威にさらされることとなるような水準よりも高く維持し又は回復するために、当該関連し又は依存する種に及ぼす影響を考慮すること。




2 入手することのできる科学的情報、漁獲量及び漁獲努力量に関する統計その他魚類の保存に関連するデータは、適当な場合には権限のある国際機関(小地域的なもの、地域的なもの又は世界的なもののいずれであるかを間わない。)を通じ及びすべての関係国の参加を得て、定期的に提供し、及び交換する。


3 関係国は、保存措置及びその実施がいずれの国の漁業者に対しても法律上又は事実上の差別を設けるものではないことを確保する。



第百二十条 海産哺乳動物{哺にホとルビ}

第六十五条の規定は、公海における海産哺乳動物{哺にホとルビ}の保存及び管理についても適用する。



第八部 島の制度


第百二十一条 島の制度

1 島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるものをいう。


2 3に定める場合を除くほか、島の領海、接続水域、排他的経済水域及び大陸棚は、他の領土に適用されるこの条約の規定に従って決定される。


3 人間の居住又は独自の経済的生活を維持することのできない岩は、排他的経済水域又は大陸棚を有しない。



第九部 閉鎖海又は半閉鎖海


第百二十二条 定義

この条約の適用上、「閉鎖海又は半閉鎖海」とは、湾、海盆又は海であって、二以上の国によって囲まれ、狭い出口によって他の海若しくは外洋につながっているか又はその全部若しくは大部分が二以上の沿岸国の領海若しくは排他的経済水域から成るものをいう。



第百二十三条 閉鎖海又は半閉鎖海に面した国の間の協力

同一の閉鎖海又は半閉鎖海に面した国は、この条約に基づく自国の権利を行使し及び義務を履行するに当たって相互に協力すべきである。このため、これらの間は、直接に又は適当な地域的機関を通じて、次のことに努める。




(a) 海洋生物資源の管理、保存、探査及び開発を調整すること。


(b) 海洋環境の保護及び保全に関する自国の権利の行使及び義務の履行を調整すること。


(c) 自国の科学的調査の政策を調整し及び、適出な場合には、当該水域における科学的調査の共同計画を実施すること。


(d) 適当な場合には、この条の規定の適用の促進について協力することを関係を有する他の国又は国際機関に要請すること。





第十部 内陸国の海への出入りの権利及び通過自由


第百二十四条 用語

1 この条約の適用上、




(a) 「内陸国」とは、海岸を有しない国をいう。


(b) 「通過国」とは、内陸国と海との問に位置しており、その領域において通過運送が行われる国(海岸の有無を問わない。)をいう。


(c) 「通過運送」とは、人、荷物、物品及び輸送手段の一又は二以上の通過国の領域における通過をいう。ただし、その通過が、積換、倉人れ、荷分け又は輸送方法の変更を伴うかどうかを問わず、内陸国の領域内に始まり又は終わる全行程の一部にすぎないときに限る。


(d) 「輸送手段」とは、次のものをいう。


(i) 鉄道車両びに海洋用、湖用及び河川用船舶並びに道路走行車両


(ii) 現地の状況が必要とする場合には、運搬人及び積載用動物





2 内国及び通過国は、相互間の合意により、パイプライン(ガス用輸送管を含む)及び1(d)に規定するもの以外の輸送の手段を輸送手段に含めることができる。



第百二十五条 海への出入りの権利及び通過の自由

1 内陸国は、公海の自由及び人類の共同の財産に関する権利を含むこの条約に定める権利の行使のために海への出入りの権利を有する。このため、内陸国は、通過国の領域においてすべての輸送手段による通過の自由を享有する。


2 通過の自由を行使する条件及び態様については、関係する内陸国と通過国との間の二国間の、小地域的な又は地域的な協定によって合意する。


3 通過国は、自国の領域における完全な主権の行使として、この定める内陸国の権威及び内陸国のための便益が自国の正当な利益にいかなる害も及ぼさないようすべての必要な措置をとる権利を有する。



第百二十六条 最恵国条項の適用除外

内陸国の特別な地理的位置を理由とする権利及び海への出入りの権利の行使に関する特別の協定は、最恵国条項の適用から除外する。



第百二十七条 関税、租税その他の課徴金

1 通過運送に対しては、いかなる関税、租税その他の課徴金も課してはならない。ただし、当該通過運送に関連して提供された特定の役務の対価として課される課徴金を除く。


2 内陸国に提供され又は内陸国により利用される通過のための輸送手段及び他の便益に対しては、通過国の輸送手段の利用に対して課される租税又は課徴金よりも高い租税又は課徴金を課してはならない。



第百二十八条 自由地帯及び他の通関上の便益

通過運送の便宜のため、通過国と内陸国との間の合意により、通過国の出入港において自由地帯及び他の通関上の便益を設けることができる。



第百二十九条 輸送手段の建設及び改善における協力

通過国において通過の自由を実施するための輸送手段がない場合又は現存の手段(港の施設及び設備を含む。)が何らかの点で不十分な場合には、関係する通過国及び内陸国は、そのような輸送手段又は現存の手段の建設及び改善について協力することができる。



第百三十条 通過運送における遅延又はその他の困で技術的性質のものを回避し又は無くすための措置

1 通過国は、通過運送における遅延又はその他の困難で技術的性質のものを回避するためすべての適当な措置をとる。


2 1の遅延又は困難が生じたときは、関係する通過国及び内陸国の権限のある当局は、その遅延又は困難を迅速に無くすため協力する。



第百三十一条 海港における同等の待遇

内陸国を旗国とする船舶は、海港において他の外国船舶に与えられる待遇と同等の待遇を与えられる。



第百三十二条 通過のための一層大きい便益の供与

この条約は、この条約に定める通過のための便益よりも大きい便益であって、締約国間で合意され又は締約国が供与するものの撤回をもたらすものではない。この条約は、また、将来において、一層大きい便益が供与されることを排除するものではない。



第十一部 深海底
第一節 総則

第百三十三条 用語

この部の規定の適用上、




(a) 「資源」とは、自然の状態で深海底の海底又はその下にあるすべての固体状、液体状又は気体状の鉱物資源(多金属性の団塊を含む。)をいう。


(b) 深海底から採取された資源は、「鉱物」という。





第百三十四条 この部の規定の適用範囲

1 この部の規定は、深海底について適用する。


2 深海底における活動は、この部の規定により規律される。


3 第1条に規定する境界を示す海図又は地理学的経緯度の表の寄託及び公表に関する要件については、第六部に定める。


4 この条の規定は、第六部に定めるところによる大陸棚の外側の限界の設定に影響を及ぼすものではなく、また、向かい合っているか又は隣接している海岸を有する国の間の境界画定に関する合意の有効性に影響を及ぼすものではない。



第百三十五条 上部水域及び上空の法的地位

この部の規定及びこの部の規定により認められ又は行使される権利は、深海底の上部水域又はその上空の法的地位に影響を及ぼすものではない。



第二節 深海底を規律する原則

第百三十六条 人類の共同の財産

深海底及びその資源は、人類の共同の財産である。



第百三十七条 深海底及びその資源の法的地位

1 いずれの国も深海底又はその資源のいかなる部分についても主権又は主権的権利を主張し又は行使してはならず、また、いずれの国又は自然人若しくは法人も深海底又はその資源のいかなる部分も専有してはならない。このような主権若しくは主権的権利の主張若しくは行使又は専有は、認められない。


2 深海底の資源に関するすべての権利は、人類全体に付与されるものとし、機構は、人類全体のために行動する。当該資源は、譲渡の対象とはならない。ただし、深海底から採取された鉱物は、この部の規定並びに機構の規則及び手続に従うことによってのみ譲渡することができる。


3 いずれの国又は自然人若しくは法人も、この部の規定に従う場合を除くほか、深海底がら採取された鉱物について権利を主張し、取得し又は行使することはできず、このような権利のいかなる主張、取得又は行使も認められない。



第百三十八条 深海底に関する間の一般的な行為

深海底に関する国の一般的な行為は、平和及び安全の維持並びに国際協力及び相互理解の促進のため、この部の規定、国際連合憲章に規定する原則及び国際法の他の規則に従う。



第百三十九条 遵守を確保する義務及び損害に対する責任

1 締約国は、深海底における活動(締約国、国営企業又は締約国の国籍を有し若しくは締約国若しくはその国民によって実効的に支配されている自然人若しくは法人のいずれにより行われるかを問わない。)がこの部の規定に適合して行われることを確保する義務を負う。国際機関は、当該国際機関の行う深海底における活動に関し、同様の義務を負う。


2 締約国又は国際機関によるこの部の規定に基づく義務の不履行によって生ずる損害については、国際法の規則及び附属書III第二十二条の規定の適用を妨げることなく、責任が生ずる。共同で行動する締約国又は国際機関は、連帯して責任を負う。ただし、締約国は、第百五十三条4及び同附属書第四条4の規定による実効的な遵守を確保するためのすべての必要かつ適当な措置をとった場合には、第百五十三条2(b)に定めるところによって当該締約国が保証した者がこの部の規定を遵守しないことにより生ずる損害について責任を負わない。


3 国際機関の構成国である国は、当該国際機関につきこの条の規定の実施を確保するための適当な措置をとる。



第百四十条 人類の利益

1 深海底における活動については、沿岸国であるか内陸国であるかの地理的位置にかかわらず、また、開発途上国の利益及びニーズ並びに国際連合総会決議第五百十四号(第十五回会期)及び他の関連する総会決議に基づいて国際連合によって認められた完全な独立又はその他の自治的地位を獲得していない人民の利益及びニーズに特別の考慮を払って、この部に明示的に定めるところに従い、人類全体の利益のために行う。


2 機構は、第百六十条2(f)(i)の規定により、深海底における活動から得られる金銭的利益その他の経済的利益の衡平な配分を適当な制度を通じて、かつ、無差別の原則に基づいて行うことについて定める。



第百四十一条 専ら平和的目的のための深海底の利用

深海底は、無差別に、かつ、この部の他の規定の適用を妨げることなく、すべての国(沿岸国であるか内陸国であるかを間わない。)による専ら平和的目的のための利用に開放する。



第百四十二条 沿岸国の権利及び正当な利益

1 沿岸国の管轄権の及ぶ区域の境界にまたがって存在する深海底の資源の鉱床に関する深海底における活動については、当該沿岸国の権利及び正当な利益に妥当な考慮を払って行う。


2 1の権利及び利益の侵害を回避するため、関係国との間において協議(事前通報の制度を含む。)を維持するものとする深海底における活動により沿岸国の管轄権の及ぶ区域内に存在する資源を開発する可能性がある場合には、当該沿岸国の事前の同意を得るものとする。


3 この部の規定及びこの部の規定により認められ又は行使されるいかなる権利も、自国の沿岸又は関係利益に対する重大なかつ急迫した危険であって深海底における活動に起因し又はこれから生ずる汚染、汚染のおそれ又はその他の危険な事態から生ずるものを防止し、軽減し又は除去するために必要な措置(第十二部の関連する規定に適合するもの)をとる沿岸国の権利に影響を及ぼすものではない。



第百四十三条 海洋の科学的調査

1 深海底における海洋の科学的調査は、第十三部の規定に従い、専ら平和的目的のため、かつ、人類全体の利益のために実施する。


2 機構は、深海底及びその資源に関する海洋の科学的調査を実施することができるものとし、この目的のため、契約を締結することができる。機構は、深海底における海洋の科学的調査の実施を促進し及び奨励するものとし、また、調査及び分析の結果が利用可能な場合には、当該結果を調整し及び普及させる。


3 締約国は、深海底における海洋の科学的調査を実施することができる。締約国は、次に掲げることにより深海底における海洋の科学的調査における国際協力を促進する。




(a) 国際的な計画に参加すること並びに各国及び機構の要員による海洋の科学的調査における協力を奨励すること。


(b) 機構又は適当な場合には他の国際機関を通じ、開発途上国及び技術面における開発の程度が低い国の利益のため、次に掲げることを目的とする計画が作成されることを確保すること。


(i) これらの国の調査能力を強化すること。


(ii) 調査の技術及び実施に関し、これらの国及び機構の要員を訓練すること。


(ii) 深海底における調査において、これらの国の資格を有する要員の雇用を促進すること。



(c) 調査及び分析の結集が利用可能な場合には、機構を通じ又は適当なときは他の国際的な経路を通じて当該結果を効果的に普及させること。





第百四十四条 技術の移転

1 機構は、次に掲げることを目的として、この条約に従って措置をとる。




(a) 深海底における活動に関する技術及び科学的知識を取得すること。


(b) すべての締約国が(a)の技術及び科学的知識から利益を得るようにするため、当該技術及び科学的知識の開発途上国への移転を促進し及び奨励すること。




2 機構及び締約国は、このため、事業体及びすべての締約国が利益を得ることができるように、深海底における活動に関する技術及び科学的知識の移転の促進に協力する。機構及び締約国は、特に、次の計画及び措置を提案し及び促進する。




(a) 事業体及び開発途上国に対し深海底における活動に関する技術を移転するための計画(当該計画には、特に、事業体及び開発途上国が公正かつ妥当な条件の下で関連する技術を取得することを容易にするための方策を含める。)


(b) 事業体の技術及び開発途上国の技術の進捗を、目的とする措置(特に、事業体及び開発途上国の要員に対し、海洋科学及び海洋技術に関する訓練の機会並びに深海底における活動に対する十分な参加の機会を与えるもの)





第百四十五条 海洋環境の保護

深海底における活動に関しては、当該活動により生ずる有害な影響からの海洋環境の効果的な保護を確保するため、この条約に基づき必要な措置をとる。機構は、このため、特に、次の事項に関する適当な規則及び手続を採択する。




(a) 海洋環境(沿岸を含む。)の汚染その他の危険の防止、軽減及び規制並びに海洋環境の生態学的均衡に対する影響の防止、軽減及び規制。特に、ボーリング、しゅんせつ、掘削、廃棄物の処分、これらの活動に係る施般、パイプラインその他の装置の建設、運用及び維持等の活動による有害な影響からの保護の必要性に対して特別の注意が払われなければならない。


(b) 深海底の天然資源の保護及び保存並びに海洋環境における植物相及び動物相に対する損害の防止





第百四十六条 人命の保護

深海底における活動に関し、人命の効果的な保護を確保するために必要な措置をとるものとする。機構は、このため、関連する条約に規定されている現行の国際法を補足するために適当な規則及び手続を採択する。



第百四十七条 深海底における活動と海洋環境における活動との調整

1 深海底における活動については、海洋環境における他の活動に対して合理的な考慮を払いつつ行う。深海底における活動を行うために使用される施設は、次の条件に従うものとする。




(a) 当該施設については、専らこの部の規定に基づき、かつ、機構の規則及び手続に従い、組み立て、設置し及び撤去する。当該施設の組立て、設置及び撤去については、適当な通報を行わなければならず、また、当該施般の存在について注意を喚起するための恒常的な措置を維持しなければならない。


(b) 当該施設については、国際航行に不可欠な認められた航路帯の使用の妨げとなるような場所又は漁業活動が集中的に行われている水域に設置してはならない。


(c) 航行及び当該施般の安全を確保するため、その施設の周囲に適当な標識を設置することによって安全水域を設定するものとする。当該安全水域の形状及び位置は、船舶の特定の海域への合法的な出入り又は国際的な航路帯上の航行を妨げる帯状となるようなものとしてはならない。


(d) 当該施般については、専ら平和的目的のために使用する。


(e) 当該施般は、島の地位を有しない。当該施設は、それ自体の領海を有せず、また、その存在は領海、排他的経済水域又は大陸棚の境界画定に影響を及ぼすものではない。




3 海洋環境における他の活動については、深海底における活動に対して合理的な考慮を払いつつ行う。



第百四十八条 深海底における活動への開発途上国の参加

深海底における活動への開発途上国の効果的な参加については、開発途上国の特別の利益及びニーズ、特に開発途上国のうちの内陸国及び地理的不利国が不利な位置にあること(深海底から離れていること、深海底への及び深海底からのアクセスが困難であること等)から生ずる障害を克服することの必要性に妥当な考慮を払い、この部に明示的に定めるところによって促進する。



第百四十九条 考古学上の物及び歴史的な物

深海底において発見された考古学上の又は歴史的な特質を有するすべての物については、当該物の原産地である国、文化上の起源を有する国又は、歴史上及び考古学上の起源を有する国の優先的な権利に特別の考慮を払い、人類全体の利益のために保存し又は用いる。



第三節 深海底の資源の開発

第百五十条 深海底における活動に関する方針

深海底における活動については、この部に明示的に定めるところにより、世界経済の健全な発展及び国際貿易の均衡のとれた成長を助長し、かつ、すべての国、特に開発途上国の全般的な発展のための国際協力を促進するように、次に掲げることを確保することを目的として行う。




(a) 深海底の資源を開発すること。


(b) 深海底の資源の秩序ある、安全な、かつ、合理的な管理(深海底における活動の効率的な実施を含む。)を行うこと及び保存に関する適切な原則に従って不必要な浪費を回避すること。


(c) 深海底における活動に参加する機会を、特に第百四十四条及び第百四十八条の規定に即して拡大すること。


(d) この条約に定めるところにより、機構が収入の一部を得ること並びに事業体及び開発途上国に技術が移転されること。


(e) 消費者への供給を確保するため、深海底以外の供給源から採取される鉱物との関係で必要に応じ、深海底から採取される鉱物の入手可能性を増大させること。


(f) 深海底及び他の供給源から採取された鉱物について、生産者にとって採算がとれ、かつ、消費者にとって公平である公正なかつ安定した価格の形成を促進すること並びに供給と需要との間の長期的な均衡を促進すること。


(g) すべての締約国(社会的及び経済的制度又は地理的位置を間わない。)に対し深海底の資源の開発に参加する機会を増大させること及び深海底における活動の独占を防止すること。


(h) 次条に定めるところに従い、深海底における活動によって影響を受けた鉱物の価格の下落又は当該鉱物の輸出量の減少による経済又は輸出所得に対する悪影響から、当該下落又は減少が深海底における活動によって生じた限度において、開発途上国を保護すること。


(i) 人類全体の利益のために共同の財産を開発すること。


(j) 深海底の資源から生産される鉱物の輸入品及び当該鉱物から生産される産品の輸入品の市場へのアクセスの条件は、他の供給源からの輸入品に適用される最も有利な条件よりも有利なものであってはならないこと。






第百五十一条 生産政策





(a) 機構は、前条に定める目的を防げることなく、また、同条(h)の規定を実施するため、生産者及び消費者の双方を含む関係のあるすべての当事者が参加する既存の場又は適当な新たな取決め若しくは合意を通じて行動することにより、深海底から採取された鉱物から生産される産品の市場の成長、効率及び安定を生産者にとって採算のとれる、かつ、消費者にとって公正な価格で促進するために必要な措置をとる。すべての締約国は、このために協力する。


(b) 機構は、深海底から採取された鉱物から生産される産品に関する会議であって生産者及び消費者の双方を含む関係のあるすべての当事者が参加するものに参加する権利を有する。機構は、当該会議の結果作成されるすべての取決め又は合意の当事者となる権利を有する。当該取決め又は合意に基づいて設立される機関への機構の参加は、深海底における生産に関して行われるものに限られるものとし、当該機関の関連する規則に従う。


(c) 機構は、深海底における鉱物のすべての生産に関し、この1の取決め又は合意に基づく義務を履行するに当たり、一律のかつ無差別な実施を確保するように行う。機構は、その義務の履行に当たり、既存の契約及び承認された事業体の義務計画の条件に即して行動する。








(a) 3に定める暫定期間中、操業者が機構に生産認可を申請し、その発給を受けるまでは、承認された業務計画に従った商業的生産を行ってはならない。当該生産認可については、業務計画に基づいて商業的生産の開始が予定されている時から五年さかのぼる日前に、申請し又はその発給を受けることができない。ただし、機構が、事業の進展の性質及び日程を考慮してその規則及び手続において他の期間を定める場合は、これによる。


(b) 操業者は、承認された業務計画に基づいて一年間に採取されることが、予想されるニッケルの量を生産認可の申請書に明記する。当該申請書には、操業者が認可の取得後に行う支出(予定されている日程に従って商業的生産を開始することを可能にするよう合理的に計算されたもの)の計画表を含める。


(c) (a)及び(b)の規定の適用上、機構は、附属書III第十七条の規定に従って適当な実施に関する要件を定める。


(d) 機構は、暫定期間中の生産が計画されている各年について、申請された生産量及び既に認可が与えられている生産量の合計が、生産認可の発給される年について4の規定に従って計算したニッケル生産量の上限を超えない限り、当該申請された生産量について生産認可を発給する。


(e) 生産認可及び承認された申請は、生産認可の発給の後、承認された業務計画の一部となる。


(f) 操業者は、生産認可の申請が(d)の規定に基づいて却下された場合には、機構に対しいつでも新たに申請することができる。




3 暫定期間は、承認された業務計画に基づき最初の商業的生産の開始が予定されている年の一月一日の五年前に始まる。最初の商業的生産の開始が当初予定された年より遅れる場合には、その遅れに従い暫定期間の開始時期及び当初計画された生産量の上限を調整する。暫定期間は、二十五年の期間が経過する時、第百五十五条に規定する再検討のための会議が終了する時又は1に規定する新たな取決め若しくは合意が効力を生ずる時のうちいずれか早い時まで継続する。機構は、当該取り決め又は合意が終了し又は理由のいかんを問わず効力を失う場合には、暫定期間の残余の期間についてこの条に定める権限を回復する。


4



(a) 暫定期間の各年の生産量の上限は、次の(i)及び(ii)の規定によって得られた値の合計とする。


(i) (b)の規定に従って計算されるニッケルの消費量の傾向線上の値であって最初の商業的生産が開始される年の前年のものと当該傾向線上の値であって暫定期間が開始される年の前年のものとの差


(ii) (b)の規定に従って計算されるニッケルの消費量の傾向線上の値であって生産認可が申請される年のものと当該傾向線上の値であって最初の商業的生産が開始される年の前年のものとの差の六十パーセント



(b) (a)の規定の適用上、


(i) ニッケルの生産量の上限を計算するために用いられる傾向線上の値は、生産認可が発給される年において計算される当該傾向線上のニッケルの年間消費量の値とする。当該傾向線は、時間を独立変数とし、データを入手し得る最近の十五年間の実際のニッケルの消費量の対数の線形回帰から得るものとする。この傾向線を原傾向線という。


(ii) 原傾向線の年間増加率が三パーセント未満の場合には、(a)に定める生産量を決定するために用いられる傾向線は、原傾向線上における(i)に規定する十五年間の最初の年の値を始点として毎年三パーセントの率で増加する傾向線とする。ただし、暫定期間の各年における生産量の上限は、いかなる場合にも、当該原傾向線上の当該年の値と当該原傾向線上の暫定期間が開始される年の前年の値との差を超えてはならない。





5 機構は、4の規定に従って計算される生産量の上限のうち、事業体の当初の生産分として三万八千メートル・トンの量のニッケルを留保する。






(a) 操業者は、全体の生産量が生産認可に定める量を超えないことを条件として、いずれの年においても生産認可に定める多金属性の団塊からの鉱物のその年の年間の生産量未満の量又は当該年間の生産量にその八パーセントの量を加えた量までの生産を行うことができる。各年における当該年間の生産量の八パーセント超二十パーセント以下の超過について又は二年連続して当該年間の生産量を超過した後の最初の及びその後の年における当該年間の生産量の超過については、機構と交渉するものとし、機構は、操業者に対し追加的な生産についての補足的な生産認可を受けるよう要求することができる。


(b) (a)の補足的な生産認可の申請については、生産認可を受けていない操業者によるまだ処理のされていないすべての申請について決定が行われ、かつ、他の予想される申請者について妥当な考慮が払われた後においてのみ、機構が検討する。機構は、暫定期間のいずれの年においても認められた生産量の合計が当該年の生産量の上限を超えてはならないという原則に従う。機構は、いかなる業務計画の下においても、年間四万六千五百メートル・トンを超える量のニッケルの生産を認可してはならない。




7 生産認可に従って採取された多金属性の団塊から抽出される銅、コバルト、マンガン等のニッケル以外の鉱物の生産量は、生産量がこの条の規定に従って当該団塊からニッケルを最大限に生産した場合の当該ニッケル以外の鉱物の生産量を超えるべきではない。機構は、この7の規定を実施するため、附属書III第十七条の規定によって規則及び手続を定める。


8 関連する多数国間の貿易協定の下での不公正な経済的慣行に関する権利及び義務は、深海底の鉱物の探査及び開発について適用される。当該貿易協定の当事国である締約国は、この8の規定に関して生ずる紛争の解決に当たって、当該貿易協定の紛争解決手続を利用する。


9 機構は、第百六十一条8の規定に従って規則を採択することにより、適当な条件の下で、かつ、適当な方法を用いて、多金属性の団塊から抽出される鉱物以外の深海底の鉱物の生産量を制限する権限を有する。


10 総会は、深海底における活動によって影響を受けた鉱物の価格の下落又は当該鉱物の輸出量の減少によりその輸出所得又は経済が深刻な悪影響を受ける開発途上国を、当該下落又は減少が深海底における活動によって生じた限度において援助するため、経済計画委員会の助言に基づく理事会の勧告に従って、補償制度を設け又は経済調整を援助する他の措置(専門機関及び他の国際機関との協力を含む。)をとる。機構は、要請に基づき、最も深刻な影響を受けることが予想される国の困難を最小のものとし、かつ、当該国の経済調整を援助するため、当該国が有する問題について研究を開始する。



第百五十二条 機構による権限の行使及び任務の遂行

1 機構は、その権限の行使及び任務の遂行(深海底における活動の機会を提供することを含む。)に当たって、差別をしてはならない。


2 1の規定にかかわらず、開発途上国に対しこの部に明示的に定める特別の考慮を払うこと(開発途上国のうちの内陸国及び地理的不利国に対し特に考慮を払うことを含む。)が、認められる。



第百五十三条 探査及び開発の制度

1 深海底における活動は、機構が、この条の規定、この部の他の規定、関連する附属書並びに機構の規則及び手続に従い、人類全体のために組織し、行い及び管理する。


2 深海底における活動は、3に定めるところに従って次の者が行う。




(a) 事業体


(b) 機構と提携することを条件として、締約国、国営企業又は締約国の国籍を有し若しくは締約国若しくはその国民によって実効的に支配されている自然人若しくは法人であって当該締約国によって保証されているもの並びにこの(b)に規定する者の集団であってこの部及び附属書に定める要件を満たすもの




3 深海底における活動については、附属書IIIの規定に従って作成され、法律・技術委員会による検討の後理事会によって承認された書面による正式の業務計画に従って行う。機構によって認められたところによって2(b)に定める主体が行う深海底における活動の場合には、業務計画は、同附属書第三条の規定に基づいて契約の形式をとる。当該契約は、同附属書第十一条に定める共同取決めについて規定することができる。


4 機構は、この部の規定、この部に開連する附属書、機構の規則及び手続並びに3に規定する承認された業務計画の遵守を確保するために必要な深海底における活動に対する管理を行う。締約国は、第百三十九条の規定に従い当該遵守を確保するために必要なすべての措置をとることによって機構を援助する。


5 機構は、この部の規定の遵守を確保するため並びにこの部又はいずれかの契約によって機構に与えられる管理及び規制の任務の遂行を確保するため、いつでもこの部に定める措置をとる権利を有する。機構は、深海底における活動に関連して使用される施設であって深海底にあるすべてのものを査察する権利を有する。


6 3に定める契約は、当該契約の定める期間中の有効性が保証されることについて規定する。当該契約は、附属書IIIの第十八条及び第十九条の規定に基づく場合を除くほか、改定されず、停止されず又は終了しない。



第百五十四条 定期的な再検討

総会は、この条約の効力発生の後五年ごとに、この条約によって設けられる深海底の国際的な制度の実際の運用について全般的かつ系統的な再検討を行う。総会は、当該再検討に照らし、この部及びこの部に関連する附属書の規定及び手続に従って当該制度の運用の改善をもたらすような措置をとることができ、又は他の機関がそのような措置をとるよう勧告することができる。



第百五十五条 再検討のための会議

1 総会は、承認された業務計画に従って最初の商業的生産が開始される年の一月一日から十五年が経過した年に、深海底の資源の探査及び開発の制度を規律するこの部及び関連する附属書の規定を再検討するために会議を招集する。再検討のための会議は、当該十五年の間に得られた経験に照らして、次に掲げる事項を詳細に検討する。




(a) 当該制度を規律するこの部の規定が、人類全体に利益を与えたか否かを含め、すべての点でその目的を達成したか否か。


(b) 当該十五年の間に、留保されていない鉱区と比較して留保鉱区が効果的にかつ均衡のとれた形で開発されたか否か。


(c) 深海底及びその資源の開発及び利用が世界経済の健全な発展及び国際貿易の均衡のとれた成長を助長するように行われたか否か。


(d) 深海底における活動の独占が防止されたか否か。


(e) 第百五十条及び第百五十一条に定める方針及び政策が実施されたか否か。


(f) 当該制度が深海底における活動から生ずる利益の衡平な分配をもたらしたか否か(特に一緒に開発途上国の利益及びニーズに考慮を払う。)。




2 再検討のための会議は、人類の共同の財産という原則、すべての国、特に開発途上国の利益のために深海底の資源の衡平な開発を確保することを目的とした国際制度並びに深海底における活動を組織し、行い及び管理するための機構が維持されることを確保する。再検討のための会議は、また、深海底のあらゆる部分に対する主権の主張又は行使の排除、国の深海底に関する権利及び一般的な行為、この条約に適合する深海底における活動への国の参加、深海底における活動の独占の防止、専ら平和的目的のための深海底の利用、深海底における活動の経済的側面、海洋の科学的調査、技術の移転、海洋環境の保護、人命の保護、沿岸国の権利、深海底の上部水域及びその上空の法的地位並びに深海底における活動と海洋環境における他の活動との間の調整に関するこの部に定める原則が維持されることを確保する。


3 再検討のための会議における意思決定手続は、第三次国際連合海洋法会議における手続と同一のものとする。再検討ための会議は、いかなる改正についてもコンセンサス方式によって合意に達するためのあらゆる努力を払う。コンセンサスに達するためのあらゆる努力が払われるまで、改正に関する投票は行われるべきではない。


4 再検討のための会議は、その開始の後五年の間に深海底の資源の探査及び開発の制度に関して合意に違しない場合には、当該五年の経過後の十二箇月の間に、当該制度を変更し又は修正する改正であって必要かつ適当と認めるものを採択し及び批准又は加入のため締約国に提出することにつき、締約国の四分の三以上の多数による議決で決定することができる。当該改正は、締約国の四分の三による批准書又は加入書の寄託の日の後十二箇月ですべての締約国について効力を生ずる。


5 この条の規定に従い、再検討のための会議によって採択された改正は、既存の契約に基づいて取得された権利に影響を及ぼすものではない。



第四節 機構
A 総則
第百五十六条 機構の設立

1 この部の規定に基づいて任務を遂行する国際海底機構を設立する。


2 すべての締約国は、締約国であることによって機構の構成国となる。


3 第三次国際連合海洋法会議のオブザーバーであって、最終議定書に署名し、かつ、第三百五条1の(c)、(d)、(e)又は(f)に規定するものに該当しないものは、機構の規則及び手続に従ってオブザーバーとして機構に参加する権利を有する。


4 機構の所任地は、ジャマイカとする。


5 機構は、その任務の遂行のために必要と認める地域のセンター又は事務所を設置することができる。



第百五十七条 機構の性質及び基本原則

1 機構は、締約国が、特に深海底の資源を管理することを目的として、この部の規定に従って深海底における活動を組織し及び管理するための機関である。


2 機構の権限及び任務は、この条約によって明示的に規定される。機構は、深海底における活動についての権限の行使及び任務の遂行に含まれ、かつ、必要である付随的な権限であって、この条約に適合するものを有する。


3 機構は、そのすべての構成国の主権平等の原則に基礎を置くものである。


4 機構のすべての構成国は、すべての構成国が構成国としての地位から生ずる権利及び利益を享受することができるよう、この部の規定に基づいて負う、義務を誠実に履行する。



第百五十八条

機構の機関


1 機構の主要な機関として総会、理事会及び事務局を設置する。


2 事業体を設置する。機構は、この機関を通じて第百七十条1の任務を遂行する。


3 必要と認められる補助機関については、この部の規定に基づいて設置することができる。


4 機構の主要な機関及び事業体は、与えられた権限の行使及び任務の遂行についてそれぞれ責任を負う。各機関は、当該権限の行使及び任務の遂行に当たり、他の機関に与えられた特定の権限の行使及び任務の遂行を害し又は妨げるような行動を回避する。



B 総会
第百五十九条 構成、手続及び投票

1 総会は、機構のすべての構成国で構成される。各構成国は、総会において一人の代表を有するものとし、代表は、代表代理及び顧問を伴うことができる。


2 総会は、毎年通常会期として会合し、また、総会によって決定される特別会期として又は理事会の要請若しくは機構の構成国の過半数の要請に基づいて機構の事務局長によって招集される特別会期として会合する。


3 総会の会合は、総会により別段の決定が行われる場合を除くほか、機構の所在地において開催する。


4 総会は、その手続規則を採択する。総会は、各通常会期の初めに議長及び必要とされるその他の役員を選出する。これらの者は、次の通常会期において新たな議長及びその他の役員が選出されるまで在任する。


5 総会の会合の定足数は、構成国の過半数とする。


6 総会の各構成国は、一の票を有する。


7 特別会期として総会の会合を招集する決定を含む手続問題についての決定は、出席しかつ投票する構成国の過半数による議決で行う。


8 実質問題についての決定は、出席しかつ投票する構成国の三分の二以上の多数による議決で行う。ただし、当該多数が当該会期に参加する構成国の過半数であることを条件とする。実質問題であるか否かに関して問題が生じた場合には、当該問題は、実質問題についての決定に要する多数による議決で総会によって別段の決定が行われる場合を除くほか、実質問題として取り扱われる。


9 実質問題が初めて投票に付される場合には、議長は、当該実質問題に関する投票を五日を越えない期間延期することができる。もっとも、総会の構成国の五分の一以上の国が延期を要請する場合には、議長は、延期しなければならない。この規則は、いかなる実質問題についても一回のみ適用することができるものとし、会期末を越えて実質間題の投票を延期するために適用してはならない。


10 いずれかの問題について総会に提出された提案とこの条約との適合性に関する勧告的意見が議長に対して書面によって要請され、機構の構成国の四分の一以上の国がその要請を支持する場合には、総会は、当該勧告的意見を与えるよう国際海洋法裁判所の海底紛争裁判部に要請する。総会は、同裁判部によって勧告的意見が与えられるまで当該提案に関する投票を延期する。勧告的意見の要請が行われた会期の最後の週までに当該勧告的意見が与えられない場合には、総会は、当該提案に関して投票を行うために会合する時期を決定する。



第百六十条 権限及び任務

1 総会は、機構のすべての構成国で構成される機構の唯一の機関として、他の主要な機関がこの条約に明示的に定めるところによって責任を負う機構の最高機関とみなされる。総会は、この条約の関連する規定に従い機構の権能の範囲内のあらゆる問題又は事項に関して一般的な政策を定める権限を有する。


2 1に定める権限のほか、総会の権限及び任務は、次のとおりとする。




(a) 次条の規定に従って理事国を選出すること。


(b) 理事会が提案する候補者のうちから機構の事務局長を選出すること。


(c) 理事会の勧告に基づき、事業体の総務会の総務及び事業体の事務局長を選出すること。


(d) この部の規定に基づく総会の任務の遂行に必要と認める補助機関を設置すること。当該補助機関の構成については、衡平な地理的配分の原則、特別の利益並びに当該補助機関が取り扱う関連する技術的事項について資格及び能力を有する者で構成することの必要性に妥当な考慮を払う。


(e) 機構がその運営経費に充てるための十分な収人を他の財源から得るようになるまでの間、国際連合の通常予算に用いられる分担率に基づいて合意される分担率に従って機構の運営予算に対する構成国の分担金の額を決定すること。


(f)

(i) 開発途上国及び完全な独立又はその他の自治的地位を獲得していない人民の利益及びニーズに特別の考慮を払って、深海底における活動から得られる金銭的利益その他の経済的利益の衡平な配分並びに第八十二条の規定に基づいて行われる支払及び拠出に関する規則及び手続を、理事会の勧告に基づいて審議し、承認すること。総会は、理事会の勧告を承認しない場合には、総会によって表明された意見に照らした再検討のため当該勧告を理事会に差し戻す。


(ii) 機構の規則及び手続並びにこれらの改正であって、第百六十二条2(o)(ii)の規定に基づいて理事会によって暫定的に採択されたものを審議し、承認すること、暫定的に採択された規則及び手続は、深海底における概要調査、深海底における探査及び開発、機構の財政管理及び内部運営並びに事業体の総務会の勧告を受けて行われる事業体から機構への資金の移転に関係するものとする。



(g) 深海底における活動から得られる金銭的利益その他の経済的利益をこの条約並びに機構の規則及び手続に即して衡平に配分することについて決定すること。


(h) 理事会が提出した機構の年次予算案を審議し、承認すること。


(i) 理事会及び事業体の定期的な報告並びに理事会及び機構のその他の機関に要請した特別の報告を検討すること。


(j) 深海底における活動に関する国際協力を促進するため並びに深海底における活動に関連する国際法の漸進的発展及び法典化を奨励するため、研究を開始し及び勧告を行うこと。


(k) 深海底における活動に関連する一般的な性質の問題(特に開発途上国に生ずるもの)及び深海底における活動に関連する問題で地理的位置に起因するもの(特に内陸国及び地理的不利国に生ずるもの)を審議すること。


(l) 経済計画委員の助言に基づく理事会の勧告に従い、第百五十一条10の規定に基づき、保障制度を設け又は経済調整を援助するその他の措置をとること。


(m) 第百八十五条の規定に基づき構成国としての権利及び特権の行使を停止すること。


(n) 機構の権能の範囲内のあらゆる問題又は事項について討議すること並びに機構の特定の機関に明示的に付託されていない問題又は事項を機構のいずれの機関が取り扱うかを機構の諸機関の間の権限及び任務の配分に適合するように決定すること。





C 理事会
第百六十一条 構成、手続及び投票

1 理事会は、総会が選出する機構の三十六の構成国で構成される。その選出については、次の順序によって行う。




(a) 統計が入手可能な最近の五年間に、深海底から採取される種類の鉱物から生産された産品について、世界全体の消費量の二パーセントを超える量を消費した締約国又は世界全体の輸入量の二パーセントを超える量を輸入した締約国のうちから四の理事国。ただし、いかなる場合にも、一の理事国は東欧地域の社会主義国から選出するものとし、また、一の理事国は最大の消費国をもって充てる。


(b) 直接に又はその国民を通じて、深海底における活動の準備及び実施に最大の投資を行っている八の締約国のうちから四の理事国。ただし、少なくとも一の理事国は、東欧地域の社会主義国から選出する。


(c) その管轄の下にある地域における生産を基礎として、深海底から採取される種類の鉱物の主要な純輸出国である締約国のうちから四の理事国。ただし、少なくとも二の理事国は、自国による当該鉱物の輸出がその経済に重要な関係を有している開発途上国から選出する。


(d) 開発途上国である締約国のうちから特別の利益を代表する六の理事国。代表される当該特別の利益には、人口の多い国、内陸国又は地理的不利国、深海底から採取される種類の鉱物の主要な輸入国、当該鉱物の潜在的な生産国及び後発開発途上国の利益を含む。


(e) 理事会全体の議席の衡平な地理的配分を確保するという原則に従って選出される十八の理事国。ただし、各地理的地域からこの(e)の規定により少なくとも一の理事国を選出するものとする。この規定の適用上、地理的地域とは、アフリカ、アジア、東欧(ただし、社会主義国に限る。)、ラテン・アメリカ並びに西欧及びその他をいう。




2 総会は、1の規定に従って理事国を選出するに当たり、次のことを確保する。




(a) 内陸国及び地理的不利国が、総会において代表される程度と合理的に均衡のとれる程度に代表されること。


(b) 1の(a)から(b)までに定める要件を満たしていない沿岸国(特に開発途上国)が、総会において代表される程度と合理的に均衡のとれる程度に代表されること。


(c) 理事会において代表される締約国の集団が指名する機構の構成国がある場合には、当該機構の構成国によって当該集団が代表されること。




3 選出は、総会の通常会期に行われる。各理事国は、四年の任期で選出される。ただし、第一回の選出においては、1に定める各集団の理事国の半数は、二年の任期で選出される。


4 理事国は、再選されることができる。もっとも、輪番制による議席の交代が望ましいことに妥当な考慮が払われるべきである。


5 理事会は、機構の所在地で任務を遂行し、機構の業務の必要に応じて会合する。ただし、年三回以上会合するものとする。


6 理事会の会合の定足数は、理事国の過半数とする。


7 各理事国は、一の票を有する。






(a) 手続問題についての決定は、出席しかつ投票する理事国の過半数による議決で行う。


(b) 次に掲げる規定の適用に関して生ずる実質問題についての決定は、出席しかつ投票する理事国の三分の二以上の多数による議決で行う。ただし、当該多数が理事国の過半数であることを条件とする。
次条2の(f)から(i)まで、(n)、(p)、及び(v)並びに第百九十一条


(c) 次に掲げる規定の適用に関して生ずる実質問題についての決定は、出席しかつ投票する理事国の四分の三以上の多数による議決で行う。ただし、当該多数が理事国の過半数であることを条件とする。
次条1、同条2の(a)から(e)まで、(l)、(q)から(t)まで、(u)(契約者又は保証国による不履行の場合)(w)(ただし、(w)に規定する命令は、8(d)に定めるコンセンサス方式による決定によって確認される場合を除くほか、日を超えて拘束力を有することができない。)及び(x)から(z)まで、第百六十三条2、第百七十四条3並びに附属書IV第十一条


(d) 次に揚げる規定の適用に関して生ずる実質問題についての決定は、コンセンサス方式によって行う。次条2の(m)及び(o)並びにこの部の規定の改正の採択


(e) (d)、及び(g)の規定の適用上、「コンセンサス」とは、正式の異議がないことを意味する。議長は、理事会に対する提案の提出から十四日以内に、当該提案を採択することに対する正式の異議があるか否かを判断する。理事会の議長は、提案を採択することに対する正式の異議があると判断した場合には、意見の相違を調停し、コンセンサス方式による採択が可能となるような提案を作成することを目的として、その判断の後三日以内に、九を超えない理事国から成り、理事会の議長を委員長とする調停委員会を設置し、招集する。調停委員会は、迅速に作業を行い、その設置の後十四日以内に理事会に対して報告する。調停委員会は、コンセンサス方式による採択が可能となるような提案を勧告することができない場合には、その報告において、そのような提案に対して異議が申し立てられている理由を明らかにする。


(f) (a)から(d)までに規定していない問題であって、機構の規則及び手続その他により理事会が決定を行うことが認められているものについては、当該規則及び手続に明記されている(a)から(d)までのいずれかに定める手続に従って決定する。いずれの手続によるかについて当該規則及び手続に明記されていない場合には、理事会が、可能なときは事前に、コンセンサス方式によって決定する(a)から(d)までのいずれかに定める手続に従って決定する。


(g) 問題が(a)から(d)までのうちのいずれに規定する問題に該当するかについて疑義が生ずる場合には、場合に応じ、より多くの多数による議決を必要とする問題又は、コンセンサス方式を必要とする問題に該当する可能性があるときは、同方式を必要とする問題に該当するものとして取り扱う。ただし、その問題について適用されることとなる議決の方式によって理事会において別段の決定が行われる場合は、この限りでない。




9 理事会は、理事国でない機構の構成国の要請がある場合又は理事国でない機構の構成国に特に影響を及ぼす事項が審議される場合に、当該構成国が理事会の会合に代表を出席させることができるようにするための手続を定める。当該代表は、審議に参加することができるが、投票することはできない。



第百六十二条 権限及び任務

1 理事会は、機構の執行機関であり、機構の権能の範囲内のあらゆる問題又は事項について、機構の従うべき個別の政策を、総会が定める一般的な政策及びこの集約に即して定める権限を有する。


2 理事会は、1に定める権限を行使するほか、次のことを行う。




(a) 不履行の事案について総会の注意を喚起すること並びに、機構の権能の範囲内のあらゆる問題又は事項について、この部の規定の実施を監督し及び調整すること。


(b) 機構の事務局長の選出のための候補者の名簿を総会に提案すること。


(c) 事業体の総務会の総務及び事業体の事務局長の選出のために候補者を総会に推薦すること。


(d) 適当な場合には、経済性及び効率に妥当な考慮を払い、この部の規定に基づく理事会の任務の遂行に必要と認める補助機関を設置すること。当該補助機関の構成については、衡平な地理的配分の原則及び特別の利益に妥当な考慮が払われることを条件として、当該補助機関が取り扱う関連する技術的事項について資格及び能力を有する者で構成することの必要性に重点を置くものとする。


(e) 議長の選出方法に関する規則を含む理事会の手続規則を採択すること。


(f) 総会の承認を条件として、機構のためにかつ機構の権能の範囲内で国際連合又は他の国際機関と協定を締結すること。


(g) 事業体の報告を審議し、勧告を付して総会に送付すること。


(h) 年次報告及び総会が要請する特別の報告を総会に提出すること。


(i) 第百七十条の規定に基づいて事業体に指示を与えるこ。


(j) 附属書第六条の規定に従って業務計画を承認すること。理事会は、法律技術委員会によって業務計画が提出された旧から六十日以内に、理事会の会期中に次の手続に従って当該業務計画について決定を行う。


(i) 委員会が業務計画の承認を勧告した場合において、いずれの理事国も十四日以内に議長に対し附属書III第六条の要件を満たしていない旨の具体的な異議を書面によって申し立てないときは、当該業務計画については、理事会によって承認されたものとみなす。異議が申し立てられたときは、前条8(e)に定める調停手続を適用する。調停手続の終了時においても当該異議が維持されている場合には、理事会(当該業務計画を申請した国又は当該業務計画の申請者を保証している国が理事国である場合には、これらの国を除く、)がコンセンサス方式により不承認とすることを決定しない限り、当該業務計画については、承認されたものとみなす。


(ii) 委員会が業務計画の不承認を勧告する場合又はいかなる勧告も行わない場合には、理事会は、出席しかつ投票する理事国の四分の三以上の多数による議決で当該業務計画の承認を決定することができる。ただし、当該多数が当該会期に出席する理事国の過半数であることを条件とする。



(k) (j)に規定する手続を準用して、附属書IV第十二条の規定に基づいて事業体が提出する業務計画を承認すること。


(l) 第百五十三条4の規定並びに機構の規則及び手続に従って深海底における活動の管理を行うこと。


(m) 第百五十条(h)に規定する経済的な悪影響からの保護を行うため、経済計画委員会の勧告に基づき同条(h)の規定に従って必要かつ適当な措置をとること。


(n) 経済計画委員会の助言に基づき、第百五十一条10に規定する補償制度又は経済調整を援助するその他の措置について総合に勧告すること。


(o)

(i) 開発途上国及び完全な独立又はその他の自治的地位を獲得していない人民の利益及びニーズに特別の考慮を払って、深海底における活動から得られる金銭的利益その他の経済的利益の衡平な配分並びに第八十二条の規定に基づいて行われる支払及び拠出に関する規則及び手続を総会に勧告すること。


(ii) 総会によって承認されるまでの間、法律・技術委員会又はその他の関係する補助機関の勧告を考慮して、機構の規則及び手続へこれらの改正を含む。)を暫定的に採択し、暫定的に適用すること。これらの規則及び手続は、深海底における概要調査、深海底における探査及び開発並びに機構の財政管理及び内部運営に関係するものとする多金属性の団塊の探査役び開発に関する規則及び手続の採択を優先する。多金属性の団塊以外の資源の探査及び開発のための規則及び手続については、当該資源に関し機構の構成国が当該規則及び手続を採択することを機構に要請した日から三年以内に採択する。すべての規則及び手続は、総会によって承認される時又は総会の表明する見解に照らして理事会によって改正される時まで、暫定的に効力を有する。



(p) この部の規定に基づく活動に関連して機構が行い又は機構に対して行われるすべての支払の状況を検討すること。


(q) 附属書III第七条の規定により必要とされる場合には、生産認可を申請した者のうちから同条の規定に従って選定を行うこと。


(r) 総会の承認を得るため機構の年次予算案を総会に提出すること。


(s) 機構の権能の範囲内のあらゆる問題又は事項に関する政策について総会に勧告すること。


(t) 第百八十五条の規定に基づき構成国としての権利及び特権の行使を停止することに関して総会に勧告すること。


(u) 不履行がある場合に、海底紛争裁判部において機構のために手続を開始すること。


(v) (u)の規定に基づいて開始された手続における海底紛争裁判部の決定に関して総会に通報し、とるべき措置につき適当と認める勧告を行うこと。


(w) 深海底における活動から生ずる海洋環境に対する重大な害を防止するため、緊急の命令へ(操業を停止し又は調整するための命令を含む。)を発すること。


(x) 海洋環境に対し重大な害を及ぼす危険性のあることを実質的な証拠が示している場合に、契約者又は事業体による開発のための鉱区を承認しないこと。


(y) 次の事項に関する財政上の規則及び手続の案を作成するための補助機関を設置すること。


(i) 第百七十一条から第百七十五条までの規定に基づく財政管理


(ii) 附属書IIIの第十三条及び第十七条1(c)の規定に基づく財政上の措置



(z) この部の規定、機構の規則及び手続並びに機構との契約の条件が遵守されているか否かを決定するために深海底における活動を査察する査察員に対し指示を与え及び査察員を監督するための適当な制度を設けること。





第百六十三条 理事会の機関

1 理事会の機関として次のものを設置する。




(a) 経済計画委員会


(b) 法律・技術委員会




2 各委員会は、締約国が指名した候補者のうちから理事会が選出する十五人の委員で構成される。ただし、理事会は、必要な場合には、経済性及び効率に妥当な考慮を払い各委員会の委員の人数を増加させることについて決定することができる。


3 委員は、その属する委員会が権限を有する分野についての適当な資格を有していなければならない。締約国は、委員会の任務の効果的な遂行を確保するため、関連する分野についての資格と共に最高水準の能力及び誠実性を有する候補者を指名する。


4 委員の選出に当たっては、衡平な地理的配分及び特別の利益が代表されることの必要性に妥当な考慮を払う。


5 いずれの締約国も、同一の委員会につき二人以上の候補者を指名することができない。いかなる者も、二以上の委員会で職務を遂行するために選出されることはできない。


6 委員は、五年の任期を有する。委員は、一の任期について再選されることができる。


7 委員の任期満了前に、委員の死亡、心身の故障又は辞任があった場合には、理事会は、当該委員と同一の地理的地域又は利益の分野から、その残任期間について委員を任命する。


8 委員は、深海底における探査及び開発に関するいかなる活動についても、金銭上の利害関係を有してはならない。委員は、その属する委員会の任務を遂行する場合を除くほか、産業上の秘密、附属書III第十四条の規定に基づいて機構に移転された財産的価値を有するデータその他機構における職務上知り得た秘密の情報をその職を退いた後も開示してはならない。


9 委員会は、理事会が採択する指針及び指示に従ってその任務を遂行する。


10 委員会は、その任務の効率的な遂行のために必要な規則を作成し、承認を得るために理事会に提出する。


11 委員会の意思決定手続は、機構の規則及び手続において定める。委員会に対する勧告には、必要な場合には、委員会における意見の相違についての要約を添付する。


12 委員会は、通常、機構の所在地で任務を遂行し、その任務の効率的な遂行の必要に応じて会合する。


13 委員会は、その任務の遂行に当たり、適当な場合には、他の委員会、国際連合若しくはその専門機関の権限のある機関又は対象となる事項について権限を有する国際機関と協議を行うことができる。



第百六十四条 経済計画委員会

1 経済計画委員会の委員は、鉱業、鉱物資源に関する活動の管理、国際貿易、国際経済等についての適当な資格を有していなければならない。理事会は、すべての適当な資格が委員会の構成において皮映されることを確保するよう努力する、委員会には、深海底から採取される種類の鉱物の自国による輸出がその経済に重要な関係を有している開発途上国から少なくとも二人の委員を選出する。


2 経済計画要員会は、次のことを行う。




(a) 理事会の要請に基づき、深海底における活動に関しこの条約の定めるところに従って行われた決定を実施するための措置を提案すること。


(b) 輸入国及び輸出国の双方の利益、特にこれらの国のうちの開発途上国の利益を考慮に入れて、深海底から採取される鉱物の供給、需要及び価格の動向並びに供給、需要及び価格に影響を与える要因を検討すること。


(c) 関係締約国による注意の喚起を受けて、第百五十条(h)に規定する悪影響をもたらすおそれのある事態について、調査すること及び理事会に適当な勧告を行うこと。


(d) 深海底における活動によって悪影響を受けた開発途上国のための補償制度又は経済調整を援助するその他の措置を、総会に提出するために、第百五十一条10の規定に基づいて理事会に提案すること。委員会は、総会によって採択された当該補償制度又は経済調整を援助するその他の措置を個別の事案に適用するために必要な勧告を理事会に行う。





第百六十五条 法律・技術委員会

1 法律・技術委員会の委員は、鉱物資源の探査、開発及び製錬、海洋学、海洋環境の保護、海洋における鉱業及び関連する専門分野に関する経済的又は法律的事項等についての適当な資格を有していなければならない。理事会は、すべての適当な資格が委員会の構成において、反映されることを確保するよう努力する。


2 法律・技術委員会は、次のことを行う。




(a) 理事会の要請に基づき、機構の任務の遂行に関して勧告すること。


(b) 深海底における活動に関する書面による正式の業務計画を第百五十三条3の規定に基づいて検討し、理事会に適当な勧告を提出すること。委員会は、附属書IIIに定める基準のみに基づいて勧告し、その勧告に関して理事会に十分な報告を行う。


(c) 理事会の要請に基づき、適当な場合には深海底における活動を行う主体又は関係国と協議し及び協力して、当該活動を監督し、理事会に報告すること。


(d) 深海底における活動が環境に及ぼす影響についての評価を作成すること。


(e) 海洋環境の保護につき、その分野において認められた専門家の見解を考慮して、理事会に勧告すること。


(f) 深海底における活動が環境に及ぼす影響についての評価を含むすべての関連する要素を考慮して、第百六十二条2(o)に規定する規則及び手続を作成し、理事会に提出すること。


(g) (f)の規則及び手続を常に検討し、必要又は望ましいと認める改正を随時理事会に勧告すること。


(h) 認められた科学的方法により、深海底における活動に起因する海洋環境の汚染の危険又は影響についての観察、計測、評価及び分析を定期的に行うための監視計面を作成することに関して理事会に勧告すること、現行の規則が適切でありかつ遵守されることを確保すること並びに理事会が承認した監視計画の実施を調整すること。


(i) この部及びこの部に関連する附属書に基づき、特に第百八十七条の規定を考慮して、海底紛争裁判部において機構のために手続を開始するよう理事会に勧告すること。


(j) (i)の規定によって開始された手続における海底紛争裁判部の決定を踏まえて、とるべき措置について理事会に勧告すること。


(k) 深海底における活動から生ずる海洋環境に対する重大な害を防止するため、緊急の命令(操業を停止し又は調整するための命令を含む。)を発するよう理事会に勧告すること。理事会は、勧告を優先的に取り上げる。


(l) 海洋環境に対し重大な害を及ぼす危険性のあることを実質的な証拠が示している場合に、契約者又は事業体による開発のための鉱区を承認しないよう理事会に告すること。


(m) この部の規定、機構の規則及び手続並びに機構との契約の条件が遵守されているか否かを決定するために深海底における活動を査察する査察員に対し指示を与え及び査察員を監督することに関し、理事会に勧告すること。


(n) 生産量の上限を計算すること及び、生産認可を申請した者のうちから理事会が附属書III第七条の規定に従って必要な選定を行った後、第百五十一条の2から7までの規定に従って機構のために生産認可を発給すること。




3 法律・技術委員会の委員は、監督及び査察の職務を遂行するに当たり、締約国又は他の関係当事者の要請があった場合には、当該締約国又は他の関係当事者の代表者を同伴する。


D 事務局


第百六十六条 事務局

1 機構の事務局は、事務局長及び機構が必要とする職員で構成される。


2 事務局長は、理事会が推薦する候補者のうちから総会によって四年の任期で選出されるものとし、再選されることができる。


3 事務局長は、機構の首席行政官である。事務局長は、総会、理事会及び補助機関のすべての会合において首席行政官の資格で行動するものとし、また、これらの機関が委任する他の運営上の任務を遂行する。


4 事務局長は、機構の活動に関し、総会に対して年次報告を行う。



第百六十七条 機構の職員

1 機構の職員は、機構の運営上の任務を遂行するために必要な資格を有する科学要員、技術要員その他の要員で構成される。


2 職員の採用及び雇用並びに勤務条件の決定に当たっては、最高水準の能率、能力及び誠実性を確保することの必要性に最大の考慮を払う。その考慮を払った上で、できる限り広範な地理的基礎に基づいて職員を採用することが重要であることについて妥当な考慮を払う。


3 職員は、事務局長が任命する。職員の任命、報酬及び解雇の条件は、機構の規則及び手続による。



第百六十八条 事務局の国際的な性質

1 事務局長及び職員は、その職務の遂行に当たって、いかなる政府からも又は機構外のいかなるところからも指示を求め又は受けてはならない。事務局長及び職員は、機構に対してのみ責任を負う国際公務員としての立場に影響を及ぼすおそれのあるいかなる行動も慎まなければならない。締約国は、事務局長及び職員の責任の専ら国際的な性質を尊重すること並びにこれらの者がその責任を果たすに当たってこれらの者を左右しようとしないことを約束する。職員による義務の違反は、機構の規則及び手続に規定する適当な行政審判所に付託される。


2 事務局長及び職員は、深海底における探査及び開発に関するいかなる活動についても、金銭上の利害関係を有してはならない。事務局長及び職員は、機構の任務を遂行する場合を除くほか、産業上の秘密、附属書III第十四条の規定に基づいて機構に移転された財産的価値を有するデータその他機構における職務上知り得た秘密の情報をその職を退いた後も開示してはならない。


3 2に規定する機構の職員の義務の違反については、当該違反によって影響を受けた締約国の要請に基づき又は第百五十三条2(b)の規定によって締約国が保証する自然人若しくは法人であって当該違反によって影響を受けたものの要請に基づき、機構が当該職員を相手として機構の規則及び手続によって指定される審判所に付託する。当該影響を受けた締約国は、当該審判所における手続に参加する権利を有する事務局長は、審判所が当該職員の解雇を勧告する場合には、当該職員を解雇する。


4 この条の規定を実施するために必要な規定については、機構の規則及び手続に含める。



第百六十九条 国際機関及び非政府機関との協議及び協力

1 事務局長は、機構の権能の範囲内の事項につき、国際連合経済社会理事会が認める国際機関及び非政府機関と協議し及び協力するため、理事会の承認を得てこれらの機関との間で適当な取決めを行う。


2 事務局長が1の規定により取決めを行った機関は、機構の機関の手続規則に従い当該機構の機関の会合にオブザーバーとして出席する代表者を指名することができる。適当な場合には、事務局長が1の規定によって取決めを行った機関の見解を得るための手続を定める。


3 事務局長は、1に規定する非政府機関が特別の能力を有する事項であって機構の活動に関係するものについて、当該非政府機関の提出する報告書を締約国に配布することができる。



E 事業体
第百七十条 事業体

1 事業体は、機構の機関であり、第百五十三条2(a)の規定に基づいて深海底における活動を直接に行い、並びに深海底から採取された鉱物の輸送、製錬及び販売を行う。


2 事業体は、機構の国際法上の法人格の枠内で、附属書IVの規程に定める法律上の能力を有する。事業体は、この条約、機構の規則及び手続並びに総会の定める一般的な政策に従って行動し、かつ、理事会の指示及び管理に服する。


3 事業体は、その業務のための主たる事務所を機構の所在地に置く。


4 事業体は、第百七十三条2及び附属書IV第十一条に定めるところによりその任務の遂行に必要な資金を供与され、また、第百四十四条及びこの条約の他の規定に定めるところによって技術を供与される。


F 機構の財政制度



第百七十一条 機構の資金

機構の資金には、次のものが含まれる。




(a) 第百六十条2(e)の規定に従って決定された機構の構成国の分担金


(b) 附属書III第十三条の規定に基づき機構が深海底における活動に関連して受領する資金


(c) 附属書IV第十条の規定に従って事業体から移転される資金


(d) 第百七十四条の規定に基づいて借り入れる資金


(e) 構成国又はその他の者が支払う任意の拠出金


(f) 第百十一条10の規定に基づく補償のための基金(その財源については、経済計画委員会が勧告する。)への支払





第百七十二条 機構の年次予算

機構の事務局長は、機構の年次予算案を作成し、理事会に提出する。理事会は、予算案を審議し、これに関する勧告と共に総会に提出する。総会は、第百六十条2(h)の規定に基づいて予算案を審議し、承認する。



第百七十三条

機構の経費


1 第百七十一条(a)に規定する分担金は、機構がその運営経費に充てるための十分な資金を他の財源から得るようになるまでの間、その運営経費に充てるために特別勘定に払い込まれるものとする。


2 機構の資金は、機構の運営経費に優先的に充てられる。第百七十一条(a)に規定する分担金を除くほか、運営経費の支払後に残った資金は、特に次のとおり配分し又は使用することができる。




(a) 第百四十条及び第百六十条2(g)の規定に従って配分する。


(b) 第百七十条4の規定に基づいて事業体に資金を供与するために使用する。


(c) 第百五十一条10及び第百六十条2(l)の規定に基づいて開発途上国に補償するために使用する。





第百七十四条

機構の借入れの権限


1 機構は、資金を借り入れる権限を有する。


2 総会は、第百六十条2(f)の規定に従って採択する財政規則において、機構の借入れの権限についての制限を定める。


3 理事会は、機構の借入れの権限を行使する。


4 締約国は、機構の債務について責任を負わない。



第百七十五条 年次会計検査

年次会計報告を含む機構の記録、帳簿及び決算報告については、総会によって任命される独立の会計検査専門家が毎年検査する。



G 法的地位、特権及び免除
第百七十六条 法的地位

機構は、国際法人の法人格並びに任務の遂行及び目的の達成に必要な法律上の能力を有する。



第百七十七条 特権及び免除

機構は、その任務の遂行を可能にするため、締約国の領域においてこのGに規定する特権及び免除を亨受する。事業体に関する特権及び免除は、附属書IV第十三条に定める。



第百七十八条 訴訟手続の免除

機構並びにその財産及び資産は、機構が個別の事案について明示的に放棄する場合を除くほか、訴訟手続の免除を享受する。



第百七十九条 捜索及びあらゆる形式の押収の免除

機構の財産及び資産は、所在地及び占有者のいかんを問わず、行政上又は立法上の措置による捜索及び徴発、没収、収用その他あらゆる形式の押収を免除される。



第百八十条 制限、規制、管理及びモラトリアムの免除

機構の財産及び資産は、いかなる性質の制限、規制、管理及びモラトリアムも免除される。



第百八十一条 機構の文書及び公用の通信

1 機構の文書は、所在地のいかんを間わず、不可侵とする。


2 財産的価値を有するデータ、産業上の秘密又はこれらと同様の情報及び人事の記録は、公衆の閲覧の用に供される記録保管所に置いてはならない。


3 機構は、その公用の通信に関し、各締約国が他の国際機関に与える待遇よりも不利でない待遇を与えられる。



第百八十二条 機構に関係する特定の者の特権及び免除

総会若しくは理事会の会合又は総会若しくは理事会の機関の会合に出席する締約国の代表並びに機構の事務局長及び職員は、各締約国の領域において次の特権及び免除を享受する。




(a) これらの者が代表する締約国又は場合により機構が個別の事案について免除を明示的に放棄する場合を除くほか、これらの者がその職務の遂行に当たって行った行為に関する訴訟手続の免除


(b) これらの者が特権及び免除を与える締約国の国民でない場合には、当該締約国が他の締約国の同等の地位の代表者、公務員及び被用者に与える出入国制限、外国人登録及び国民的服役義務の免除、為替制限に関する便宜並びに旅行の便宜に関する待遇と同一の免除、便宜及び待遇





第百八十三条 租税及び関税の免除

1 機構、その資産、財産及び収入並びにこの条約によって認められる機構の活動及び取引は、機構の公的な活動の範囲内のものについては、すべての直接税を免除されるものとし、機構の公開のために輸入され又は輸出される産品は、すべての関税を免除される。ただし、機構は、提供された役務の使用料にすぎない税の免除を要求してはならない。


2 締約国は、機構の公的な活動のために必要な相当の価額の産品又はサービスが機構により又は機構のために購入される場合において、当該産品又はサービスの価格の一部として租税又は関税が含まれるときは、実行可能な限り、当該租税又は関税を免除するため又はその還付をするため、適当な措置をとる。この条に規定する免除を受けて輸入され又は購入された産品については、当該免除を認めた締約国の同意した条件に従う場合を除くほか、当該締約国の領域内で売却その他の方法で処分してはならない。


3 締約国は、機構の事務局長及び職員並びに機構のために職務を遂行する専門家が自国民でない場合には、これらの者に機構が支払う給料、報酬その他すべての支払に関しいかなる課税も行ってはならない。



H 構成国としての権利及び特権の行使の停止
第百八十四条 投票権の行使の停止

機構に対する分担金の支払が延滞している締約国は、その延滞金の額がその時までの満二年間に当該締約国が支払うべきであった分担金の額に等しいか又はこれを超える場合には、投票権を失う。もっとも、総会は、支払の不履行が構成国にとってやむを得ない事情によると認めるときは、等該構成国に投票を認めることができる。



第百八十五条 構成国としての権利及び特権の行使の停止

1 総会は、この部の規定に対する重大かつ執ような違反を行った締約国について、理事会の勧告に基づき、構成国としての権利及び特権の行使を停止することができる。


2 締約国がこの部の規定に対する重大かつ執ような違反を行ったと海底紛争裁判部が認定するまでは、1の規定に基づく措置をとってはならない。



第五節 紛争の解決及び勧告的意見

第百八十六条 国際海洋法裁判所の海底紛争裁判部

海底紛争裁判部の設置及びその管轄権の行使については、この節、第十五部及び附属書VIの規定によって規律する。



第百八十七条 海底紛争裁判部の管轄権

海底紛争裁判部は、深海底における活動に関する次の種類の紛争につき、この部及びこの部に関連する附属書の規定により管轄権を有する。




(a) この部及びこの部に関連する附属書の規定の解釈又は適用に関する締約国間の紛争


(b) 締約国と機構との間の紛争であって、次の事項に関するもの


(i) この部若しくはこの部に関連する附属書の規定又はこれらの規定に従って採択された機構の規則及び手続に違反すると申し立てられた機構又は締約国の作為又は不作為


(ii) 機構の管轄に属する事項からの逸脱又は権限の濫用と申し立てられた機構の作為



(c) 契約の当事者(締約国、機構若しくは事業体、国営企業又は第百五十三条2(b)に規定する自然人若しくは法人)の間の紛争であって、次の事項に関するもの


(i) 関連する契約又は業務計画の解釈又は適用


(ii) 深海底における活動に関する契約の当事者の作為又は不作為であって、他方の当事者に向けられたもの又は他方の当事者の正当な利益に直接影響を及ぼすもの



(d) 第百五十三条2(b)に定めるところにより締約国によって保証されておりかつ附属書IIIの第四条6及び第十三条2に定める条件を適正に満たした者で契約することが見込まれているものと機構との間の紛争であって、契約交渉において生ずる法律問題又は契約の拒否に関するもの


(e) 締約国、国営企業又は第百五十三条2(b)に定めるところにより締約国によって保証されている自然人若しくは法人と機構との間の紛争であって、機構が附属書III第二十二条に規定する責任を負うと申し立てられる場合のもの


(f) その他この条約において海底紛争裁判部の管轄権が明示的に定められている紛争





第百八十八条 国際海洋法裁判所の特別裁判部、海底紛争裁判部臨時裁判部又は拘束力のある商事仲裁への紛争の付託

1 前条(a)に掲げる締約国間の紛争は、




(a) 両紛争当事者の要請がある場合には、附属書VIの第十五条及び第十七条の規定に基づいて設置される国際海洋法裁判所の特別裁判部に付託することができる。


(b) いずれかの紛争当事者の要請がある場合には、附属書VI第三十六条の規定に基づいて設置される海底紛争裁判部臨時裁判部に付託することができる。








(a) いずれかの紛争当事者の要請がある場合には、前条(c)(i)に掲げる契約の解釈又は適用に関する紛争は、紛争当事者が別段の合意をしない限り、拘束力のある商事仲裁に付されるものとする。当該紛争が付託される商事仲裁裁判所は、この条約の解釈の問題を決定する管轄権を有しない。当該紛争が深海底における活動に関しこの部及びこの部に関連する附属書の規定の解釈の問題を含む場合には、当該問題は、裁定のため海底紛争裁判部に付託されるものとする。


(b) (a)の商事仲裁の開始の時又はその過程において、仲裁裁判所が、いずれかの紛争当事者の要請がある場合に又は自己の発意によりその仲裁判断が海底紛争裁判部の裁定に依存すると決定するときは、当該仲裁裁判所は、問題を裁定のため海底紛争裁判部に付託する。当該仲裁裁判所は、その後、海底紛争裁判部の裁定に従って仲裁判断を行う。


(c) 契約中に紛争に適用する仲裁手続に関する規定がない場合には、両紛争当事者が別段の合意をしない限り、仲裁は、国際連合国際商取引法委員会の仲裁規則又は機構の規則及び手続に定める他の仲裁規則に従って行われる。





第百八十九条 機構の決定についての管轄権の制限

海底紛争裁判部は、この部の規定に基づく機構の裁量権の行使について管轄権を有せず、いかなる場合にも機構に代わって裁量権を行使してはならない。海底紛争裁判部は、第百八十七条の規定に基づいて管轄権を行使するに当たり、機構の規則及び手続がこの条約に適合しているか否かの問題について意見を述べてはならず、また、当該規則及び手続の無効を宣言してはならない。もっとも、第百九十一条の規定の適用は妨げられない。この点に関する海底紛争裁判部の管轄権は、個々の事案についての機構の規則及び手続の適用が紛争当事者の契約上若しくはこの条約上の義務に抵触するとの主張若しくは管轄に属する事項からの逸脱若しくは権限の濫用に関する主張についての決定又は紛争当事者による契約上若しくは条約上の義務の不履行に起因する損害に対する他方の当事者による賠償請求若しくはその他の救済の請求に限られる。



第百九十条 保証締約国の手続への参加及び出席

1 第百八十七条に規定する紛争において、自然人又は法人が当事者である場合には、当該自然人又は法人の保証国は、当該紛争について通報を受けるものとし、また、書面又は口頭による陳述を行うことにより当該手続に参加する権利を有する。


2 第百八十七条(c)に規定する紛争において、締約国を相手方として他の締約国によって保証されている自然人又は法人により紛争が提起される場合には、紛争を提起された締約国は、当該自然人又は法人を保証している締約国に対しこれらの者に代わって手続に出席することを要請することができる。その保証している締約国が出席しない場合には、当該紛争を提起された締約国は、自国の国籍を有する法人によって自国を代表させることができる。



第百九十一条 勧告的意見

海底紛争裁判部は、総会又は理事会の活動の範囲内で生ずる法律問題に関し、総会又は理事会の要請に応じて勧告的意見を与える。当該勧告的意見の付与は、緊急に処理を要する事項として取り扱われるものとする。



第十二部 海洋環境の保護及び保全
第一節 総則

第百九十二条 一般的義務

いずれの国も、海洋環境を保護し及び保全する義務を有する。



第百九十三条 天然資源を開発する国の主権的権利

いずれの国も、自国の環境政策に基づき、かつ、海洋環境を保護し及び保全する職務に従い、自国の自然資源を開発する主権的権利を有する。



第百九十四条 海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するための措置

1 いずれの国も、あらゆる発生源からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、利用することができる実行可能な最善の手段を用い、かつ、自国の能力に応じ、単独で又は適当なときは共同して、この条約に適合するすべての必要な措置をとるものとし、また、この点に関して政策を調和させるよう努力する。


2 いずれの国も、自国の管轄又は管理の下における活動が他の国及びその環境に対し汚染による損害を生じさせないように行われること並びに自国の管轄又は管理の下における事件又は活動から生ずる汚染がこの条約に従って自国が主権的権利を行使する区域を越えて拡大しないことを確保するためにすべての必要な措置をとる。


3 この部の規定によりとる措置は、海洋環境の汚染のすべての発生源を取り扱う。この措置には、特に、次のことをできる限り最小にするための措置を含める。




(a) 毒性の又は有害な物質(特に持続性のもの)の陸にある発生源からの放出、大気からの若しくは大気を通ずる放出又は投棄による放出


(b) 船舶からの汚染(特に、事故を防止し及び緊急事態を処理し、海上における運航の安全を確保し、意図的な及び意図的でない排出を防止し並びに船舶の設計、構造、設備、運航及び乗組員の配乗を規制するための措置を含む。)


(c) 海底及びその下の天然資源の探査又は開発に使用される施設及び機器からの汚染(特に、事故を防止し及び緊急事態を処理し、海上における運用の安全を確保し並びにこのような施設又は機器の設計、構造、設備、運用及び人員の配置を規制するための措置を含む。)


(d) 海洋環境において運用される他の施設及び機器からの汚染(特に、事故を防止し及び緊急事態を処理し、海上における運用の安全を確保し並びにこのような施設又は機器の設計、構造、設備、運用及び人員の配置を規制するための措置を含む)




4 いずれの国も、海洋環境の汚染を防止し、軽減し又は規制するための措置をとるに当たり、他の国のこの条約に基づく権利の行使に当たっての活動及び義務の履行に当たっての活動に対する不当な干渉を差し控える。


5 この部の規定によりとる措置には、稀少又はぜい弱な生態系及び減少しており、脅威にさらされており又は絶滅のおそれのある種その他の海洋生物の生息地を保護し及び保全するために必要な措置を含める。



第百九十五条 損害若しくは危険を移転させ又は一の類型の汚染を他の類型の汚染に変えない義務

いずれの国も、海洋環境の汚染を防止し、軽減し又は規制するための措置をとるに当たり、損害若しくは危険を一の区域から他の区域へ直接若しくは間接に移転させないように又は一の類型の汚染を他の類型の汚染に変えないように行動する。



第百九十六条 技術の利用又は外来種若しくは新種の導入

1 いずれの国も、両国の管轄又は管理の下における技術の利用に起因する海洋環境の汚染及び海洋環境の特定の部分に重大かつ有害な変化をもたらすおそれのある外来種又は新種の当該部分への導入へ意図的であるか否かを問わない。)を防止し、軽減し及び規制するために必要なすべての措置をとる。


2 この条の規定は、海洋環境の汚染の防止、軽減及び規制に関するこの条約の適用に影響を及ぼすものではない。



第二節 世界的及び地域的な協力

第百九十七条 世界的又は地域的基礎における協力

いずれの国も、世界的基礎において及び、適当なときは地域的基礎において、直接に又は権限のある国際機関を通じ、地域的特性を考慮した上で、海洋環境を保護し及び保全するため、この条約に適合する国際的な規則及び基準並びに勧告される方式及び手続を作成するため協力する。



第百九十八条 損害の危険が差し追った場合又は損害が実際に生じた場合の通報

海洋環境が汚染により損害を受ける差し迫った危険がある場合又は損害を受けた場合において、このことを知った国は、その損害により影響を受けるおそれのある他の国及び権限のある国際機関に直ちに通報する。



第百九十九条 汚染に対する緊急時の計画

前条に規定する場合において、影響を受ける地域にある国及び権限のある国際機関は、当該国についてはその能力に応じ、汚染の影響を除去し及び損害を防止し又は最小にするため、できる限り協力する。このため、いずれの国も、海洋環境の汚染をもたらす事件に対応するための緊急時の計画を共同して作成し及び促進する。



第二百条 研究、調査の計画並びに情報及びデータの交換

いずれの国も、直接に又は権限のある国際機関を通じ、研究を促進し、科学的調査の計画を実施し並びに海洋環境の汚染について取得した情報及びデータの交換を奨励するため協力する。いずれの国も、汚染の性質及び範囲、汚染にさらされたものの状態並びに汚染の経路、危険及び対処の方法を評価するための知識を取得するため、地域的及び世界的な計画に積極的に参加するよう努力する。



第二百一条 規則のための科学的基準

前条の規定により取得した情報及びデータに照らし、いずれの国も、直接に又は権限のある国際機関を通じ、海洋環境の汚染の防止、軽減及び規制のための規則及び基準並びに勧告される方式及び手続を作成するための適当な科学的基準を定めるに当たって協力する。



第三節 技術援助

第二百二条 開発途上国に対する科学及び技術の分野における援助

いずれの国も、直接に又は権限のある国際機関を通じ、次のことを行う。




(a) 海洋環境を保護し及び保全するため並びに海洋汚染を防止し、軽減し及び規制するため、開発途上国に対する科学、教育、技術その他の分野における援助の計画を推進すること。この援助には、特に次のことを含める。


(i) 科学及び技術の分野における開発途上国の要員を訓練すること。


(ii) 関連する国際的な計画への開発途上国の参加を容易にすること。


(iii) 必要な機材及び便宜を開発途上国に供与すること。


(iv) (iii)の機材を製造するための開発途上国の能力を向上させること。


(v) 調査、監視、教育その他の計画について言し及び施設を整備すること。



(b) 重大な海洋環境の汚染をもたらすおそれのある大規模な事件による影響を最小にするため、特に開発途上国に対し適当な援助を与えること。


(c) 環境評価の作成に関し、特に開発途上国に対し適当な援助を与えること。





第二百三条 開発途上国に対する優先的待遇

開発途上国は、海洋環境の汚染の防止、軽減及び規制のため又は汚染の影響を最小にするため、国際機関から次の事項に関し優先的待遇を与えられる。




(a) 適当な資金及び技術援助の配分


(b) 国際機関の専門的役務の利用





第四節 監視及び環境評価

第二百四条 汚染の危険又は影響の監視

1 いずれの国も、他の国の権利と両立する形で、直接に又は権限のある国際機関を通じ、認められた科学的方法によって海洋環境の汚染の危険又は影響を観察し、測定し、評価し及び分析するよう、実行可能な限り努力する。


2 いずれの国も、特に、自国が許可し又は従事する活動が海洋環境を汚染するおそれがあるか否かを決定するため、当該活動の影響を監視する。



第二百五条 報告の公表

いずれの国も、前条の規定により得られた結果についての報告を公表し、又は適当な間隔で権限のある国際機関に提供する、当該国際機関は、提供された報告をすべての国の利用に供すべきである。



第二百六条 活動による潜在的な影響の評価

いずれの国も、自国の管轄又は管埋の下における計画中の活勤が実質的な海洋環境の汚染又は海洋環境に対する重大かつ有害な変化をもたらすおそれがあると信ずるに足りる合理的な理由がある場合には、当該活動が海洋環境に及ぼす潜在的な影響を実行可能な限り評価するものとし、前条に規定する方法によりその評価の結果についての報告を公表し又は国際機関に提供する。



第五節 海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するための国際的規則及び国内法

第二百七条 陸にある発生源からの汚染

1 いずれの国も、国際的に合意される規則及び基準並びに勧告される方式及び手続を考慮して、陸にある発生源(河川、三角江、パイプライン及び排水口を含む。)からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するための法令を制定する。


2 いずれの国も、1に規定する汚染に防止し、軽減し及び規制するために必要な他の措置をとる。


3 いずれの国も1に規定する汚染に関し、適当な地域的規模において政策を調和させるよう努力する。


4 いずれの国も、地域的特性並びに開発途上国の経済力及び経済開発のニーズを考慮して、特に、権限のある国際機関又は外交会議を通じ陸にある発生源からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、世界的及び地域的な規則及び基準並びに勧告される方式及び手続を定めるよう努力する。これらの、基準並びに勧告される方式及び手続は、必要に応じ随時再検討する。


5 1、2及び4に規定する法令、措置、規則、基準並びに勧告される方式及び手続には、毒性の又は有害な物質(特に持続性のもの)の海洋環境への放出をできる限り最小にするためのものを含める。



第二百八条 国の管轄の下で行う海底における活動からの汚染

1 沿岸国は、自国の管轄の下で行う海底における活動から又はこれに関連して生ずる海洋環境の汚染並びに第六十条及び第八十条の規定により自国の管轄の下にある人工島、施般及び構築物から生ずる海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため法令を制定する。


2 いずれの間も、1に規定する汚染を防止し、軽減し及び規制するために必要な他の措置をとる。


3 1及び2に規定する法令及び措置は、少なくとも国際的な規則及び基準並びに勧告される方式及び手続と同様に効果的なものとする。


4 いずれの国も、1に規定する汚染に関し、適当な地域的規模において政策を調和させるよう努力する。


5 いずれの国も、特に、権限のある国際機関又は外交会議を通じ、1に規定する海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、世界的及び地域的な規則及び基準並びに勧告される方式及び手続を定める。これらの規則、基準並びに勧告される方式及び手続は、必要に応じ随時再検討する。



第二百九条 深海底における活動からの汚染

1 深海底における活動からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、国際的な規則及び手続が、第十一部の規定に従って定められる。これらの規則及び手続は、必要に応じ随時再検討される。


2 いずれの国も、この節の関連する規定に従うことを条件として、自国を旗国とし、自国において登録され又は自国の権限の下で運用される船舶、施設、構築物及び他の機器により行われる深海底における活動からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため法令を制定する。この法令の要件は、少なくとも1に規定する国際的規則及び手続と同様に効果的なものとする。



第二百十条 投棄による汚染

1 いずれの国も、投棄による海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため法令を制定する。


2 いずれの間も、1に規定する汚染を防止し、軽減し及び規制するために必要な他の措置をとる。


3 1及び2に規定する法令及び措置は、国の権限のある当局の許可を得ることなく投棄が行われないことを確保するものとする。


4 いずれの国も、特に、権限のある国際機関又は外交会議を通じ、投棄による海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、世界的及び地域的な規則及び基準並びに勧告される方式及び手続を定めるよう努力する。これらの規則、基準並びに勧告される方式及び手続は、必要に応じ随時再検討する。


5 領海及び排他的経済水域における投棄又は大陸棚への投棄は、沿岸国の事前の明示の承認なしに行わないものとし、沿岸国は、地理的事情のため投棄により悪影響を受けるおそれのある他の国との問題に、妥当な考慮を払った後、投棄を許可し、規制し及び管理する権利を有する。


6 国内法令及び措置は、投棄による海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制する上で少なくとも世界的な規則及び基準と同様に効果的なものとする。



第二百十一条 船舶からの汚染

1 いずれの国も権限のある国際機関又は一般的な外交会議を通じ船舶からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、国際的な規則及び基準を定めるものとし、同様の方法で、適当なときはいつでも、海洋環境(沿岸を含む。)の汚染及び沿岸国の関係利益に対する汚染損害をもたらすおそれのある事故の脅威を最小にするための航路指定の制度の採択を促進する。これらの規則及び基準は、同様の方法で必要に応じ随時再検討する。


2 いずれの国も、自国を旗国とし又は自国において登録された船舶からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するための法令を制定する。この法令は、権限のある国際機関又は一般的な外交会議を通じて定められる一般的に受け入れられている国際的な規則及び基準と少なくとも同等の効果を有するものとする。


3 いずれの国も、外国船舶が自国の港若しくは内水に入り又は自国の沖合の係留施設に立ち寄るための条件として海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するための特別の要件を定める場合には、当該要件を適当に公表するものとし、また、権限のある国際機関に通報する。二以上の沿岸国が政策を調和させるために同一の要件を定める取決めを行う場合には、通報には、当該取決めに参加している国を明示する。いずれの国も、自国を旗国とし又は自国において登録された船舶の船長に対し、このような取決めに参加している国の領海を航行している場合において、当該国の要請を受けたときは、当該取決めに参加している同一の地域の他の国に向かって航行しているか否かについての情報を提供すること及び、当該他の国に向かって航行しているときは、当該船舶がその国の入港、要件を満たしているか否かを示すことを要求する。この条の規定は、船舶による無害通航権の継続的な行使又は第二十五条2の規定の適用を妨げるものではない。


4 沿岸国は、自国の領海における主権の行使として、外国船舶(無害通航権を行使している船舶を含む。)からの海洋汚染を防止し、軽減し及び規制するための法令を制定することができる。)この法令は、第二部第三節の定めるところにより、外国船舶の無害通航を妨害するものであってはならない。


5 沿岸国は、第六節に規定する執行の目的のため、自国の排他的経済水域について、船舶からの汚染を防止し、軽減し及び規制するための法令であって、権限のある国際機関又は一般的な外交会議を通じて定められる一般的に受け入れられている国際的な規則及び基準に適合し、かつ、これら実施するための法令を制定することができる。






(a) 沿岸国は、1に規定する国際的な規則及び基準が特別の事情に応ずるために不適当であり、かつ、自国の排他的経済水城の明確に限定された特定の水域において、海洋学上及び生態学上の条件並びに当該水域の利用又は資源の保護及び交通の特殊性に関する認められた技術上の理由により、船舶からの汚染を防止するための拘束力を有する特別の措置をとることが必要であると信ずるに足りる合理的な理由がある場合には、権限のある国際機関を通じて他のすべての関係国と適当な協議を行った後、当該水域に関し、当該国際機関に通告することができるものとし、その通告に際し、裏付けとなる科学的及び技術的証拠並びに必要な受入施設に関する情報を提供する。当該国際機関は、通告を受領した後十二箇月以内に当該水域における条件が第一段に規定する要件に合致するか否かを決定する。当該国際機関が合致すると決定した場合には、当該沿岸国は、当該水域について、船舶からの汚染の防止、軽減及び規制のための法令であって、当該国際機関が特別の水域に適用し得るとしている国際的な規則及び基準又は航行上の方式を実施するための法令を制定することができる。この法令は、当該国際機関への通告の後十五箇月間は、外国船舶に適用されない。


(b) 沿岸国は、(a)に規定する明確に限定された特定の水域の範囲を公表する。


(c) 沿岸国は、(a)に規定する水域について船舶からの汚染の防止、軽減及び規制のための追加の法令を制定する意図を有する場合には、その旨を(a)の通報と同時に国際機関に通報する。この追加の法令は、排出又は航行上の方式について定めることができるものとし、外国船舶に対し、設計、構造、乗組員の配乗又は設備につき、一般的に受け入れられている国際的な規則及び基準以外の基準の遵守を要求するものであってはならない。この追加の法令は、当該国際機関への通報の後十二箇月以内に当該国際機関が合意することを条件として、通報の後十五箇月で外国船舶に適用される。




7 この条に規定する国際的な規則及び基準には、特に、排出又はその可能性を伴う事件(海難を含む。)によ自国の沿岸又は関係利益が影響を受けるおそれのある沿岸国への迅速な通報に関するものを含めるべきである。



第二百十二条 大気からの又は大気を通ずる汚染

1 いずれの国も、国際的に合意される規則及び基準並びに勧告される方式及び手続並びに航空の安全を考慮し、大気からの又は火気を通ずる海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、自国の主権の下にある空間及び自国を旗国とする船舶又は自国において登録された船舶若しくは航空機について適用のある法令を制定する。


2 いずれの国も、1に規定する汚染を防止し、軽減し及び規制するために必要な他の措置をとる。


3 いずれの国も、特に、権限のある国際機関又は外交会議を通じ、1に規定する汚染を防止し、軽減し及び規制するため、世界的及び地域的な規則及び基準並びに勧告される方式及び手続を定めるよう努力する。



第六節 執行

第二百十三条 陸にある発生源からの汚染に関する執行

いずれの国も、第二百七条の規定に従って制定する自国の法令を執行するものとし陸にある発生源からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、権限のある国際機関又は外交会議を通じて定められる適用のある国際的な規則及び基準を実施するために必要な法令を制定し及び他の措置をとる。



第二百十四条 海底における活動からの汚染に関する執行

いずれの国も、第二百八条の規定に従って制定する自国の法令を執行するものとし、自国の管轄の下で行う海底における活動から又はこれに関連して生ずる海洋環境の汚染並びに第六十条及び第八十条の規定により自国の管轄の下にある人工島、施設及び構築物から生ずる海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、権限のある国際機関又は外交会議を通じて定められる適用のある国際的な規則及び基準を実施するために必要な法令を制定し及び他の措置をとる。



第二百十五条 深海底における活動からの汚染に関する執行

深海底における活動からの海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため第十一部の規定に従って定められる国際的な規則及び手続の執行は、同部の規定により規律される。



第二百十六条 投棄による汚染に関する執行

1 この条約に従って制定する法令並びに権限のある国際機関又は外交会議を通じて定められる適用のある国際的な規則及び基準であって、投棄による海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するためのものについては、次の国が執行する。




(a) 沿岸国の領海若しくは排他的経済水域における投棄又は大陸棚への投棄については当該沿岸国


(b) 自国を旗国とする船舶については当該旗国又は自国において登録された船舶若しくは航空機についてはその登録国


(c) 国の領土又は沖合の係留施設において廃棄物その他の物を積み込む行為については当該国


2 いずれの国も、他の間がこの条の規定に従って既に手続を開始している場合には、この条の規定により手続を開始する義務を負うものではない。





第二百十七条 旗国による執行

1 いずれの国も、自国を旗国とし又は自国において登録された船舶が、船舶からの海洋環境の汚染の防止、軽減及び規制のため、権限のある国際機関又は一般的な外交会議を通じて定められる適用のある国際的な規則及び基準に従うこと並びにこの条約に従って制定する自国の法令を遵守することを確保するものとし、これらの規則、基準及び法令を実施するために必要な法令を制定し及び他の措置をとる。旗国は、違反が生ずる場所のいかんを問わず、これらの規則、基準及び法令が効果的に執行されるよう必要な手段を講ずる。


2 いずれの国も、特に、自国を旗国とし又は自国において登録された船舶が1に規定する国際的な規則及び基準の要件(船舶の設計、構造、設備及び乗組員の配乗に関する要件を含む。)に従って航行することができるようになるまで、その航行を禁止されることを確保するために適当な措置をとる。


3 いずれの国も、自国を旗国とし又は自国において登録された船舶が1に規定する国際的な規則及び基準により要求され、かつ、これらに従って発給される証書を船内に備えることを確保する。いずれの国も、当該証書が船舶の実際の状態と合致しているか否かを確認するため自国を旗国とする船舶が定期的に検査されることを確保する。当該証書は、他の国により船舶の状態を示す証拠として認容されるものとし、かつ、当該他の国が発給する証書と同一の効力を有するものとみなされる。ただし、船舶の状態が実質的に証書の記載事項どおりでないと信ずるに足りる明白な理由がある場合は、この限りでない。


4 船舶が権限のある国際機関又は一般的な外交会議を通じて定められる規則及び基準に違反する場合には、旗国は、違反が生じた場所又は当該違反により引き起こされる汚染が発生し若しくは発見された場所のいかんを問わず、当該違反について、調査を直ちに行うために必要な措置をとるものとし、適当なときは手続を開始する。ただし、次条、第二百二十条及び第二百二十八条の規定の適用を妨げるものではない。


5 旗国は、違反の調査を実施するに当たり、事件の状況を明らかにするために他の国の協力が有用である場合には、当該他の国の援助を要請することができる。いずれの間も、旗国の適当な要請に応ずるよう努力する。


6 いずれの国も、他の国の書面による要請により、自国を旗国とする船舶によるすべての違反を調査する。旗国は、違反につき手続をとることを可能にするような十分な証拠が存在すると認める場合には、遅滞なく自国の法律に従って手続を開始する。


7 旗国は、とった措置及びその結果を要請国及び権限のある国際機関に速やかに通報する。このような情報は、すべての国が利用し得るものとする。


8 国の法令が自国を旗国とする船舶に関して定める罰は、場所のいかんを間わず違反を防止するため十分に厳格なものとする。



第二百十八条 寄港国による執行

1 いずれの国も、船舶が自国の港又は沖合の係留施設に任意にとどまる場合には、権限のある国際機関又は一般的な外交会議を通じて定められる適用のある国際的な規則及び基準に違反する当該船舶からの排出であって、当該国の内水、領海又は排他的経済水域の外で生じたものについて、調査を実施することができるものとし、証拠により正当化される場合には、手続を開始することができる。


2 1に規定するいかなる手続も、他の国の内水、領海又は排他的経済水域における排出の違反については、開始してはならない。ただし、当該他の国、旗国若しくは排出の違反により損害若しくは脅威を受けた国が要請する場合又は排出の違反が手続を開始する国の内水、領海若しくは排他的経済水域において汚染をもたらし若しくはもたらすおそれがある場合は、この限りでない。


3 いずれの国も、船舶が自国の港又は沖合の係留施設に任意にとどまる場合には、1に規定する排出の違反であって、他の国の内水、領海若しくは排他的経済水域において生じたもの又はこれらの水域に損害をもたらし若しくはもたらすおそれがあると認めるものについて、当該他の国からの調査の要請に実行可能な限り応ずる。いずれの国も、船舶が自国の港又は沖合の係留地般に任意にとどまる場合には、1に規定する排出の違反について、違反が生じた場所のいかんを問わず、旗国からの調査の要請に同様に実行可能な限り応ずる。


4 この条の規定に従い寄港国により実施された調査の記録は、要請により、旗国又は沿岸国に送付する。違反が、沿岸国の内水、領海又は排他的経済水域において生じた場合には、当該調査に基づいて寄港国により開始された手続は、第七節の規定に従うことを条件として、当該沿岸国の要請により停止することができる。停止する場合には、事件の証拠及び記録並びに寄港国の当局に支払われた保証金又は提供された他の金銭上の保証は、沿岸国に送付する。寄港国における手続は、その送付が行われた場合には、継続することができない。



第二百十九条 汚染を、回避するための船舶の堪航性に関する措置

いずれの国も、第七節の規定に従うことを条件として、要請により又は自己の発意により、自国の港の一又は沖合の係留施設の一にある船舶が船舶の堪航性に関する適用のある国際的な規則及び基準に違反し、かつ、その違反が海洋環境に損害をもたらすおそれがあることを確認した場合には、実行可能な限り当該船舶を航行させないようにするための行政上の措置をとる。当該国は、船舶に対し最寄りの修繕のための適当な場所までに限り航行を許可することができるものとし、当該違反の原因が除去された場合には、直ちに当該船舶の航行の継続を許可する。



第二百二十条 沿岸国による執行

1 いずれの国も、船舶が自国の港又は沖合の係留施設に任意にとどまる場合において、この条約に従って制定する自国の法令又は適用のある国際的な規則及び基準であって、船舶からの汚染の防止、軽減及び規制のためのものに対する違反が自国の領海又は排他的経済水域において生じたときは、第七節の規定に従うことを条件として、当該違反について手続を開始することができる。


2 いずれの国も、自国の領海を航行する船舶が当該領海の通航中にこの条約に従って制定する自国の法令又は適用のある国際的な規則及び基準であって、船舶からの汚染の防止、軽減及び規制のためのものに違反したと信ずるに足りる明白な理由がある場合には、第二部第三節の関連する規定の適用を妨げることなく、その違反について当該船舶の物理的な検査を実施することができ、また、証拠により正当化されるときは、第七節の規定に従うことを条件として、自国の法律に従って手続(船舶の抑留を含む。)を開始することができる。


3 いずれの国も、自国の排他的経済水域又は領海を航行する船舶が当該排他的経済水域において船舶からの汚染の防止、軽減及び規制のための適用のある国際的な規則及び基準又はこれらに適合し、かつ、これらを実施するための自国の法令に違反したと信ずるに足りる明白な理由がある場合には、当該船舶に対しその識別及び船籍港に関する情報、直前及び次の寄港地に関する情報並びに違反が生じたか否かを確定するために必要とされる他の関連する情報を提供するよう要請することができる。


4 いずれの国も、自国を旗国とする船舶が3に規定する情報に関する要請に従うように法令を制定し及び他の措置をとる。


5 いずれの国も、自国の排他的経済水域又は領海を航行する船舶が当該排他的経済水域において3に規定する規則及び基準又は法令に違反し、その違反により著しい海洋環境の汚染をもたらし又はもたらすおそれのある実質的な排出が生じたと信ずるに足りる明白な理由がある場合において、船舶が情報の提供を拒否したとき又は船舶が提供した情報が明白な実際の状況と明らかに相違しており、かつ、事件の状況により検査を行うことが正当と認められるときは、当該違反に関連する事項について当該船舶の物理的な検査を実施することができる。


6 いずれの国も、自国の排他的経済水域又は領海を航行する船舶が当該排他的経済水域において3に規定する規則及び基準又は法令に違反し、その違反により自国の沿岸若しくは関係利益又は自国の領海若しくは排他的経済水域の資源に対し著しい損害をもたらし又はもたらすおそれのある排出が生じたとの明白かつ客観的な証拠がある場合には、第七節の規定に従うこと及び証拠により正当化されることを条件として、自国の法律に従って手続(船舶の抑留を含む。)を開始することができる。


7 6の規定にかかわらず、6に規定する国は、保証金又は他の適当な金銭上の保証に係る要求に従うことを確保する適当な手続が、権限のある国際機関を通じ又は他の方法により合意されているところに従って定められる場合において、当該国が当該手続に拘束されるときは、船舶の航行を認めるものとする。


8 3から7までの規定は、第二百十一条6の規定に従って制定される国内法令にも適用する。



第二百二十一条 海難から生ずる汚染を回避するための措置

1 この部のいずれの規定も、著しく有害な結果をもたらすことが合理的に予測される海難又はこれに関連する行為の結果としての汚染又はそのおそれから自国の沿岸又は関係利益(漁業を含む。)を保護するため実際に被った又は被るおそれのある損害に比例する措置を領海を越えて慣習上及び条約上の国際法に従ってとり及び執行する国の権利を害するものではない。


2 この条の規定の適用上、「海難」とは、船舶の衝突、座礁その他の航行上の事故又は船舶内若しくは船舶外のその他の出来事であって、船舶又は積荷に対し実質的な損害を与え又は与える急迫したおそれがあるものをいう。



第二百二十二条 大気からの又は大気を通ずる汚染に関する執行

いずれの国も、自国の主権の下にある空間において又は自国を旗国とする船舶若しくは自国において登録された船舶若しくは航空機について、第二百十二条1の規定及びこの条約の他の規定に従って制定する自国の法令を執行するものとし、航空の安全に関するすべての関連する国際的な規則及び基準に従って、大気からの又は大気を通ずる海洋環境の汚染を防止し、軽減し及び規制するため、権限のある国際機関又は外交会議を通じて定められる適用のある国際的な規則及び基準を実施するために必要な法令を制定し及び他の措置をとる。



第七節 保障措置

第二百二十三条 手続を容易にするための措置

いずれの国も、この部の規定に従って開始する手続において、証人尋問及び他の国の当局又は権限のある国際機関から提出される証拠の認容を容易にするための措置をとるものとし、権限のある国際機関、旗国又は違反から生ずる汚染により影響を受けた国の公式の代表の手続への出席を容易にする。手続に出席する公式の代表は、国内法令又は国際法に定める権利及び義務を有する。



第二百二十四条 執行の権限の行使

この部の規定に基づく外国船舶に対する執行の権限は、公務員又は軍艦、軍用航空機その他政府の公務に使用されていることが明らかに表示されており、かつ、識別されることのできる船舶若しくは航空機で当該権限を与えられているものによってのみ行使することができる。



第二百二十五条 執行の権限の行使に当たり悪影響を回避する義務

いずれの国も、外国船舶に対する執行の権限をこの条約に基づいて行使するに当たっては、航行の安全を損ない、その他船舶に危険をもたらし、船舶を安全でない港若しくはびょう地に航行させ又は海洋環境を不当な危険にさらしてはならない。



第二百二十六条 外国船舶の調査





(a) いずれの国も、第二百十六条、第二百十八条及び第二百二十条に規定する調査の目的のために必要とする以上に外国船舶を遅延させてはならない。外国船舶の物理的な検査は、一般的に受け入れられている国際的な規則及び基準により船舶が備えることを要求されている証書、記録その他の文書又は船舶が備えている類似の文書の審査に制限される。外国船舶に対するこれ以上の物理的な検査は、その審査の後に限り、かつ、次の場合に限り行うことができる。


(i) 船舶又はその設備の状態が実質的にこれらの文書の記載事項どおりでないと信ずるに足りる明内な理由がある場合


(ii) これらの文書の内容か疑わしい違反について確認するために不十分である場合


(iii) 船舶が有効な証書及び記録を備えていない場合



(b) 調査により、海洋環境の保護及び保全のための適用のある法令又は国際的な規則及び基準に対する違反が明らかとなった場合には、合理的な手続(例えば、保証金又は他の適当な金銭上の保証)に従うことを条件として速やかに釈放する。


(c) 海洋環境に対し不当に損害を与えるおそれがある場合には、船船の堪航性に関する適用のある国際的な規則及び基準の適用を妨げることなく、船舶の釈放を拒否することができ又は最寄りの修繕のための適当な場所への航行を釈放の条件とすることができる。釈放が拒否され又は条件を付された場合には、当該船舶の旗国は、速やかに通報を受けるものとし、第十五部の規定に従い当該船舶の釈放を求めることができる。




2 いずれの国も、海洋における船舶の不必要な物理的な検査を回避するための手続を作成することに協力する。



第二百二十七条 外国船舶に対する無差別

いずれの国も、この部の規定に基づく権利の行使及び義務の履行に当たって、他の国の船舶に対して法律上又は事実上の差別を行ってはならない。



第二百二十八条 手続の停止及び手続の開始の制限

1 手続を開始する国の領海を越える水域における外国船舶による船舶からの汚染の防止、軽減及び規制に関する適用のある当該国の法令又は国際的な規則及び基準に対する違反について罰を科するための手続は、最初の手続の開始の日から六箇月以内に旗国が同一の犯罪事実について罰を科するための手続をとる場合には、停止する。ただし、その手続が沿岸国に対する著しい損害に係る事件に関するものである場合又は当該旗国が自国の船舶による違反について適用のある国際的な規則及び基準を有効に執行する義務を履行しないことが繰り返されている場合は、この限りでない。この条の規定に基づいて当該旗国が手続の停止を要請した場合には、当該旗国は、適当な時期に、当該事件の一件書類及び手続の記録を先に手続を開始した国の利用に供する。当該旗国が開始した手続が完了した場合には、停止されていた手続は、終了する。当該存続に関して負担した費用の支払を受けた後、沿岸国は、当該手続に関して支払われた保証金又は提供された他の金銭上の保証を返還する。


2 違反が生じた日から三年が経過した後は、外国船舶に罰を科するための手続を開始してはならない。いずれの国も、他の国が、1の規定に従うことを条件として、手続を開始している場合には、外国船舶に罰を科するための手続をとってはならない。


3 この条の規定は、他の国による手続のいかんを問わず、旗国が自国の法律に従って措置(罰を科するための手続を含む。)をとる権利を害するものではない。



第二百二十九条 民事上の手続の開始

この条約のいずれの規定も、海洋環境の汚染から生ずる損失又は損害に対する請求に関する民事上の手続の開始に影響を及ぼすものではない。



第二百三十条 金銭罰及び被告人の認められている権利の尊重

1 海洋環境の汚染の防止、軽減及び規制のための国内法令又は適用のある国際的な規則及び基準に対する違反であって、領海を越える水域における外国船舶によるものについては、金銭罰のみを科することができる。


2 海洋環境の汚染の防止、軽減及び規制のための国内法令又は適用のある国際的な規則及び基準に対する違反であって、領海における外国船舶によるものについては、当該領海における故意によるかつ重大な汚染行為の場合を除くほか、金銭罰のみを科することができる。


3 外国船舶による1及び2に規定する違反であって、罰が科される可能性のあるものについての手続の実施に当たっては、被告人の認められている権利を尊重する。



第二百三十一条 旗国その他の関係国に対する通報

いずれの国も、第六節の規定により外国船舶に対してとった措置を旗国その他の関係国に速やかに通報するものとし、旗国に対しては当該措置に関するすべての公の報告書を提供する。ただし、領海における違反については、前段の沿岸国の義務は、手続においてとられた措置にのみ適用する。第六節の規定により外国船舶に対してとられた措置は、旗国の外交官又は領事官及び、可能な場合には、当該旗国の海事当局に直ちに通報する。



第二百三十条 執行措置から生ずる国の責任

いずれの国も、第六節の規定によりとった措置が違法であった場合又は入手可能な情報に照らして合理的に必要とされる限度を超えた場合には、当該措置に起因する損害又は損失であって自国の責めに帰すべきものについて責任を負う。いずれの国もこのような損害又は損失に関し、自国の裁判所において訴えを提起する手続につき定める。



第二百三十三条 国際航行に使用される海峡に関する保障措置

第五節からこの節までのいずれの規定も、国際航行に使用される海峡の法制度に影響を及ぼすものではない。ただし、第十節に規定する船舶以外の外国船艇が第四十二条1の(a)及び(b)に規定する法令に違反し、かつ、海峡の海洋環境に対し著しい損害をもたらし又はもたらすおそれがある場合には、海峡沿岸国は、適当な執行措置をとることができるものとし、この場合には、この節の規定を適用する。



第八節 氷に履われた水域

第二百三十四条 氷に履われた水域

沿岸国は、自国の排他的経済水域の範囲内における氷に履われた水域であって、特に厳しい気象条件及び年間の大部分の期間当該水域を履う氷の存在が航行に障害又は特別の危険をもたらし、かつ、海洋環境の汚染が生態学的均衡に著しい害又は回復不可能な障害をもたらすおそれのある水域において、船舶からの海洋汚染の防止、軽減及び規制のための無差別の法令を制定し及び執行する権利を有する。この法令は、航行並びに入手可能な最良の科学的証拠に基づく海洋環境の保護及び保全に妥当な考慮を払ったものとする。



第九節 責任

第二百三十五条 責任

1 いずれの国も、海洋環境の保護及び保全に関する自国の国際的義務を履行するものとし、国際法に基づいて責任を負う。


2 いずれの国も、自国の管轄の下にある自然人又は法人による海洋環境の汚染によって生ずる損害に関し、自国の法制度に従って迅速かつ適正な補償その他の救済のための手段が利用し得ることを確保する。


3 いずれの間も、海洋環境の汚染によって生ずるすべての損害に関し迅速かつ適正な賠償及び補償を確保するため、損害の評価、賠償及び補償並びに関連する紛争の解決について、責任に関する現行の国際法を実施し及び国際法を一層発展させるために協力するものとし、適当なときは、適正な保障及び補償の支払に関する基準及び手続(例えば、強制保険又は補償基金)を作成するために協力する。



第十節 主権免除

第二百三十六条 主権免除

海洋環境の保護及び保全に関するこの条約の規定は、軍艦、軍の支援船又は国が所有し若しくは運航する他の船舶若しくは航空機で政府の非商業的役務にのみ使用しているものについては、適用しない。ただし、いずれの国も、自国が所有し又は運航するこれらの船舶又は航空機の運航又は運航能力を阻害しないような適当な措置をとることにより、これらの船舶又は航空機が合理的かつ実行可能である限りこの条約に即して行動することを確保する。



第十一節 海洋環境の保護及び保全に関する他の条約に基づく義務

第二百三十七条 海洋環境の保護及び保全に関する他の条約に基づく義務

1 この部の規定は、海洋環境の保護及び保全に関して既に締結された特別の条約及び協定に基づき国が負う特定の義務に影響を与えるものではなく、また、この条約に定める一般原則を促進するために締結される協定の適用を妨げるものではない。


2 海洋環境の保護及び保全に関し特別の条約に基づき国が負う特定の義務は、この条約の一般原則及び一般的な目的に適合するように履行すべきである。



第十三部 海洋の科学的調査

第一節 総則

第二百三十八条 海洋の科学的調査を実施する権利

すべての国(地理的位置のいかんを問わない。)及び権限のある国際機関は、この条約に規定する他の国の権利及び義務を害さないことを条件として、海洋の科学的調査を実施する権利を有する。



第二百三十九条 海洋の科学的調査の促進

いずれの国及び権限のある国際機関も、この集約に従って海洋の科学的調査の発展及び実施を促進し及び容易にする。



第二百四十条 海洋の科学的調査の実施のための一般原則

海洋の科学的調査の実施に当たっては、次の原則を適用する。




(a) 海洋の科学的調査は、専ら平和的目的のために実施する。


(b) 海洋の科学的調査は、この条約に抵触しない適当な科学的方法及び手段を用いて実施する。


(c) 海洋の科学的調査は、この条約に抵触しない他の適法な海洋の利用を不当に妨げないものとし、そのような利用の際に十分に尊重される。


(d) 海洋の科学的調査は、この条約に基づいて制定されるすべての関連する規則(海洋環境の保護及び保全のための規則を含む。)に従って実施する。





第二百四十一条 権利の主張の法的根拠としての海洋の科学的調査の活動の否認

海洋の科学的調査の活動は、海洋環境又はその資源のいずれの部分に対するいかなる権利の主張の法的根拠も構成するものではない。



第二節 国際協力

第二百四十二条 国際協力の促進

1 いずれの国及び権限のある国際機関も、主権及び管轄権の尊重の原則に従い、かつ、相互の利益を基礎として、平和的目的のための海洋の科学的調査に関する国際協力を促進する。


2 このため、いずれの国も、この部の規定の適用上、この条約に基づく国の権利及び義務を害することなく、適当な場合には、人の健康及び安全並びに海洋環境に対する損害を防止し及び抑制するために必要な情報を、自国から又は自国が協力することにより他の国が得るための合理的な機会を提供する。



第二百四十三条 好ましい条件の創出

いずれの国及び権限のある国際機関も、海洋環境における海洋の科学的調査の実施のための好ましい条件を創出し、かつ、海洋環境において生ずる現象及び過程の本質並びにそれらの相互関係を研究する科学者の努力を統合するため、二国間又は多数国間の協定の締結を通じて協力する。



第二百四十四条 情報及び知識の公表及び頒布

1 いずれの国及び権限のある国際機関も、この条約に従って、主要な計画案及びその目的に関する情報並びに海洋の科学的調査から得られた知識を適当な経路を通じて公表し及び頒布する。


2 このため、いずれの国も、単独で並びに他の国及び権限のある国際機関と協力して、科学的データ及び情報の流れを円滑にし並びに特に開発途上国に対し海洋の科学的調査から得られた知識を移転すること並びに開発途上国が自ら海洋の科学的調査を実施する能力を、特に技術及び科学の分野における開発途上国の要員の適切な教育及び訓練を提供するための計画を通じて強化することを積極的に促進する。



第三節 海洋の科学的調査の実施及び促進

第二百四十五条 領海における海洋の科学的調査

沿岸国は、自国の主権の行使として、自国の領海における海洋の科学的調査を規制し、許可し及び実施する排他的権利を有する。領海における海洋の科学的調査は、沿岸国の明示の同意が得られ、かつ、沿岸国の定める条件に基づく場合に限り、実施する。



第二百四十六条 排他的経済水域及び大陸棚における海洋の科学的的調査

1 沿岸国は、自国の管轄権の行使として、この条約の関連する規定に従って排他的経済水域及び大陸棚における海洋の科学的調査を規制し、許可し及び実施する権利を有する。


2 排他的経済水域及び大陸棚における海洋の科学的調査は、沿岸国の同意を得て実施する。


3 沿岸国は、自国の排他的経済水域又は大陸棚において他の国又は権限のある国際機関が、この条約に従って、専ら、平和的目的で、かつ、すべての人類の利益のために海洋環境に関する科学的知識を増進加させる目的で実施する海洋の科学的調査の計画については、通常の状況においては、同意を与える。このため、沿岸国は、同意が不当に遅滞し又は拒否されないことを確保するための規則及び手続を定める。


4 3の規定の適用上、沿岸国と調査を実施する国との間に外交関係がない場合にも、通常の状況が存在するものとすることができる。


5 沿岸国は、他の国又は権限のある国際機関による自国の排他的経済水域又は大陸棚における海洋の科学的調査の計画の実施について、次の場合には、自国の裁量により同意を与えないことができる。




(a) 計画が天然資源(生物であるか非生物であるかを問わない。)の探査及び開発に直接影響を及ぼす場合


(b) 計画が大陸棚の掘削、爆発物の使用又は海洋環境への有害物質の導入を伴う場合


(c) 計画が第六十条及び第八十条に規定する人工島、施設及び構築物の建設、運用又は利用を伴う場合


(d) 第二百四十八条の規定により計画の性質及び目的に関し提供される情報が不正確である場合又は調査を実施する国若しくは権限のある国際機関が前に実施した調査の計画について沿岸国に対する義務を履行していない場合




6 5の規定にかかわらず、沿岸国は、領海の幅を測定するための基線から二百海里を超える大陸棚(開発又は詳細な探査の活動が行われており又は合理的な期間内に行われようとしている区域として自国がいつでも公の指定をすることのできる特定の区域を除く。)においてこの部の規定に従って実施される海洋の科学的調査の計画については、5(a)の規定に基づく同意を与えないとする裁量を行使してはならない。沿岸国は、当該区域の指定及びその変更について合理的な通報を行う。ただし、当該区域における活動の詳細を通報する義務を負わない。


7 6の規定は、第七十七条に定める大陸棚に対する沿岸国の権利を害するものではない。


8 この条の海洋の科学的調査の活動は、沿岸国がこの条約に定める主権的権利及び管轄権を行使して実施する活動を不当に妨げてはならない。



第二百四十七条 国際機関により又は国際機関の主導により実施される海洋の科学的調査の計画

国際機関の構成国である沿岸国又は国際機関との間で協定を締結している沿岸国の排他的経済水域又は大陸棚において当該国際機関が海洋の科学的調査の計画を直接に又は自己の主導により実施することを希望する場合において、当該沿岸国が当該国際機関による計画の実施の決定に当たり詳細な計画を承認したとき又は計画に参加する意思を有し、かつ、当該国際機関による計画の通報から四箇月以内に反対を表明しなかったときは、合意された細目により実施される調査について当該沿岸国の許可が与えられたものとする。



第二百四十八条

沿岸国に対し情報を提供する義務沿岸国の排他的経済水域又は大陸棚において海洋の科学的調査を実施する意図を有する国及び権限のある国際機関は、海洋の科学的調査の計画の開始予定日の少なくとも六箇月前に当該沿岸国に対し次の事項についての十分な説明を提供する。




(a) 計画の性質及び目的


(b) 使用する方法及び手段(船舶の名称、トン数、種類及び船級並びに科学的機材の説明を含む。)


(c) 計画が実施される正確な地理的区域


(d) 調査船の最初の到着予定日及び最終的な出発予定日又は、適当な場合には、機材の設置及び撤去の予定日


(e) 責任を有する機関の名称及びその代表者の氏名並びに計画の担当者の氏名


(f) 沿岸国が計画に参加し又は代表を派遣することができると考えられる程度





第二百四十九条 一定の条件を遵守する義務

1 いずれの国及び権限のある国際機関も、沿岸国の排他的経済水域又は大陸棚において海洋の科学的調査を実施するに当たり、次の条件を遵守する。




(a) 沿岸国が希望する場合には、沿岸国の科学者に対し報酬を支払うことなく、かつ、沿岸国に対し計画の費用の分担の義務を負わせることなしに、海洋の科学的調査の計画に参加し又は代表を派遣する沿岸国の権利を確保し、特に、実行可能なときは、調査船その他の舟艇又は科学的調査のための施設への同乗の権利を確保すること。


(b) 沿岸国に対し、その要請により、できる限り速やかに暫定的な報告並びに調査の完了の後は最終的な結果及び結論を提供すること。


(c) 沿岸国に対し、その要請により、海洋の科学的調査の計画から得られたすべてのデータ及び試料を利用する機会を提供することを約束し並びに写しを作成することのできるデータについてはその写し及び科学的価値を害することなく分割することのできる試料についてはその部分を提供することを約束すること。


(d) 要請があった場合には、沿岸国に対し、(c)のデータ、試料及び調査の結果の評価を提供し又は沿岸国が当該データ、試料及び調査の結果を評価し若しくは解釈するに当たり援助を提供すること。


(e) 2の規定に従うことを条件として、調査の結果ができる限り速やかに適当な国内の経路又は国際的な経路を通じ国際的な利用に供されることを確保すること。


(f) 調査の計画の主要な変更を直ちに沿岸国に通報すること。


(g) 別段の合意がない限り、調査が完了したときは、科学的調査のための施般又は機材を撤去すること。




2 この条の規定は、第二百四十六条5の規定に基づき同意を与えるか否かの裁量を行使するため沿岸国の法令によって定められる条件(天然資源の探査及び開発に直接影響を及ぼす計画の調査の結果を国際的な利用に供することについて事前の合意を要求することを含む。)を害するものではない。



第二百五十条 海洋の科学的調査の計画に関する通報

別段の合意がない限り、海洋の科学的調査の計画に関する通報は、適当な公の経路を通じて行う。



第二百五十一条 一般的な基準及び指針

いずれの国も、各国が海洋の科学的調査の性質及び意味を確認することに資する一般的な基準及び指針を定めることを権限のある国際機関を通じて促進するよう努力する。



第二百五十二条 黙示の同意

いずれの国又は権限のある国際機関も、第二百四十八条の規定によって要求される情報を沿岸国に対し提供した日から六箇月が経過したときは、海洋の科学的調査の計画を進めることができる。ただし、沿岸国が、この情報を含む通報の受領の後四箇月以内に、調査を実施しようとする国又は権限のある国際機関に対し次のいずれかのことを通報した場合は、この限りでない。




(a) 第二百四十六条の規定に基づいて同意を与えなかったこと。


(b) 計画の性質又は目的について当該国又は国際機関が提供した情報が明白な事実と合致しないこと。


(c) 第二百四十八条及び第二百四十九条に定める条件及び情報に関連する補足的な情報を要求すること。


(d) 当該国又は国際機関が前に実施した海洋の科学的調資の計画に関し、第二百四十九条に定める条件についての義務が履行されていないこと。





第二百五十三条 海洋の科学的調査の活動の停止又は終了

1 沿岸国は、次のいずれかの場合には、自国の排他的経済水域又は大陸棚において実施されている海洋の科学的調査の活動の停止を要求する権利を宥する。




(a) 活動が、第二百四十八条の規定に基づいて提供された情報であって沿岸国の同意の基礎となったものに従って実施されていない場合


(b) 活動を実施している国又は権限のある国際機関が、海洋の科学的調査の計画についての沿岸国の権利に関する第二百四十九条の規定を遵守していない場合




2 沿岸国は、第二百四十八条の規定の不履行であって海洋の科学的調査の計画又は活動の、主要な変更に相当するものがあった場合には、当該海洋の科学的調査の活動の終了を要求する権利を有する。


3 沿岸国は、また、1に規定するいずれかの状態が合理的な期間内に是正されない場合には、海洋の科学的調査の活動の終了を要求することができる。


4 海洋の科学的調査の活動の実施を許可された国又は権限のある国際機関は、沿岸国による停止又は終了を命ずる決定の通報に従い、当該通報の対象となっている調査の活動を取りやめる。


5 調査を実施する国又は権限のある国際機関が第二百四十八条及び第二百四十九条の規定により要求される条件を満たした場合には、沿岸国は、1の規定による停止の命令を撤回し、海洋の科学的調査の活動の継続を認めるものとする。



第二百五十四条 沿岸国に隣接する内陸国及び地理的不利国の権利

1 第二百四十六条3に規定する海洋の科学的調査を実施する計画を沿岸国に提出した国及び権限のある国際機関は、提案された調査の計画を沿岸国に隣接する内陸国及び地理的不利国に通報するものとし、また、その旨を沿岸国に通報する。


2 第二百四十六条及びこの条約の他の関連する規定に従って沿岸国が提案された海洋の科学的調査の計画に同意を与えた後は、当該計画を実施する国及び権限のある国際機関は、沿岸国に隣接する内陸国及び地理的不利国に対し、これらの国の要請があり、かつ、適当である場合には、第二百四十八条及び第二百四十九条1(f)の関連する情報を提供する。


3 2の内陸国及び地理的不利国は、自国の要請により、提案された海洋の科学的調査の計画について、沿岸国と海洋の科学的調査を実施する国又は権限のある国際機関との間でこの集約の規定に従って合意された条件に基づき、自国が任命し、かつ、沿岸国の反対がない資格のある専門家の参加を通じ、実行可能な限り、当該計画に参加する機会を与えられる。


4 1に規定する国及び権限のある国際機関は、3の内陸国及び地理的不利国に対し、これらの国の要請により、第二百四十九条2の規定に従うことを条件として、同条1(d)の情報及び援助を提供する。



第二百五十五条 海洋の科学的調査を容易にし及び調査船を援助するための措置

いずれの国も、自国の領海を越える水域においてこの条約に従って実施される海洋の科学的調査を促進し及び容易にするため合理的な規則及び手続を定めるよう努力するものとし、また、適当な場合には、自国の法令に従い、この部の関連する規定を遵守する海洋の科学的調査のための調査船の自国の港への出入りを容易にし及び当該調査船に対する援助を促進する。



第二百五十六条 深海底における海洋の科学的調査

すべての国(地理的位置のいかんを問わない。)及び権限のある国際機関は、第十一部の規定に従って、深海底における海洋の科学的調査を実施する権利を有する。



第二百五十七条 排他的経済水域を越える水域(海底及びその下を除く。)における海洋の科学的調査

すべての国へ地理的位置のいかんを問わない。)及び権限のある国際機関は、この条約に基づいて、排他的経済水域を越える水域(海底及びその下を除く。)における海洋の科学的調査を実施する権利を有する。



第四節 海洋環境における科学的調査のための施設又は機材

第二百五十八条 設置及び利用

海洋環境のいかなる区域においても、科学的調査のためのいかなる種類の施設又は機材の設置及び利用も、当該区域における海洋の科学的調査の実施についてこの条約の定める条件と同一の条件に従う。



第二百五十九条 法的地位

この節に規定する施設又は機材は、島の地位を有しない、これらのものは、それ自体の領海を有せず、また、その存在は、領海、排他的経済水域又は大陸棚の境界固定に影響を及ぼすものではない。



第二百六十条 安全水域

この条約の関連する規定に従って、科学的調査のための施設の周囲に五百メートルを超えない合理的な幅を有する安全水域を設定することができる、すべての国は、自国の船舶が当該安全水域を尊重することを確保する。



第二百六十一条 航路を妨げてはならない義務

科学的調査のためのいかなる種類の施設又は機材の設置及び利用も、確立した国際航路の妨げとなってはならない。



第二百六十二条 識別標識及び注意を喚起するための信号

この節に規定する施設又は機材は、権限のある国際機関が定める規則及び基準を考慮して、登録国又は所属する国際機関を示す識別標識を掲げるものとし、海上における安全及び航空の安全を確保するため、国際的に合意される注意を喚起するための適当な信号を発することができるものとする。



第五節 責任

第二百六十三条 責任

1 いずれの国及び権限のある国際機関も、海洋の科学的調査(自ら実施するものであるか、自らに代わって実施されるものであるかを間わない。)がこの条約に従って実施されることを確保する責任を負う。


2 いずれの国及び権限のある国際機関も、他の国、その自然人若しくは法人又は権限のある国際機関が実施する海洋の科学的調査に関し、この条約に違反してとる措置について責任を願い、当該措置から生ずる損害を賠償する。


3 いずれの国及び権限のある国際機関も、自ら実施し又は自らに代わって実施される海洋の科学的調査から生ずる海洋環境の汚染によりもたらされた損害に対し第二百三十五条の規定に基づいて責任を負う。



第六節 紛争の解決及び暫定措置

第二百六十四条 紛争の解決

海洋の科学的調査に関するこの条約の解釈又は適用に関する紛争は、第十五部の第二節及び第三節の規定によって解決する。



第二百六十五条 暫定措置

海洋の科学的調査の計画を実施することを許可された国又は権限のある国際機関は、第十五部の第二節及び第三節の規定により紛争が解決されるまでの間、関係沿岸国の明示の同意なしに調査の活動を開始し又は継続してはならない。



第十四部 海洋技術の発展及び移転


第二百六十六条 海洋技術の発展及び移転の促進

1 いずれの国も、直接に又は権限のある国際機関を通じ、公正かつ合理的な条件で海洋科学及び海洋技術を発展させ及び移転することを積極的に促進するため、自国の能力に応じて協力する。


2 いずれの国も、開発途上国の社会的及び経済的開発を促進することを目的として、海洋資源の探査、開発、保存及び管理、海洋環境の保護及び保全、海洋の科学的調査並びにこの条約と両立する海洋環境における他の活動について、海洋科学及び海洋技術の分野において、技術援助を必要とし及び要請することのある国(特に開発途上国(内陸国及び地理的不利国を含む。))の能力の向上を促進する。


3 いずれの国も、海洋技術を衡平な条件ですべての関係者の利益のため移転させることについて、好ましい経済的及び法的な条件を促進するよう努力する。



第二百六十七条 正当な利益の保護

いずれの国も、前条の規定により協力を促進するに当たりすべての正当な利益(特に、海洋技術の所有、提供者及び受領者の権利及び義務を含む。)に妥当な考慮を払う。



第二百六十八条 基本的な目的

いずれの国も、直接に又は権限のある国際機関を通じ、次の事項を促進する。




(a) 海洋技術に関する知識の取得、評価及び普及並びにこれらに関連する情報及びデータの利明


(b) 適当な海洋技術の開発


(c) 海洋技術の移転を容易にするための必要な技術的基盤の整備


(d) 開発途上国の国民(特に後発開発途上国の国民)の訓練及び教育による人的資源の開発


(e) すべての規模、特に、地域的な、小地域的な及び二国間の規模における国際協力





第二百六十九条 基本的な目的を運航するための措置

前条の目的を達成するため、いずれの国も、直接に又は権限のある国際機関を通じ、特に次のことを行うよう努力する。




(a) すべての種類の海洋技術を、この分野における技術援助を必要とし及び要請することのある国(特に、内陸国である開発途上国及び地理的不利国である開発途上国並びに他の開発途上国であって海洋科学並びに海洋資源の探査及び開発における自国の技術上の能力を確立し若しくは向上させることかできなかったか又はこのような海洋技術の基盤を整備することができなかったもの)に対し効果的に移転するための技術協力計画を作成すること。


(b) 衡平かつ合理的な条件で、協定、契約その他、これらに類する取決めの締結のための好ましい条件を促進すること。


(c) 科学的及び技術的な事項、特に、海洋技術の移転のための政策及び方法に関する会議、セミナー及びシンポジウムを開催すること。


(d) 科学者、技術専門家その他の専門家の交流を促進すること。


(e) 計画を実施し並びに合弁事業及び他の形態による二国間及び多数国間の協力を推進すること。
第二節




国際協力

第二百七十条 国際協力の方法及び手段

海洋技術の発展及び移転のための国際協力は、海洋の科学的調査、海洋技術の移転(特に新しい分野におけるもの)並びに海洋の調査及び開発に対する適当な国際的な資金供与を容易にするため、実行可能かつ適当な場合には、既存の二国間の、地域的な又は多数国間の計画を通じ並びに拡大された計画及び新規の計画を通じて行う。



第二百七十条 指針及び基準

いずれの国も、特に開発途上国の利益及びニーズを考慮して、直接に又は権限のある国際機関を通じ、二国間で又は国際機関その他の場において海洋技術の移転のための一般的に受け入れられている指針及び基準を定めることを促進する。



第二百七十二条 国際的な計画の調整

いずれの間も、海洋技術の移転の分野において、開発途上国(特に、内陸国及び地理的不利国)の利益及びニーズを考慮して、権限のある国際機関がその活動(地域的又は世界的な計画を含む。)を調整することを確保するよう努力する。



第二百七十三条 国際機関及び機構との協力

いずれの国も、深海底における活動に関する技能及び海洋技術を開発途上国、その国民及び事業体に対し移転することを奨励し及び容易にするため、権限のある国際機関及び機構と積極的に協力する。



第二百七十四条 機構の目的

機構は、すべての正当な利益(特に、技術の所有者、提供者及び受領者の権利及び義務を含む)に従うことを条件として、深海底における活動に関し、次のことを確保する。




(a) 衡平な地理的配分の原則に基づき、開発途上国、内陸国又は地理的不利国のいかんを問わない)の国民を訓練するため、当該国民を機構の活動のための管理及び調査に係る職員並びに技術職員として受け入れること。


(b) 関連する機材、機器、装置及び製法に関する技術上の書類をすべての国(特に、これらの分野における技術援助を必要とし及び要請することのある開発途上国)の利用に供すること。


(c) 海洋技術の分野において技術援助を必要とし及び要請することのある国(特に開発途上国)が当該技術援助を取得すること並びに当該国の国民が必要な技能及びノウハウを取得すること(職業訓練を受けることを含む。)を容易にするため、機構が適当な措置をとること。


(d) 海洋技術の分野において技術援助を必要とし及び要請することのある国(特に開発途上国)がこの条約の財政上の措置を通じ、必要な機材、製法、工場及び他の技術上のノウハウの取得に当たって援助を受けること。





第三節 海洋科学及び海洋技術に関する国及び地域のセンター

第二百七十五条 国のセンターの措置

1 いずれの国も、直接に又は権限のある国際機関及び機構を通じ、沿岸国である開発途上国による海洋の科学的調査中の実施を奨励し及び発展させるため並びにこれらの国が自国の経済的利益のために自国の海洋の資源を利用し及び保全する能力を向上させるため、海洋科学及び海洋技術に関する調査のための国のセンターを、特に沿岸国である開発途上国に設置し並びに既存の国のセンターを強化することを促進する。


2 いずれの国も、権限のある国際機関及び機構を通じ、高度の訓練のための施設、必要な機材、技能、ノウハウ及び技術専門家をこれらの援助を必要とし及び要請することのある国に提供するため、国のセンターを設置し及び強化することを容易にすることにつき適切な支援を与える。



第二百七十六条 地域のセンターの設置

1 いずれの国も、開発途上国による海洋の科学的調査の実施を奨励し及び発展させるため並びに海洋技術の移転を促進するため、権限のある国際機関、機構並びに海洋科学及び海洋技術に関する自国の調査機関との調整の下に、特に開発途上国において、海洋科学及び海洋技術に関する調査のための地域のセンターを設置することを促進する。


2 地域のすべての国は、地域のセンターの目的を一層効果的に達成することを確保するため、当該センターと協力する



第二百七十七条 地域のセンターの任務

地域のセンターの任務には、特に次の事項を含める。




(a) 海洋科学及び海洋技術に関する調査の諸分野(特に、海洋生物学(生物資源の保存及び管理に係わるものを含む。)、海洋学、水路学、工学、海底の地質学上の探査、採鉱及び淡水化技術)に関するあらゆる水準の訓練及び教育の計画


(b) 管理に係わる研究


(c) 海洋環境の保護及び保全並びに汚染の防止、軽減及び規制に関する研究計画


(d) 地域的な会議、セミナー及びシンポジウムの開催


(e) 海洋科学及び海洋技術に関するデータ及び情報の取得及び処理


(f) 容易に利用可能な出版物による海洋科学及び海洋技術に関する調査の結果の迅速な頒布


(g) 海洋技術の移転に関する国の政策の公表及び当該政策の組織的な比較研究


(h) 技術の取引に関する情報及び特許に関する契約その他の取決めに関する情報の取りまとめ及び体系化


(i) 地域の他の国との技術協力





第四節 国際機関の間の協力

第二百七十八条 国際機関の間の協力

この部及び第十三部に規定する権限のある国際機関は、直接に又は国際機関の間の緊密な協力の下に、この部の規定に基づく任務及び責任を効果的に遂行することを確保するため、すべての適当な措置をとる。



第十五部 紛争の解決
第二節 総則

第二百七十九条 平和的手段によって紛争を解決する義務

締約国は、国際連合憲章第二条3の規定に従いこの条約の解釈又は適用に関する締約国間の紛争を平和的手段によって解決するものとし、このため、同憲章第三十三条1に規定する手段によって解決を求める。



第二百八十条 紛争当事者が選択する平和的手段による紛争の解決

この部のいかなる規定も、この条約の解釈又は適用に関する締約国間の紛争を当該締約国が選択する平和的手段によって解決することにつき当該締約国がいつでも合意する権利を害するものではない。



第二百八十一条 紛争当事者によって解決が得られない場合の手続

1 この条約の解釈又は適用に関する紛争の当事者である締約国が、当該締約国が選択する平和的手段によって紛争の解決を求めることについて合意した場合には、この部に定める手続は、当該平和的手段によって解決が得られず、かつ、当該紛争の当事者間の合意が他の手続の可能性を排除していないときに限り適用される。


2 紛争当事者が期限についても合意した場合には、1の規定は、その期限の満了のときに限り適用される。



第二百八十二条 一般的な、地域的な又は二国間の協定に基づく義務

この条約の解釈又は適用に関する紛争の当事者である締約国が、一般的な、地域的な又は二国間の協定その他の方法によって、いずれかの紛争当事者の要請により拘束力を有する決定を伴う手続に紛争を付することについて合意した場合には、当該手続は、紛争当事者が別段の合意をしない限り、この部に定める手続の代わりに適用される。



第二百八十三条 意見を交換する義務

1 この条約の解釈又は適用に関して締約国間に紛争が生ずる場合には、紛争当事者は、交渉その他の平和的手段による紛争の解決について速やかに意見の交換を行う。


2 紛争当事者は、紛争の解決のための承継が解決をもたらさずに終了したとき又は解決が得られた場合においてその実施の方法につき更に協議が必要であるときは、速やかに意見の交換を行う。



第二百八十四条 調停

1 この条約の解釈又は適用に関する紛争の当事者である締約国は、他の紛争当事者に対し、附属書V第一節に定める手続その他の調停手続に従って紛争を調停に付するよう要請することができる。


2 1の要請が受け入れられ、かつ、適用される調停手続について紛争当事者が合意する場合には、いずれの紛争当事者も、紛争を当該調停手続に付することができる。


3 1の要請が受け入れられない場合又は紛争当事者が手続について合意しない場合には、調停手続は、終了したものとみなされる。


4 紛争が調停に付された場合には、紛争当事者が別段の合意をしない限りその手続は、合意された調停手続に従ってのみ終了することができる。



第二百八十五条 第十一部の規定によって付託される紛争についてのこの節の規定の適用

この節の規定は、第十一部第五節の規定によりこの部に定める手続に従って解決することとされる紛争についても適用する。締約国以外の主体がこのような紛争の当事者である場合には、この節の規定を準用する。



第二節 拘束力を有する決定を伴う義務的手続

第二百八十六条 この節の規定に基づく手続の適用

第三節の規定に従うことを条件として、この条約の解釈又は適用に関する紛争であって第一節に定める方法によって解決が得られなかったものは、いずれかの紛争当事者の要請により、この節の規定に基づいて管轄権を有する裁判所に付託される。



第二百八十七条 手続の選択

1 いずれの国も、この条約に署名し、これを批准し若しくはこれに加入する時に又はその後いつでも、書面による宣言を行うことにより、この条約の解釈又は適用に関する紛争の解決のための次の手段のうち又は二以上の手段を自由に選択することができる。




(a) 附属書VIによって設立される国際海洋法裁判所


(b) 国際司法裁判所


(c) 附属書VIIによって組織される仲裁裁判所


(d) 附属書VIIIに規定する一又は二以上の種類の紛争のために同附属書によって組織される特別仲裁裁判所




2 1の規定に基づいて行われる宣言は、第十一部第五節に定める範囲及び方法で国際海洋法裁判所の海底紛争裁判部が管轄権を有することを受け入れる締約国の義務に影響を及ぼすものではなく、また、その義務から影響を受けるものでもない。


3 締約国は、その時において効力を有する宣言の対象とならない紛争の当事者である場合には、附属書VIIに定める仲裁手続を受け入れているものとみなされる。


4 紛争当事者が紛争の解決のために同一の手続を受け入れている場合には、当該紛争については、紛争当事者が別段の合意をしない限り、当該手続にのみ付することができる。


5 紛争当事者が紛争の解決のために同一の手続を受け入れていない場合には、当該紛争については、紛争当事者が別段の合意をしない限り、附属書VIIに従って仲裁にのみ付することができる。


6 1の規定に基づいて行われる宣言は、その撤回の通告が国際連合事務総長に寄託された後三箇月が経過するまでの間、効力を有する。


7 新たな宣言、宣言の撤回の通告又は宣言の期間の満了は、紛争当事者が別段の合意をしない限り、この条の規定に基づいて管轄権を有する裁判所において進行中の手続に何ら影響を及ぼすものではない。


8 この条に規定する宣言及び通告については、国際連合事務総長に寄託するものとし、同事務総長は、その写しを締約国に送付する。



第二百八十八条 管轄権

1 前条に規定する裁判所は、この集約の解釈又は適用に関する紛争であってこの部の規定に従って付託されるものについて管轄権を有する。


2 前条に規定する裁判所は、また、この条約の目的に関係のある国際協定の解釈又は適用に関する紛争であって当該協定に従って付託されるものについて管轄権を有する。


3 附属書VIによって設置される国際海洋法裁判所の海底紛争裁判部並びに第十一部第五節に規定するその他の裁判部及び仲裁裁判所は、同節の規定に従って付託される事項について管轄権を有する。


4 裁判所が管轄権を有するか否かについて争いがある場合には、当該裁判所の裁判で決定する。



第二百八十九条 専門家

科学的又は技術的な事項に係る紛争において、この節の規定に基づいて管轄権を行使する裁判所は、いずれかの紛争当事者の要請により又は自己の発意により、投票権なしで当該裁判所に出席する二人以上の科学又は技術の分野における専門家を紛争当事者と協議の上選定することができる。これらの専門家は、附属書VIII第二条の規定に従って作成された名簿のうち関連するものから選出することが望ましい。



第二百九十条 暫定措置

1 紛争が裁判所に適正に付託され、当該裁判所がこの部又は第十一部第五節の規定に基づいて管轄権を有すると推定する場合には、当該裁判所は、終局裁判を行うまでの間、紛争当事者のそれぞれの権利を保全し又は海洋環境に対して生ずる重大な害を防止するため、状況に応じて適当と認める暫定措置を定めることができる。


2 暫定措置を正当化する状況が変化し又は消滅した場台には、当該暫定措置を修正し又は取り消すことができる。


3 いずれかの紛争当事者が要請し、かつ、すべての紛争当事者が陳述する機会を与えられた後にのみ、この条の規定に基づき暫定措置を定め、修正し又は取り消すことができる。


4 裁判所は、暫定措置を定め、修正し又は取り消すことにつき、紛争当事者その他裁判所が適当と認める締約国に直ちに通告する。


5 この節の規定に従って紛争の付託される仲裁裁判所が構成されるまでの間、紛争当事者が合意する裁判所又は暫定措置に対する要請が行われた日から二週間以内に紛争当事者が合意しない場合には国際海洋法裁判所若しくは深海底における活動に関しては海底紛争裁判部は、構成される仲裁裁判所が紛争について管轄権を有すると推定し、かつ、事態の緊急性により必要と認める場合には、この条の規定に基づき暫定措置を定め、修正し又は取り消すことができる。紛争が付託された仲裁裁判所が構成された後は、当該仲裁裁判所は、1から4までの規定に従い暫定措置を修正し、取り消し又は維持することができる。


6 紛争当事者は、この策の規定に基づいて定められた暫定措置に速やかに従う。



第二百九十一条 手続の開放

1 この部に定めるすべての紛争解決手続は、締約国に開放する。


2 この部に定める紛争解決手続は、この条約に明示的に定めるところによってのみ、締約国以外の主体に開放する。



第二百九十二条 船舶及び乗組員の速やかな釈放

1 締約国の当局が他の締約国を旗国とする船舶を抑留した場合において、合理的な保証金の支払又は合理的な他の金銭上の保証の提供の後に船舶及びその乗組員を速やかに釈放するというこの条約の規定を抑留した国が遵守しなかったと主張されているときは、釈放の問題については、紛争当事者が合意する裁判所に付託することができる。抑留の時から十日以内に紛争当事者が合意しない場合には、釈放の問題については、紛争当事者が別段の合意をしない限り、抑留した国が第二百八十七条の規定によって受け入れている裁判所又は国際海洋法裁判所に付託することができる。


2 釈放に係る申立てについては、船舶の旗国又はこれに代わるものに限って行うことができる。


3 裁判所は、遅滞なく釈放に係る申立てを取り扱うものとし、釈放の問題のみを取り扱う。ただし、適当な国内の裁判所に係属する船舶又はその所有者若しくは乗組員に対する事件の本案には、影響を及ぼさない。抑留した国の当局は、船舶又はその乗組員をいつでも釈放することができる。


4 裁判所によって決定された保証金が支払われ又は裁判所によって決定された他の金銭上の保証が提供された場合には、抑留した国の当局は、船舶又はその乗組員の釈放についての当該裁判所の決定に速やかに従う。



第二百九十三条 適用のある法

1 この節の規定に基づいて管轄権を有する裁判所は、この条約及び、この条約に反しない国際法の他の規則を適用する。


2 1の規定は、紛争当事者が合意する場合には、この節の規定に基づいて管轄権を有する裁判所が衡平及び善に基づいて裁判する権限を害するものではない。



第二百九十四条 先決的手続

1 第二百八十七条に規定する裁判所に対して第二百九十七条に規定する紛争についての申し立てが行われた場合には、当該裁判所は、当該申し立てによる権利の主張が法的手続の濫用であるか否か又は当該権利の主張に十分な根拠があると推定されるか否かについて、いずれかの紛争当事者が要請するときに決定するものとし、又は自己の発意により決定することができる。当該裁判所は、当該権利の主張が法的手続の濫用であると決定し又は根拠がないと推定されると決定した場合には、事件について新たな措置をとらない。


2 1の裁判所は、申し立てを受領した時に、当該申し立てに係る他の紛争当事者に対して直ちに通告するものとし、当該他の紛争当事者が1の規定により裁判所に決定を行うよう要請することができる合理的な期間を定める。


3 この条のいかなる規定も、紛争当事者が、適用のある手続規則に従って先決的抗弁を行う権利に影響を及ぼすものではない。



第二百九十五条 国内的な救済措置を尽くすこと

この条約の解釈又は適用に関する締約国間の紛争は、国内的な救済措置を尽くすことが国際法によって要求されている場合には、当該救済措置が尽くされた後でなければこの節に定める手続に付することができない。



第二百九十六条 裁判が最終的なものであること及び裁判の拘策力

1 この節の規定に基づいて管轄権を有する裁判所が行う裁判は、最終的なものとし、すべての紛争当事者は、これに従う。


2 1の裁判は、紛争当事者間において、かつ、当該紛争に関してのみ拘集力を有する。



第三節 第二節の規定の適用に係る制限及び除外

第二百九十七条 第二節の規定の適用の制限

1 この条約の解釈又は適用に関する紛争であって、この条約に定める主権的権利又は管轄権の沿岸国による行使に係るものは、次のいずれかの場合には、第二節に定める手続の適用を受ける。




(a) 沿岸国が、航行、上空飛行若しくは海底電線及び海底パイプラインの敷設の自由若しくは権利又は第五十八条に規定するその他の国際的に適法な海洋の利用について、この条約の規定に違反して行動したと主張されている場合


(b) 国が、(a)に規定する自由若しくは権利を行使し又は(a)に規定する利用を行うに当たり、この条約の規定に違反して又はこの条約及びこの条約に反しない国際法の他の規則に従って沿岸国の制定する法令に違反して行動したと主張されている場合


(c) 沿岸国が、当該沿岸国に適用のある海洋環境の保護及び保全のための特定の国際的な規則及び基準であって、この条約によって定められ又はこの条約に従って、権限のある国際機関若しくは外交会議を通じて定められたものに違反して行動したと主張されている場合








(a) この条約の解釈又は適用に関する紛争であって、海洋の科学的調査に係るものについては、第二節の規定に従って解決する。ただし、沿岸国は、次の事項から生ずるいかなる紛争についても、同節の規定による解決のための手続に付することを受け入れる義務を負うものではない。


(i) 第二百四十六条の規定に基づく沿岸国の権利又は裁量の行使


(ii) 第二百五十三条の規定に基づく海洋の科学的調査の活動の停止又は終了を命ずる沿岸国の決定



(b) 海洋の科学的調査に係る特定の計画に関し沿岸国がこの条約に合致する方法で第二百四十六条又は第二百五十三条の規定に基づく権利を行使していないと調査を実施する国が主張することによって生ずる紛争は、いずれかの紛争当事者の要請により、附属書V第二節に定める調停に付される。ただし、調停委員会は、第二百四十六条6に規定する特定の区域を指定する沿岸国の裁量の行使又は同条5の規定に基づいて同意を与えない沿岸国の裁量の行使については取り扱わない。








(a) この条約の解釈又は適用に関する紛争であって、漁獲に係るものについては、第二節の規定に従って解決する。ただし、沿岸国は、排他的経済水域における植物資源に関する自国の主権的権利(漁獲可能量、漁獲能力及び他の国に対する余剰分の割当てを決定するための裁量権並びに保存及び管理に関する自国の法令に定める条件を決定するための裁量権を含む。)又はその行使に係るいかなる紛争についても、同節の規定による解決のための手続に付することを受け入れる義務を負うものではない。


(b) 第一節の規定によって解決が得られなかった場合において、次のことが主張されているときは、紛争は、いずれかの紛争当事者の要請により、附属書V第二節に定める調停に付される。


(i) 沿岸国が、自国の排他的経済水域における生物資源の維持が著しく脅かされないことを適当な保存措置及び管理措置を通じて確保する義務を明らかに遵守しなかったこと。


(ii) 沿岸国が、他の国が漁獲を行うことに関心を有する資源について、当該他の国の要請にもかかわらず、漁獲可能量及び植物資源についての自国の漁獲能力を決定することを恣意的{恣にシとルビ}に拒否したこと。


(iii) 沿岸国が、自国が存在すると宣言した余剰分の全部又は一部を、第六十二条、第六十九条及び第七十条の規定により、かつ、この集約に適合する条件であって自国が定めるものに従って、他の国に割り当てることを恣意的{恣にシとルビ}に拒否したこと。



(c) 調停委員会は、いかなる場合にも、調停委員会の裁量を沿岸国の裁量に代わるものとしない。


(d) 調停委員会の報告については、適当な国際機関に送付する。


(e) 第六十九条及び第七十条の規定により協定を交渉するに当たって、締約国は、別段の合意をしない限り、当該協定の解釈又は適用に係る意見の相違の可能性を最小にするために当該締約国がとる措置に関する条項及び当該措置にもかかわらず意見の相違が生じた場合に当該締約国がとるべき手続に関する条項を当該協定に含める。





第二百九十八条 第二節の規定の適用からの選択的除外

1 第一節の規定に従って生ずる義務に影響を及ぼすことなく、いずれの国も、この条約に署名し、これを批准し若しくはこれに加入する時に又はその後いつでも、次の種類の紛争のうち一又は二以上の紛争について、第二節に定める手続のうち一又は二以上の手続を受け入れないことを書面によって宣言することができる。




(a)

(i) 海洋の境界画定に関する第十五条、第七十四条及び第八十三条の規定の解釈若しくは適用に関する紛争又は歴史的湾若しくは歴史的権原に関する紛争。ただし、宣言を行った国は、このような紛争がこの条約の効力発生の後に生じ、かつ、紛争当事者間の交渉によって合理的な期間内に合意が得られない場合には、いずれかの紛争当事者の要請により、この問題を附属書V第二節に定める調停に付することを受け入れる。もっとも、大陸又は島の領土に対する主権その他の権利に関する未解決の紛争についての検討が必要となる紛争については、当該調停に付さない。


(ii) 調停委員会が報告(その基礎となる理由を付したもの)を提出した後、紛争当事者は、当該報告に基づき合意の達成のために交渉する。交渉によって合意に達しない場合には、紛争当事者は、別段の合意をしない限り、この問題を第二節に定める手続のうちいずれかの手続に相互の同意によって付する。


(iii) この(a)の規定は、海洋の境界に係る紛争であって、紛争当事者間の取決めによって最終的に解決されているもの又は紛争当事者を拘束する二国間若しくは多数国間の協定によって解決することとされているものについては、適用しない。



(b) 軍事的活動(非商業的役務に従事する政府の船舶及び航空機による軍事的活動を含む。)に関する紛争並びに法の執行活動であって前条の2及び3の規定により裁判所の管轄権の範囲から除外される主権的権利又は管轄権の行使に係るものに関する紛争


(c) 国際連合安全保障理事会が国際連合憲章によって与えられた任務を紛争について遂行している場合の当該紛争。ただし、同理事会が、当該紛争をその審議事項としないことを決定する場合又は紛争当事者に対し当該紛争をこの条約に定める手段によって解決するよう要請する場合は、この限りでない。




2 1の規定に基づく宣言を行った締約国は、いつでも、当該宣言を撤回することができ、又は当該宣言によって除外された紛争をこの条約に定める手続に付することに同意することができる。


3 1の規定に基づく宣言を行った締約国は、除外された種類の紛争に該当する紛争であって他の締約国を当事者とするものを、当該他の締約国の同意なしには、この条約に定めるいずれの手続にも付することができない。


4 締約国が1(a)の規定に基づく宣言を行った場合には、他の締約国は、除外された種類の紛争に該当する紛争であって当該宣言を行った締約国を当事者とするものを、当該宣言において特定される手続に付することができる。


5 新たな宣言又は宣言の撤回は、紛争当事者が別段の合意をしない限り、この条の規定により裁判所において進行中の手続に何ら影響を及ぼすものではない。


6 この条の規定に基づく宣言及び宣言の撤回の通告については、国際連合事務総長に寄託するものとし、同事務総長は、その写しを締約国に送付する。



第二百九十九条 紛争当事者が手続について合意する権利

1 第二百九十七条の規定により第二節に定める紛争解決手続から除外された紛争又は前条の規定に基づいて行われた宣言により当該手続から除外された紛争については、当該紛争当事者間の合意によってのみ、当該手続に付することができる。


2 この節のいかなる規定も、紛争当事者が紛争の解決のための他の手続について合意する権利又は紛争当事者が紛争の友好的な解決を図る権利を害するものではない。



第十六部 一般規定


第三百条 信義誠実及び権利の濫用

締約国は、この条約により負う義務を誠実に履行するものとし、またこの条約により認められる権利、管轄権及び自由を権利の濫用とならないように行使する。



第三百一条 海洋の平和的利用

締約国は、この条約に基づく権利を行使し及び義務を履行するに当たり、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合憲章に規定する国際法の諸原則と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。



第三百二条 情報の開示

この条約のいかなる規定も、締約国がこの条約に基づく義務を履行するに当たり、その開示が当該締約国の安全保障上の重大な利益に反する情報の提供を当該締約国に要求するものと解してはならない。ただし、この規定は、この条約に定める紛争解決手続に付する締約国の権利を害するものではない。



第三百三条 海洋において発見された考古学上の物及び歴史的な物

1 いずれの国も、海洋において発見された考古学上の又は歴史的な特質を有する物を保護する義務を有し、このために協力する。


2 沿岸国は、1に規定する物の取引を規制するため、第三十三条の規定の適用に当たり、自国の承認なしに同条に規定する水域の海底からこれらの物を持ち去ることが同条に規定する法令の自国の領土又は領海内における違反となると推定することができる。


3 この条のいかなる規定も、認定することのできる所有者の権利、引揚作業に関する法律又はその他の海事に関する規則並びに文化交流に関する法律及び慣行に影響を及ぼすものではない。


4 この条の規定は、考古学上の又は歴史的な特質を有する物の保護に関するその他の国際協定及び国際法の規則に影響を及ぼすものではない。



第三百四条 損害についての責任

この条約の損害についての責任に関する規定は、国際法に基づく責任に関する現行の規則の適用及び新たな規則の発展を妨げるものではない。



第十七部 最終規定


第三百五条 署名

1 この条約は、次のものによる署名のために開放しておく。




(a) すべての国


(b) 国際連合ナミビア理事会によって代表されるナミビア


(c) 他の国と提携している自治国であって、国際連合総会決議第千五百十四号(第十五回会期)に基づいて国際連合により監督され及び承認された自決の行為においてその地位を選び、かつ、この条約により規律される事項に関する権限(これらの事項に関して条約を締結する権限を含む)を有するすべてのもの


(d) 他の国と提携している自治国であって、その提携のための文書に基づき、この条約により規律される事項に関する権限(これらの事項に関して条約を締結する権限を含む。)を有するすべてのもの


(e) 完全な内政上の自治権を有し、国際連合によりこれを認められているが、国際連合総会決議第千五百十四号(第十五回会期)に基づく完全な独立を達成していない地域であって、この条約により規律される事項に関する権限(これらの事項に関して条約を締結する権限を含む。)を有するすべてのもの


(f) 国際機関。ただし、附属書IXの規定に従うものとする。




2 この条約は、千九百八十四年十二月九日まではジャマイカ外務省において、また、千九百八十三年七月一日から千九百八十四年十二月九日まではニュー・ヨークにある国際連合本部において、署名のために開放しておく。



第三百六条 批准及び正式確認

この条約は、国及び前条1の(b)から(e)までに規定するその他の主体によって批准されなければならず、また、同条1(f)に規定する主体により附属書IXに定めるところにより正式確認が行われなければならない。批准書及び正式確認書は、国際連合事務総長に寄託する。


この条約は、国及び第三百五条に規定するその他の主体による加入のために開放しておく。同条1(f)に規定する主体による加入については、附属書IXに定めるところにより行う。加入書は、国際連合事務総長に寄託する。



第三百八条 効力発生

1 この条約は、六十番目の批准書又は加入書が寄託された日の後十二箇月で効力を生ずる。


2 六十番目の批准書又は加入書が寄託された後にこの条約を批准し又はこれに加入する国については、この条約は、1の規定に従うことを条件として、その批准書又は加入書の寄託の日の後三十日目の日に効力を生ずる。


3 機構の総会は、この条約の効力発生の日に会合し、機構の理事会の理事国を選出する。機構の第一回の理事会は、第百六十一条の規定を厳格に適用することができない場合には、同条に規定する目的に適合するように構成する。


4 準備委員会が起草する規則及び手続は、第十一部に定めるところにより機構が正式に採択するまでの間、暫定的に適用する。


5 機構及びその諸機関は、先行投資に関する第三次国際連合海洋法公議の決議IIに従い及びこの決議に基づいて行われる準備委員会の決定に従って行動する。



第三百九条 留保及び除外

この条約については、他の条の規定により明示的に認められている場合を除くほか、留保を付することも、また、除外を設けることもできない。



第三百十条 宣言及び声明

前条の規定は、この条約の署名若しくは批准又はこれへの加入の際に、国が、特に当該国の法令をこの条約に調和させることを目的として、用いられる文言及び名称のいかんを問わず、宣言又は声明を行うことを排除しない。ただし、このような宣言又は声明は、当該国に対するこの条約の適用において、この条約の法的効力を排除し又は変更することを意味しない。



第三百十一条 他の条約及び国際協定との関係

1 この条約は、締約国間において、千九百五十八年四月二十九日の海洋法に関するジュネーヴ諸条約に、優先する。


2 この条約は、この条約と両立する他の協定の規定に基づく締約国の権利及び義務であって他の締約国がこの条約に基づく権利を亨受し又は義務を履行することに影響を及ぼさないものを変更するものではない。


3 以上の締約国は、当該締約国間の関係に適用される限りにおいて、この条約の運用を変更し又は停止する協定を締結することができる。ただし、そのような協定は、この条約の規定であってこれからの逸脱がこの条約の趣旨及び目的の効果的な実現と両立しないものに関するものであってはならず、また、この条約に定める基本原則の適用に影響を及ぼし又は他の締約国がこの条約に基づく権利を享受し若しくは義務を履行することに影響を及ぼすものであってはならない。


4 3に規定する協定を締結する意思を有する締約国は、他の締約国に対し、この条約の寄託者を通じて、当該協定を締結する意思及び当該協定によるこの条約の変更、又は停止を通報する。


5 この条の規定は、他の条の規定により明示的に認められている国際協定に影響を及ぼすものではない。


6 締約国は、第百三十六条に規定する人類の共同の財産に関する基本原則についていかなる改正も行わないこと及びこの基本原則から逸脱するいかなる協定の締約国にもならないことを合意する。



第三百十二条 改正

1 締約国は、この条約の効力発生の日から十年の期間が満了した後は、国際連合事務総長にあてた書面による通報により、この条約の特定の改正案で深海底における活動に関する改正以外のものを提案し及びその改正案を審議する会議の招集を要請することができる。同事務総長は、当該通報をすべての締約国に送付する。同事務総長は、当該通報の送付の日から十二箇月以内に締約国の二分の一以上がその要請に好意的な回答を行った場合には、当該会議を招集する。


2 改正に関する会議において用いられる決定手続は、この会議が別段の決定を行わない限り、第三次国際連合海洋法会議において用いられた決定手続と同一のものとする。改正に関する会議は、いかなる改正案についても、コンセンサス方式により合意に達するようあらゆる努力を払うものとし、コンセンサスのためのあらゆる努力が尽くされるまでは、改正策について投票を行わない。



第三百十三条 簡易な手続による改正

1 締約国は、国際連合事務総長にあてた書面による通報により、この条約の改正案で深海底における活動に関する改正以外のものを会議を招集することなくこの条に定める簡易な手続による採択のために提案することができる。同事務総長は、当該通報をすべての締約国に送付する。


2 1に規定する通報の送付の日から十二箇月の期間内にいずれかの締約国が改正案又は簡易な手続による改正案の採択の提案に反対した場合には、改正は、拒否されたものとする。国際連合事務総長は、その旨を直ちにすべての締約国に通報する。


3 1に規定する通報の送付の日から十二箇月の期間内にいずれの締約国も改正案又は簡易な手続による改正案の採択の提案に反対しなかった場合には、改正案は、採択されたものとする。国際連合事務総長は、改正案が採択された旨をすべての締約国に通報する。



第三百十四条 深海底における活動のみに関する規定の改正

1 締約国は、機構の事務局長にあてた書面による通報により、深海底における活動のみに関する規定(附属書VI第四節の規定を含む。)の改正案を提案することができる。事務局長は、当該通報をすべての締約国に送付する。改正案は、理事会による承認の後、総会によって承認されなければならない。理事会及び総会における締約国の代表は、改正案を審議し及び承認する全権を有する。理事会及び総会が承認した場合には、改正案は、採択されたものとする。


2 理事会及び総会は、1の規定に基づく改正案を承認するのに先立ち、第百十五条の規定に基づく再検討のための会議までの間、深海底の資源の探査及び開発の制度が当該改正案によって妨げられないことを確保する。



第三百十五条 改正の署名及び批准、改正への加入並びに改正の正文

1 この条約の改正は、採択された後は、改正自体に別段の定めがない限り、採択の日から十二箇月の間、ニュー・ヨークにある国際連合本部において、締約国による著名のために開放しておく。


2 第三百十六条、第三百七条及び第三百二十条の規定は、この条約のすべての改正について適用する。



第三百十六条 改正の効力発生

1 この条約の改正で5に規定する改正以外のものは、締約国の三分の二又は六十の締約国のいずれか多い方の数の締約国による批准書又は加入書の寄託の後三十日目の日に、改正を批准し又はこれに加入する締約国について効力を生ずる。当該改正は、その他の締約国がこの条約に基づく、権利を享受し又は義務を履行することに影響を及ぼすものではない。


2 改正については、その効力発生のためにこの条に定める数よりも多い数の批准又は加入を必要とすることを定めることができる。


3 必要とされる数の批准書又は加入書が寄託された後に1に規定する改正を批准し又はこれに加入する締約国については、改正は、その批准書文は加入書の寄託の日の後三十日目の日に効力を生ずる。


4 1の規定により改正が効力を生じた後にこの条約の締約国となる間は、別段の意思を表明しない限り、(a)改正された条約の締約国とされ、かつ、(b)改正によって拘束されない締約国との関係においては、改正されていない条約の締約国とされる。


5 深海底における活動のみに関する改正及び附属書VIの改正は、締約国の四分の三による批准書又は加入書の寄託の後一年で、すべての締約国について効力を生ずる。


6 5の規定により改正が効力を生じた後にこの条約の締約国となる間は、改正された集約の締約国とされる。



第三百十七条 廃棄

1 締約国は、国際連合事務総長にあてた書面による通告を行うことによりこの条約を廃棄することができるものとし、また、その理由を示すことができる。理由を示さないことは、廃棄の効力に影響を及ぼすものではない。廃棄は、一層遅い日が通告に明記されている場合を除くほか、その通告が受領された日の後一年で効力を生ずる。


2 いずれの国も、廃棄を理由として、この条約の締約国であった間に生じた財政上及び契約上の義務を免除されない、廃棄は、この条約が当該国について効力を失う前にこの条約の実施によって生じていた当該国の権利、職務及び法的状態に影響を及ぼすものではない。


3 廃棄は、この条約に定める義務であってこの条約との関係を離れ国際法に基づいて負うものを締約国が履行する責務に何ら影響を及ぼすものではない。



第三百十八条 附属書の地位

附属書は、この条約の不可分の一部を成すものとし、別段の明示の定めがない限り、「この条約」といい又は第一部から第十七部までのいずれかの部を指していうときは、関連する附属書を含めていうものとする。



第三百十九条 寄託者

1 この条約及びその改正の寄託者は、国際連合事務総長とする。


2 国際連合事務総長は、寄託者としての職務のほか、次のことを行う。




(a) この条約に関して生じた一般的な性質を有する問題について、すべての締約国、機構及び権限のある国際機関に報告すること。


(b) この条約及びその改正の批准及び正式確認、これらへの加人並びにこの条約の廃棄を機構に通報すること。


(c) 第三百十一条4の規定により協定について締約国に通報すること。


(d) この条約により採択された改正について、その批准又はこれへの加入のため締約国に送付すること。


(e) この条約により必要な締約国の会合を招集すること。








(a) 国際連合事務総長は、また、第百五十六条に規定するオブザーバーに対し、次のものを送付する。


(i) 2(a)に規定する報告


(ii) 2の(b)及び(c)に規定する通報


(iii) 2(d)に規定する改正(参考のためのもの)



(b) 国際連合事務総長は、(a)のオブザーバーに対し、2(e)の締約国の会合にオブザーバーとして参加するよう招請する。





第三百二十条 正文

アラビア語、中国語、英語、フランス語、ロシア語及びスペイン語をひとしく正文とするこの条約の原本は、第三百五条2に定めるところにより、国際連合事務総長に寄託する。




以上の証拠として、下名の全権委員は、正当に委任を受けて、この条約に署名した。

千九百八十二年十二月十日にモンテゴ・ベイで作成した。


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Weblog北大路機関補足:2013-05-13日付 国籍不明潜没潜水艦の動向について

国籍不明潜没潜水艦の動向について

平成25年5月13日
防衛省

 5月12日(日)深夜、海上自衛隊第5航空群所属「P-3C」(那覇)が、久米島(沖縄県)の南の海域(接続水域内)を東進する国籍不明潜没潜水艦を確認しました。その後、13日(月)朝、当該潜水艦が久米島の南の海域(接続水域外)を南東進しているのを確認しました。

 なお、5月2日(木)夜、国籍不明潜水艦が、奄美大島(鹿児島県)の西の海域において、短時間ではありますが接続水域内を潜没航行したのを確認しています。


http://www.mod.go.jp/j/press/news/2013/05/13b.html
北大路機関:補足記事 |

平成二十五年度五月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2013.05.18・19)

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭
•霞ケ浦駐屯地創設60周年記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/
•ふれあいフェスタ松阪艦艇一般公開体験航海・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•第3師団創設52周年・千僧駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/3d/
•徳島航空基地一般公開・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•田辺商工フェア掃海艇一般公開・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•たまの港フェスティバル装備品展示・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•美保基地航空祭2013・・・http://www.mod.go.jp/asdf/miho/
•えびの駐屯地創設32周年記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/8d/

◆注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

第二北大路機関広報 |

OPERATION-KODAMAⅠ ④ 山陽本線に続き第二段作戦へ、北上を開始!

◆第二日目があった  
 京都から呉への日帰りを達成したわけですが、実のところ神戸で一泊、という事はかなり真剣に考えていました。
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 そして何故か早朝の京都駅、・・・、実はこの榛名の旅、第二日目もあったということ。
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 呉から帰ってこれないことを前提にこの日の午前中は空けてあったのですよ。
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 早朝の京都市内、さあ、第二段作戦の始まりだ。
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 時計を見ればまだ700時前、まだ寒い市内を223系電車のクロスシートから。
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 保津峡、個人的にあまりいい思い出の無い場所を通過する。
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 並ぶ221系、もともと新快速用のこの車両は現在、こうした支線で活躍している。
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 園部駅、この路線は山陰本線です、今日ではここまで複線だ。すると目的地も分かりそうなものか。
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 0730時前に園部を発車して暫く進むと、雪が降り始めてきました、寒いわけだ。
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 0830時過ぎ、綾部駅へ到着、ここで223系とお別れ、この時間帯は京都から福知山直通がある。
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 綾部駅は駅の隣に人工温泉施設があり、此処も一度は列車を一本遅らせて入ってみたいぞ。
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 そして舞鶴線の普通列車に乗り換える、やってきたのは113系でした。
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 0915時過ぎ、西舞鶴駅が見えてきた、駅前ホテルと北近畿タンゴ鉄道の車両が。
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 タンゴディスカバリー号には、よくお世話になりました、運転台後ろのデッキがいい。
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 東舞鶴へ0930時前に到着、さあ、呉の次は舞鶴へやって来たぜ。
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 東舞鶴駅前バス停から、舞鶴基地の見えるところの近くまでやってきた。
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 二日間で呉基地と舞鶴基地を、こんなかたちの第二段作戦、時間は呉と同じく、余りない。

北大路機関:はるな
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

榛名の旅 |

OPERATION-KODAMAⅠ ③ 呉から京都へ、北大路へ!普通&新快速で日帰り成るか!?

◆その日に行ってその日へ帰る、事は可能? 
 青春18きっぷにて京都から呉へ、そして呉基地周辺散策三時間の後、いよいよ京都へ向けてこだまの如く。
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 105系電車の福山行へ広駅にて乗り換え、青春18きっぷ一人旅なので、新幹線はもとより選択肢にない。
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 行き違いも105系だが、末期色といわれる黄色塗装、ちなみに、この日のうちに京都まで帰れない場合、姫路のビジネスホテルか、神戸のサウナ&カプセルホテルで一晩過ごすことに。
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 福山駅へ到着したころには既に日持ちて暗くなっている、さて、岡山行きに乗るか、姫路行きに乗るか。
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 一本前のに乗れば岡山で軽くなにか食事が、次のに乗れば姫路まで乗り換えなしで座っていける。
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 やってきたのが223系と同じ転換式クロスシートの113系だったので、岡山行きへ乗ることとした。
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 岡山駅、381系の特急やくも、これを見ると、岡山へ来たのだなあ、と思う。とりあえず、軽く多bれるものを探しつつ。
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 高松行きのマリンライナー快速、5000系と223系5000番台の編成で瀬戸大橋を渡る。
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 8000系電車の特急いしづち、高松と松山かこの岡山と松山を結んでいる特急で流線型のなかなか優美な電車だ。
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 姫路駅到着、ここで新快速に乗り換えれば、もう京都へ到着したも同然、しかし純粋に考えるとまだ距離はある、それだけ長距離を高速で走る新快速は凄い。
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 ここで新幹線へも乗り換えができる、新幹線さくら、のぞみ、一部停車駅だけれども、京都まで乗ることを考えると、運賃と新幹線特急料金でカプセルホテル一泊分になってしまう。青春18きっぷ一人旅ではそれは避けたいところ。
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 播但線の103系3500番台、姫路駐屯地祭では利用する電車ですね。
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 加古川線の103系3550番台、こちらは新快速の車内から加古川駅停車中に撮影だ。上の播但線とは同じ103系とは思えないカラーリングが、おもしろい。
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 そして、神戸と三宮に大阪と新大阪を経て、京都まで帰ってきたぞ!
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 もう終電間近という雰囲気だけれども、青春18きっぷ一回2300円分で、京都と呉を往復できたという、ある意味達成感が、なかなかのもの。
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 まだ終電までは少しある。ちなみに見ての通り東海道本線京都線は少し遅れている、時計は2333時だけれども、2330時の野洲行きがまだ、これにのってきたのだけれど、ね。
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 京都駅を出るとき、ちょいと583系を、とおもった、まだこの時点では運行していたもので、廃止直前だけレど。まあ、これは別の機会で撮っているわけで。
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 きたぐに、撮影すると地下鉄の終電に間に合わない、こだまのごとく、実は二日間を場合によっては想定していた移動を達成したのでした。

北大路機関:はるな 
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

榛名の旅 |

Weblog北大路機関補足:2013-05-13日付 国籍不明潜水艦、南西諸島我が国接続水域へ潜航侵入

久米島沖の接続水域に国籍不明潜水艦
5月13日 11時45分

12日、沖縄県久米島沖で、日本の領海のすぐ外側にある接続水域を国籍不明の潜水艦が浮上しないまま航行しているのが確認されました。
潜水艦は領海には侵入しませんでしたが、防衛省は、潜水艦の国籍などについて分析を進めています。

防衛省によりますと、12日深夜、沖縄県久米島の南の東シナ海で、日本の領海のすぐ外側にある接続水域を国籍不明の潜水艦が浮上しないまま航行しているのを、海上自衛隊のP3C哨戒機が確認しました。
潜水艦は日本の領海には侵入せず、13日朝までに接続水域を出て、南東の太平洋側に向けて航行しているのが確認されたということです。
また、今月2日、鹿児島県奄美大島の西の海域でも国籍不明の潜水艦が、浮上しないまま接続水域を航行していたのが確認されたということです。
防衛省は今回の潜水艦の国籍や航行ルートなどについて、詳しい分析を進めるとともに、奄美大島沖で確認された潜水艦との関係についても調べることにしています。
潜水艦が浮上しないまま、ほかの国の領海に入ることは国際法上認められていませんが、接続水域を航行するのは問題ないとされています。
日本の近海での潜水艦の行動としては、平成16年11月、中国海軍の潜水艦が沖縄県石垣島沖の日本の領海を侵犯したほか、平成22年4月には、駆逐艦などとともに沖縄本島と宮古島の間の公海上を航行したことなどが確認されています。
防衛省は、今回の潜水艦の国籍や航行ルートなどについて、詳しい分析を進めています。

ttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20130513/k10014529481000.html

中国海軍艦艇が一時接続水域航行
5月7日 18時51分

7日午前、中国海軍の艦艇2隻が、沖縄県の与那国島と西表島の間の海域を通過したのが確認されました。
領海侵犯はありませんでしたが、すぐ外側の接続水域を航行したということです。

防衛省によりますと、7日午前6時ごろ、中国海軍の艦艇2隻が、与那国島の北東44キロの東シナ海を航行しているのを海上自衛隊の哨戒機が確認しました。
2隻は、その後、与那国島と西表島の間の海域を南に向けて通過し、太平洋に出たということです。
この際、領海侵犯はありませんでしたが、すぐ外側の接続水域をおよそ3時間航行し、午前9時ごろ、外に出たということです。
中国海軍の艦艇による接続水域の航行は、去年10月と12月に続いて3回目で、軍艦による接続水域の航行は、国際法上は問題ありませんが、防衛省は、中国海軍が活動を活発化させているとみています。
2隻について、中国国防省は、西太平洋で訓練を行うため、6日に福建省の港を出港したと公表しています。
ttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20130507/k10014409831000.html

国籍不明の潜水艦、潜ったまま航行 久米島南で
2013/5/13 13:20

 防衛省は13日、国籍不明の潜水艦が沖縄県の久米島南の接続水域を潜ったまま航行しているのを12日深夜に海上自衛隊のP3C哨戒機が確認したと発表した。日本の領海には侵入せず、同潜水艦は13日朝には接続水域外に出た。国際的には接続水域の航行は問題はないとされているが、10日間に2回、航行が確認されたため公表した。

 同省は13日、国籍不明の潜水艦が2日にも鹿児島県の奄美大島の西の接続水域を短時間、潜ったまま航行していたことも発表した。2004年11月に沖縄県の宮古、石垣島の周辺海域の領海に中国の潜水艦が侵入。日本側が抗議した事例がある。防衛省は今回の事例の国籍やルートの分析を進めている。中国の潜水艦との見方もある。

ttp://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1300T_T10C13A5EB1000/

国籍不明の潜水艦、接続水域を航行…潜ったまま

 海上自衛隊の「P3C」哨戒機が12日夜、沖縄県・久米島南方の接続水域内を海中に潜ったまま航行する国籍不明の潜水艦を探知した。

 今月2日にも、鹿児島県・奄美大島西側の接続水域内で、外国の潜水艦が海中を航行しているのを海自の哨戒機が確認した。防衛省が13日に発表した。同省は、潜水艦の国籍の特定を進めているが、「分析結果は公表できない」としている。

 同省によると、今月12日深夜、P3Cが久米島南方の接続水域内を航行した外国の潜水艦を探知。同艦は13日朝、同島の接続水域を出て、南東方向に進行したことが確認されている。一方、今月2日夜にも、奄美大島の西方の海域を東に進んでいた外国の潜水艦が、同島の接続水域を潜航したまま一時的に航行した。
(2013年5月13日13時43分 読売新聞)
ttp://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130513-OYT1T00609.htm?from=ylist

北大路機関:補足記事 |

Weblog北大路機関補足:2013-05-11日付 NHK報道:イージス艦による警戒態勢を縮小

イージス艦による警戒態勢を縮小
5月10日 20時13分

北朝鮮によるミサイル発射に備え、日本海に派遣されている海上自衛隊のイージス艦について、防衛省が現在の2隻から1隻へと態勢の縮小を決めていたことが分かりました。

北朝鮮によるミサイル発射の動きを受け、小野寺防衛大臣は、先月7日に破壊措置命令を出し、海上自衛隊のイージス艦2隻を日本海に、航空自衛隊の迎撃ミサイル、PAC3を東京の防衛省などに展開させ、警戒を続けてきました。
防衛省は今回、命令を出したことも含め公表していませんが、このうちイージス艦について、現在の2隻から1隻へと態勢の縮小を決めていたことが分かりました。
これに伴って、10日夜、日本海で警戒に当たっていたイージス艦きりしまが、京都府の海上自衛隊舞鶴基地に入港しました。
防衛省は、派遣が1か月に及んでいることや、北朝鮮の日本海側にある基地からミサイル発射台が撤去されたことなどを考慮したとみられます。
一方、破壊措置命令は継続され、イージス艦1隻とともにPAC3による警戒も続けられる見通しです。
防衛省は部隊の配置については明らかにできないとしたうえで、引き続き必要な警戒態勢を維持していくとしています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130510/t10014496731000.html
北大路機関:補足記事 |

平成二十五年度五月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2013.05.11・12)

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭
•5月11日・12日:新発田駐屯地創設60周年記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/12b/
•5月12日:木更津駐屯地創設45周年記念行事・木更津航空祭2013・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/crf/heridan/
•5月11日:中部方面混成団創設6周年・大津駐屯地祭・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/

◆注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

第二北大路機関広報 |

OPERATION-KODAMAⅠ ② 山陽道を経て呉へ、呉基地周辺散策三時間

◆呉基地、最新鋭護衛艦と潜水艦 
 0530時に京都市内を出発し、烏丸線、東海道本線、山陽本線、呉線を経て。
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 1320時、呉線を進んだ113系は遂に呉駅へ到達しました。
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 呉へ就いたぞ、と思いつつ、実質八時間、ううむ、流石に疲れたかも。
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 呉駅の改札を出て見上げる駅舎、感慨に浸りつつも帰路を考えるとあまり時間は無い。ざっと三時間、効率よく回るにはどうすればいいか
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 バス一日券を購入へ呉市交通局へ、聞いたところではまもなく民間へ経営譲渡されるとのこと。
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 ヘリコプター搭載護衛艦いせ、呉駅からここまで30分、バスにて呉地方総監部前にて降り、少し歩くとドックへ入渠中の護衛艦いせ、がみえた。いきなりすごい情景に出合った、ひゅうが型入渠を見るのは初めて。
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 護衛艦いなづま、護衛艦さざなみ、が二隻並び、桟橋の向かいには護衛艦おおよど、が停泊しています。こちらは呉栄から既に一時間以上、山間部のバス路線で先ほどの撮影位置より少し進んだところ。
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 串山公園、高台から呉基地を一望する公園の遊歩道を歩くと、潜水艦が並んでいるのが見える。
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 訓練支援艦てんりゅう、訓練支援艦くろべ、二隻並んでいる。世界最高水準の艦隊防空訓練を行うための二隻だ。
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 おやしお型潜水艦、手前の一隻で、奥の二隻は、はるしお型潜水艦後ろに一隻おやしお型潜水艦、潜水艦が並ぶ様子こそ呉の日常です。
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 葉巻型という形状、おやしお型潜水艦で、鯨のような涙滴型潜水艦が、はるしお型、こうして見分ける。
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 潜水艦と訓練支援艦、アレイからすこじま遊歩道から撮影です。呉駅到着から一時間半、ここはバス停が近く、バスの待ち時間にゆっくりと潜水艦が見られるという。
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 自衛艦旗と潜水艦、潜水艦桟橋の様子で、奥に見えるのが係船堀桟橋、日曜日一般公開されるのは係船堀桟橋のほう。
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 掃海官制艇さくしま、元はつしま型掃海艇で、無人掃海器具SAM管制用として、にいじま型掃海官制艇へ転用されたもの。
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 護衛艦さざなみ、たかなみ型護衛艦の四番艦です。手前にはもう一隻掃海艇が停泊しているのが確認できる。
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 てんりゅう、くろべ、先ほど串山公園から眺めた二隻ですね。
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 そうこうしているうちに、呉駅へ向かうバスがやってきました。帰路を考えると三時間しか呉の滞在時間はありません。
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 何度も利用しているバス、廃線ではなく経営の譲渡ですが、この塗装のバスに少し馴染んでいるだけに寂しい気も。
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 残り時間は一時間未満なんですが、しかし、呉ではもう1カ所寄りたいところもあり、そして空腹感も動くなってきた。
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 高田帽子店、前に一回来たことがるこのお店、識別帽が基地の街散策の記念品にはいちばん。
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 今回はひとつ購入、どれにしようか迷ったけれども、記念に、らしくないものも買ってみた。なんといっても、京都から呉まで青春18きっぷ乗り継ぎ一日往復というのはなかなかやれない、体力的な意味で。
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 呉駅前の喫茶レスト、列車まで30分ほど残っていたので、ちょいとここで何かお腹に入れることに。
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 海軍グルメとうことで、オムライスと紅茶のセットを注文、戦艦大和で出されていたものを再現したらしい、グリーンピースは偶数は割れるので船乗りに敬遠され、奇数になっているのが拘り。
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 ノートPCを開いてWeblog北大路機関の更新、電源使っていいよ、と言っていただき、利用させてもらいました。この日のうちに京都へ戻れるか未知数なので、やはりその場ですぐに更新したい。
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 紅茶をミルクティへ。八時間移動し、三時間カメラと共に動いて、つかのまのほっとひといき。
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 呉の散策時間三時間十五分、さあ、帰ろう。
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 帰路はやはり呉線を進む経路に、海田市まで出て山陽本線を利用するよりも、こちらの方が早いみたい。

北大路機関:はるな 
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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OPERATION-KODAMAⅠ ① その日のうちに、行って&帰ってくる/京都⇔呉

◆青春18きっぷ限界紀行 
 山陽本線普通列車で京都市内から呉基地周辺を散策し、その日のうちに帰ってこれるか、無理ならば神戸のサウナで一泊も辞さず、とにかく青春18きっぷを思いきり使ってみよう。
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 烏丸線始発に乗車し、京都駅へ向かいます。その日のうちに行ってその日のうちに帰る、東海道本線特急こだま号の如く、東海道本線と山陽本線へ向かう。
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 京都駅に到着するも、まだJR西日本自慢の新快速は運行が開始する前の時間帯だ。
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 西明石行き普通の到着、快速をこの京都駅で待つのではなく、とりあえずこの普通電車で大阪駅へ向かい、そこで乗り換えるのが、時刻表の上では早いらしい。
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 大阪駅へは0700前に到着、ちょうど0652時発の新快速姫路行きがやってくるので、こちらを利用して姫路まで向かう、神戸駅から同じ線路も東海道本線から山陽本線絵切り替わる。
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 223系電車、こちらは快速の方、乗るのは新快速だ。223系の新快速は、首都圏では考えらないそうだけれども、全て転換式クロスシートで、130km/hの俊足にて京都大阪神戸を含む敦賀と姫路を結ぶ。
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 姫路駅へは0800時前に到着、俊足は此処まで、223系を乗り換えるときだ。
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 113系、山陽本線はこの姫路から基本国鉄時代の電車が続く。
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 ちなみに、運行本数も減るが編成も四両編成など短くなっているので、この時間帯ではボックス式クロスシートも満席、立ったまま車窓を眺める。
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 瀬戸、各駅停車なので、停車する駅名や、ゆっくり流れる風景を楽しみつつ、次の乗り換えまでの時間を過ごす。
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 車窓の風景、山の中腹に山門が見え、頂上にもなにかがみえる。あれはなんなのだろうか、そんな答えのない問いを写真に収めるのも醍醐味なのかもしれない。
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 岡山駅へ0930時前に到着、ここで乗り換え。
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 岡山、呉は近くなってきた、と頃なのだけれども、この日の目標は呉に行くことではなく、呉基地周辺を散策し、そして帰る事、青春18きっぷ一回分2300円で往復すること。
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 さきほどまで乗ってきた113系が回送として出発してゆく。
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 117系、片側二扉転換式クロスシートの電車がやってきた、座席はスプリングが利いていて乗り心地が良い。
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 1110時過ぎ、三原駅に到着、もう広島県だ。写真で振り返るとあっという間に見えるけれども、座ることが出来ない数時間は長いものですよ。
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 山陽本線から呉線に乗り換え、瀬戸内海沿いに進んで広駅経由で呉に向かう。つまり山陽本線とも、ここで名残惜しい117系ともお別れ。
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 105系、なんと、ロングシート車だ、ああ、これで数時間移動するのか、と思いきや呉線はこの時間帯利用者が少なく、座ることができた。
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 車窓に瀬戸内海が広がる。呉線は長い。
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 約二時間、空いているロングシートの車内から車窓の瀬戸内海を眺め、持ち込んだ小説を読みながら思い思いの時間を過ごす。乗客同士雑談も弾み、向かい側には大阪から夫婦で尾道ラーメンを食べに青春18きっぷのたびをしているという。
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 呉線広駅で呉へ向かう最後の乗り換えへ、自販機で飲み物を補充し、車内へ向かう。
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 なんと、下関行きだ。時刻表によれば、1311時にこの広駅を出発し、1710時に新山口駅へ、1819時にようやく下関駅へ到着するという。実に五時間八分乗り換えなしの長距離普通列車だ、凄い。
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 113系下関行き、113系には長距離運行が良く似合う。

北大路機関:はるな 
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早雲一号作戦 ④ 小田急ロマンスカー撮影紀行、厚木から小田原へ、東海道新幹線へ

◆厚木基地からの帰路、本番が始まる 
 前回は厚木基地一般公開を紹介しました。何とか今年の厚木基地さくら祭りに記事が間に合ったのですが、役に立ったのだろうか。
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 2012年3月を以て営業運転終了となった10000系RSEロマンスカー、カウントダウン状態だったわけですけれども、今回の早雲作戦とは小田急のかつての臨時特急呼称にちなんだもので、厚木よりも小田急撮影がメインだったのですよ。
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 30000系EXE特急車、1996年に導入が開始され、VVVFインバータ制御を採用した初のロマンスカーとして有名、ただ、見た目が平凡すぎて小田急ロマンスカーで唯一ブルーリボン賞を逃している。
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 3000系電車。3000系といっても初代ロマンスカーのことではない。初代ロマンスカーは乙女編成で静態保存されているのが残っているとのこと。
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 4000系電車、2007年から導入された電車でコストダウンの観点から思い切ってJR東日本のE233系をそのまま小田急仕様にしたもの。
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 3000系電車と30000系特急車を一枚に。ちなみに小田急線には複線では足りず複々線にしたがそれでも足りず、複複々線に改良工事しているところもある、首都圏の輸送需要は凄い。
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 7000系特急車、初代展望車を備えた3100系が名鉄7000系パノラマカーをパクッたのは余りにも有名だが、続く新型ロマンスカーは7000系と大胆にも型式までもパクってしまった、こっちはまだまだ現役だ。
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 6000系MSE特急車、地下鉄乗り入れ用の特急で箱根と新宿を結ぶほか、あさぎり号として御殿場と新宿をも結ぶ列車となっている。
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 30000系がもう一本やってきた、この日は30000系と一番多く出会っているみたい。
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 50000系VSE特急車、久しぶりに前面展望車へ回帰したロマンスカー、終点の小田原にて。
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 5000系電車、こちらも2011年当時は現役だったけれども、いまではすでに過去の車両、小田急の一時代を築いた電車で1969年運用開始、2012年3月に全廃されました。
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 1000系電車、1988年に運用が開始された通勤電車だ。
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 そして小田原駅はJR東日本と小田急線の連絡駅になってる。小田原城も近いけど、この日はもう遅くなっていたので断念する。
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 新幹線にて帰ることにした。ちょうど1843ひかり483号が、静岡と浜松、名古屋に岐阜羽島、米原と京都か。
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 700系新幹線の到着、小田原駅はカーブに配置された駅で、写真を撮りやすいホーム配置だ。安全柵も配置されていて、これもありがたい。
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 新幹線は700系、小田急特急よりも桁数が少なくなっているのが面白い。
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 そして小田原駅で購入した鯛めし弁当、駅弁は汽車旅の大きな楽しみ、新幹線に食堂車はもうないからなあ。
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 鯛のそぼろ、それに切り身の煮つけ、野菜の煮つけと一緒においしく頂いた。こうして早雲一号作戦は完了しました。

北大路機関:はるな 
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Weblog北大路機関補足:2013-05-04日付 陸上自衛隊新年度改編の概要 増強及び縮小改編と配置転換

48普連 12旅団隷下から東方混成団に
(2013年3月26日) 2013年4月30日更新
 【武山】48普連は3月26日、東部方面混成団への編合完結式を行った。

http://www.asagumo-news.com/homepage/htdocs/news/newsflash/201304/130430/13043008.html

即応予備自の任務完遂式実施
4中隊廃止で12特科隊(2013年3月17日) 2013年4月30日更新
【栃木地本】12特科隊は3月17日、4中隊の廃止に伴う即応予備自衛官任務完遂式を行った。

http://www.asagumo-news.com/homepage/htdocs/news/newsflash/201304/130430/13043007.html

9施群に391施設中隊を新編 小郡駐で改編式
(2013年3月26日) 2013年4月30日更新
【小郡】9施設群は3月26日、小郡駐屯地で改編式を実施した

http://www.asagumo-news.com/homepage/htdocs/news/newsflash/201304/130430/13043006.html


新生部隊の訓練始動
10特連 圧巻のFH70集結
全60門並べ改編式(2013年4月1日) 2013年4月30日更新
 10特連が装備する155ミリ榴弾砲FH70を60門ずらりと並べ、改編事業開始式を行う同隊の隊員(4月1日、豊川訓練場で)
 全国の駐屯地・基地では、24年度末改編で生まれ変わった新生部隊の訓練をスター
トさせている。

http://www.asagumo-news.com/homepage/htdocs/news/newsflash/201304/130430/13043001.html

NBCに迅速対処 各駐屯地で化学隊を新改編
(2013年3月26日) 2013年4月30日更新
 東北方で最初に配備されたNBC偵察車の前で記念撮影を行う6特防隊員(3月26日、神町駐屯地で)
 【神町】6特殊武器防護隊は3月26日、東北地域で初めてとなる「NBC偵察車」の配備に伴う編成完結式を神町駐屯地で行った。

http://www.asagumo-news.com/homepage/htdocs/news/newsflash/201304/130430/13043002.html
北大路機関:補足記事 |

平成二十五年度五月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2013.04.27・28・29)

◆駐屯地祭・基地祭・航空祭
•5月3日・4日:丸亀お城祭り掃海艇まきしま一般公開・・・http://www.mod.go.jp/msdf/index.html
•5月5日:岩国基地日米フレンドシップデイ中止・・・http://www.mccsiwakuni.com/
•5月5日・6日:博多港ミサイル艇おおたか一般公開・・・http://www.mod.go.jp/msdf/sasebo/

◆注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

第二北大路機関広報 |

Weblog北大路機関補足:2013-05-01日付 2番目のMV-22飛行隊の日本配備

2番目のMV-22飛行隊の日本配備
2012年6月29日、米国政府は日本政府に対し、米海兵隊は、普天
間飛行場において、MV-22ティルトローター機により飛行隊を更新
し、同機1機につき1機のCH-46を退役させるという通報を行った。
同年7月下旬、米国政府は、普天間飛行場における最初のMV-22飛
行隊VMM-265のための12機のMV-22を岩国飛行場に陸揚げ
し、同年10月に普天間飛行場への移動を完了させた。
本年夏に普天間飛行場においてCH-46飛行隊HMM-262に代わ
ることとなる2番目のMV-22飛行隊VMM-262に関しては、1
2機のMV-22が岩国飛行場に陸揚げされ、その後に普天間飛行場に
移動することとなる。


http://www.mod.go.jp/j/press/news/2013/04/30b_1.pdf
北大路機関:補足記事 |
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