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第二北大路機関

第二北大路機関は、Weblog北大路機関メンテナンス時及びPC不調時の予備として設定されたブログです。

空母いぶき映画化と軍事的視点(伊勢の応):日米の艦長、艦長は指揮官か責任者か

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空母いぶき、一巻だけ半分ほど詠んだ、というお話を先に記しましたが、一つだけ、航空自衛官が艦長を、という設定がちょっと意味不明です。米海軍では空母艦載機操縦士が空母艦長を担う為、との背景があるようですが、艦長に関する日米の違いがある

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はるな、ひえい、しらね、くらま副長、海上自衛隊ではヘリコプター搭載護衛艦副長は航空操縦士が担っています、兎角護衛艦では航空部隊は上院ではなくお客さん扱いという話を聞くのですが、航空機主体の護衛艦では航空運用を第一に考え、艦長を補佐する必要がある、ということ

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ニミッツ艦長、空母艦載機の操縦要員が艦長を担っているのですが、日米では艦長について、アメリカでは航空母艦全体の指揮官であるのに対し、日本では護衛艦の全責任者、という点で異なるのです、これは似て非なるもの

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海上自衛隊では護衛艦全体の責任者である事から、艦長は出入港や港湾停泊中においても艦において全責任を担います、つまり操艦を含めて責任を負う訳で、仮に航海士が操艦していた場合でも万一の際に責任を免れる事は出来ません

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アメリカ海軍では出入港は水先案内人任せ、航行中に事故が発生した場合でも艦長は当直に無い限り、責任を負わない場合さえあります、戦闘に勝つ事が任務であり航行や出入港は責任外、という事ですね。この日米差を考えますと、漫画設定は少々無理を感じます

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伊勢の応 |

空母いぶき映画化と軍事的視点(伊勢の応):空母あかぎシリーズも読もう!

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空母あかぎ、砧大蔵先生の著書ですが、この作品は第一巻がインドネシア政変と軍事政権のマレーシア侵攻を背景に海上自衛隊がシーレーン防衛へインドネシア新軽空母に対抗するもの、第二巻がインド軍の海上封鎖へインド海軍新空母と対抗するもの

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ひゅうが型護衛艦建造前の作品ですが、空母あかぎ、とはヘリコプター搭載護衛艦はるな型を置き換える満載排水量12000tの全通飛行甲板型護衛艦で、AV-8Bハリアー攻撃機を搭載する、というものでした。AV-8B性能はF-35Bよりも大分限られる

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ハリアーが活躍する作品ですが、作品を通じて描かれた想定戦場は那覇基地や新田原基地よりも遥かに南方、航空自衛隊基地からの支援が及ばない遠距離、というものでした。一方、E-767早期警戒機やF-15J戦闘機は友好国タイの空軍基地へ展開し支援しています

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シーレーン防衛、空母あかぎ作品世界で示されたのは日本本土の基地から行動圏外の遠隔地において日本の存続に非常に大きな影響を及ぼす事態が発生した場合に、戦力投射、つまりプレゼンスを展開する手段として、軽空母が描かれていたというもの

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空母いぶき、しかし、こちらの方は無理にヘリコプター搭載護衛艦へF-35B戦闘機を搭載して派遣せずとも、最寄りの那覇基地から尖閣諸島は400kmしか離れておらず、AIM-120D空対空ミサイルの射程は180km、軽空母に乗せ換える必要あるのかな、という印象です

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空母いぶき映画化と軍事的視点(伊勢の応):南西防空の主柱は那覇基地と嘉手納基地

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空母いぶき、その設定の詳細は幾つか読まずともどうしても基地や駐屯地でお聞かせいただく機会と御縁があるのですが、尖閣諸島に中国軍が侵攻したという想定、この場合は軽空母の出番ではなく基本的に那覇基地と嘉手納基地からの航空作戦となる

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尖閣諸島侵攻に際し、中国軍がどのような作戦を展開したのかについてまでは作品の内容を知らないのですが、防衛出動命令が発令されたならば、那覇基地の第9航空団、恐らく連載開始当時はまだ第83航空隊であったと考えられますが、ここが出る

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那覇基地は同時に全国の航空部隊終結の一大拠点となります、この為、航空自衛隊が運用するF-35,作品世界ではどの程度の飛行隊がF-35Aに機種転換しているかは不詳ですが、集結する事となるでしょう

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南西諸島防衛を考えれば、沖縄本島の拠点基地機能が第一となりまして、これは那覇基地に備蓄できる航空燃料や航空機整備能力と航空弾薬備蓄能力の大きさが背景にあります。言い換えれば那覇基地程、護衛艦の艦内に弾薬や燃料を搭載出来得ません

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中国海軍が仮に南西諸島侵攻に際し航空母艦を進出させた場合でも状況は同じです、もっとも、那覇基地や嘉手納基地が中国軍が誇るH-6ミサイル爆撃機の巡航ミサイル飽和攻撃により一時的に機能不随となった数日間ならば、多少用途は有り得るかもしれない

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空母いぶき映画化と軍事的視点(伊勢の応):いろいろとご意見在りましたので

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空母いぶき、かわぐちかいじ氏の長編架空戦記漫画です。海上自衛隊が日中関係の緊迫化を背景に護衛艦いずも型の拡大改良型いぶき、を建造、その艦載機としてF-35B戦闘機を搭載するというもの

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空母くらま、というタイトルでしたら、1にも2にも飛びついていたと思うのですが、空母あかぎ、というタイトルの小説は砧大蔵先生の架空戦記小説で1巻から3巻まで発売されていまして

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ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦へF-35B戦闘機を搭載するべきという視点の提示を随分前から行っていますので、この架空戦記漫画“空母いぶき”への感想を求められる事はあるのですが、意外に思われるかもしれませんが当方は殆ど読んでいません

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珈琲巡りという趣味の傍ら、喫茶店で一巻の半分まで読んだことはあるのですが、多分似たような事を北大路機関に掲載するであろう、という事から影響を受けないよう、敢えて距離を置いていた作品でもあります、が、多分に耳には入る

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南西諸島での緊張を背景に海上自衛隊がヘリコプター搭載護衛艦の延長線上にF-35B戦闘機を搭載する空母を建造する、という内容です。しかし、おそらく多くの識者や知識人が指摘されていると思うのですが、南西諸島防衛の中枢は那覇と嘉手納なのですよね

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伊勢の応 |

オーバーツーリズムを考える“持続可能な観光国際”:NHK特集と京都観光

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オーバーツーリズム、NHKが特集した事で話題となった命題について少し考えてみましょう。オーバーツーリズムの定義とは簡単に言えば観光客過多、観光地に容量限界以上の観光客が押し寄せる様子のこと

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京都等はその筆頭に在ると思います。その昔、市バスには例えば北大路通り、観光客は急行101系統で観光地を巡るものであり、外周系統の205系統等はそれ程混雑していませんでした

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しかし、205系統バスは昨今、始発の京都駅からかなり行列する事が常態となっていまして、成程座るのは少々難しいものとなっています。それも祭事期間というような一過性ではなくこれが恒常化してきている

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オーバーツーリズムに関する問題点は、容量限界を超えてしまう事で地域社会が成り立たなくなる事です。申し訳ない表現ですが人が多くなれば情景も雰囲気も変わりますし、移動一つとっても弊害の方が大きくなります

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元々の観光地であれば観光客はある程度増大しても対応できるようなものなのですが、それにも限度があります、大勢の観光客を収容するには高層ホテル等が必要となりますが、そもそも観光客が求める街の姿とはここで乖離してしまう

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榛名の旅 |

鞍馬の考:忍び寄るオーバーツーリズム 日本も危機に?

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忍び寄るオーバーツーリズム 日本も危機に?、NHK報道です

この日とのいない状況を京都のこの場所で撮影する現代の難しさ。オーバーツーリズム。京都の話だなあ、と思ったらば京都の話でした。実は北大路機関で一時期京都の名所旧跡特集を掲載しない期間が長くありましたが、これは普通に観光客が多すぎるようになり、2005年頃のような静寂を伝えられる写真を撮影し掲載する事が難しくなった、というものがあります。だからこその榛名の旅、として人の少ない地域を散策している訳ですが、京都の容量には限度があります

↓以下NHK
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鞍馬の考 |

鞍馬の考:焦点:英国にようやく自動化の波、ブレグジットで人材流入減

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焦点:英国にようやく自動化の波、ブレグジットで人材流入減 ロイターコラムです

イギリス、どうなるか。ブレクジットの大きな理由は安い労働力の流入によりイギリス国内の雇用が奪われる、としてEUの統制と移動の自由から離脱する、ということでしたが、実際に急激な人手不足が発生し、現代の日本のような状況に、何の準備も無く投げ込まれた、という実情があるようです。自動化、勿論必要な変革ですが、問題はその設備投資による一時的な高コスト化が長期的に、対外市場喪失など悪影響を受けるのではないか、という点です。唯一の僥倖はイギリスには現代、有力な輸出産業が無く、海外市場を奪われる可能性はやや低い点でしょうか

↓以下ロイターコラム
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鞍馬の考 |

ポール・アレン氏が死去 米マイクロソフト共同創業者、65歳 北大路機関補足記事

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ポール・アレン氏が死去 米マイクロソフト共同創業者、65歳 AFP報道です

翔鶴と大鳳、ポール-アレン氏の探索チームは史上最大の空母決戦となったマリアナ沖海戦に沈んだ日本空母の探索を行っていたようです。これはNHKが10月11日に特集した“マリアナ沖に眠る沈没軍艦を探せ”として世界で初めて調査同行が認められた取材に、艦名を明かせないが二隻の軍艦を探している、と翔鶴と大鳳を思わせる示唆が為されています

↓以下AFP
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