Weblog北大路機関補足:2012-11-24日付 森本防衛大臣臨時記者会見2012-11-27 Tue 22:20
大臣臨時会見概要
平成24年11月27日(17時05分~17時18分) 1 発表事項 今日、私は大臣になって初めて橫田基地に来て、かつて在日米軍司令部には入ったことがあるのですが、航空自衛隊の府中から橫田に移転してきた航空総隊の司令部の建物には初めて入りました。航空総隊がどういう部隊の指導をやっているかということをブリーフィングを受けて、非常に機能的に司令部の建物及び航空総隊の部隊全体を統括する指揮系統を見て、訓示で申し上げたように大変しっかりした機能を備えた部隊ができているので、部隊の機能としてはほぼ完璧な状態なのではないかと思って、それはそれなりに感動しました。同時に、ここには在日米軍司令部がありますので、長島防衛副大臣と一緒に在日米軍司令官と3人で当面するいろいろな問題を話しました。ご承知のとおり、日米間には今年の年末にかけて、今年4月の「2+2」の合意に基づくいろいろな仕事を今、我々は抱えています。年末に向けて、沖縄の嘉手納以南の土地の返還だとか、グアムの問題だとか、オスプレイの運用だとか、いろいろな課題を抱えていますし、またガイドラインという作業もまたやっているわけですが、皆様の主として関心は在日米軍の兵員が起こした一連の不祥事にあると思うので、その問題についてどういう話をしたかということについて、取りまとめてお話しておこうと思います。ご承知のとおり沖縄で起きた女性への暴行事件以降、米兵によるいろいろな事件がこのところ先週末にかけてたくさん起こってきたので、我が方からはかねてより綱紀粛正並びに事故の再発防止というものを申し入れてきたわけです。今日の会談でも、一連の在日米軍兵士による事件の発生というものについて、我が方から遺憾の意を表明しました。在日米軍司令官からは「たいへんいろいろな問題を起こして申し訳ない」ということで、非常に真摯な態度で謝罪されるとともに、いろいろな問題に今、取り組んでいるということについてお話がありました。ご承知のとおり、沖縄では米軍と地元沖縄と政府の3者のいわゆるワーキングチームが、会合として明日行われるということであり、さらに、先週からいわゆる生活指導巡回というアメリカのミリタリー・ポリスによる夜の巡回というのが始まっていることはご承知のとおりです。その巡回を行っている限りにおいて、その巡回先で何か起きているということではないのですが、全体として米兵のいろいろな事件が、沖縄だけではなくて先週末は神奈川県等でも起こったわけで、在日米軍司令官に全部の責任を覆い被せるというのは少し無理があって、皆さんあまりご存知ないと思いますが、在日米軍司令官というのは、在日米軍全体を、全てを指揮している指揮官では必ずしもないので、在日米軍を代表して日本といろいろなやりとりをするという立場にあるわけで、第5空軍司令官である在日米軍司令官が海軍とか海兵隊とか、陸軍とかという部隊に対して指揮権を持っているということではないのです。他方、部隊指揮官に対して兵員の指導を徹底するよう、いろいろな指導を行うということは、これはできると思いますし、また各四軍のいろいろなシステムが違う状況下において、在日米軍司令官としてできることは何であるかということを模索しているところだと思います。私の方からは、生活巡回指導という、いわゆるパトロール、それから夜間の外出禁止という、かなり思い切った措置を沖縄で取っているということについては一定の評価をしながらも、なお、なかなか事故が完全になくならないということについて、「これからどう問題を処理して行くのかということを、日米で真剣に話し合いましょう」ということを、お互いに今日は話し合ったところです。率直に言って私の方からは、思いつきであってはいけないのですけれども、アメリカ軍のミリタリー・ポリスというか、軍事警察だけのパトロールではなくて、日本側と一緒にパトロールするという方法はないのか、これから日米で考えていこうということも提案しました。これは警察の方々や沖縄の全面的な協力が必要なので、私が提案したからといって明日から実現するということではないのですけれども、できるだけ日本とアメリカが協力して、いろいろなこの種の事件を撲滅して、再発防止をするという方法を考えて行かないといけないということだと思います。在日米軍もご承知のとおり、リバティカード・プログラムといって、日本語になかなかならないのですが、外出許可証みたいな制度がアメリカにはあるのですが、これは四軍が全然異なるシステムの元でルールができていて、それをどういうふうに統一した制度にするかということも在日米軍が抱えている問題で、これも今日考えたから明日実行できるということではなく、我々もそうですけれども、1つの組織、別々のルールがあるのを、どうやって調整をしながら統一したシステムにしていくかということは、これから考えて行かなければいけないので、当面できることはする。それからもう少し中・長期的に措置を考えていかないといけないものについては、日米間で協議をしてやっていくということを、今日は日米で話し合ったところです。 2 質疑応答 Q:先ほど大臣は、「日本とアメリカで共同でパトロールする」という案を仰ったというお話しですけれども、アンジェレラ司令官からはどういった反応があったのか。 A:「それは興味のある案なので検討したい」ということを言われまして、これは、アメリカの方はむしろ前向きに考えたとしても、日本側で協力を仰がないといけないことなので、今もうアメリカがやっているものを、日本と一緒にということは、日本側がそれに乗ってくれないといけないので、アメリカ側が前向きに考えてくれても、これは日本側で特に、やっぱり警察の方とか、地元の方の協力が必要だということになるのだろうと思います。 Q:在日アメリカ海軍が、夜間の飲酒禁止令を出したという話ですけれども、それについて言及はあったのでしょうか。 A:これは、在日米軍司令官の指示に基づいて、各軍が自分の軍種の指導をやるというのは、これは海軍であれば在日米海軍司令官の権限ですから、在日米軍司令官が全権を持っているということではありませんけれども、海軍は海軍として第7艦隊に夜間の禁止というものを命じたわけです。これが他の軍種に広がるかどうかというのは、別々にそれぞれの指揮官が別途、下のレベルで考えるということなので、まだそこまでは至っていないということではないかと思います。 Q:大臣が提示された警察の方とかも交えてのパトロールという件なのですが、これについては関係省庁の大臣ですとか官房長官とかそういった方との調整は終わっているのでしょうか。 A:全然終わっていません。明日の地元における協議の結果を見てから、部内の調整をしようと思っています。 Q:この共同パトロールというのは、毎回再発防止策の中で上がってくるのですが、警察の権利の問題でずっとそれができないというか、そういった話もずっとあって今まで行われていないのですが、それを踏まえた上で、そういった共同パトロールというのは大臣がおっしゃっているのでしょうか。 A:米軍が行おうとするパトロールを今回警察が認めてといいますか、「accept」してくれたということ自身が一つの大きな前進であると思いますので、それから先にどのように進むかというのは、これからの課題だと思います。 Q:生活巡回のパトロールというのはすでに嘉手納基地とか北谷町で行われていて、今回、那覇市で初めて制服による巡回ということで、すでにパトロール自体は行われているのですが。 A:しかし、那覇市で今までなかなか警察の方々の協力が必ずしも得られなかったのを、今回できるようになったというのは一つの前進なので、さらに一緒に行うというのは実現するかどうかはわかりませんけれども、次のステップであると思います。 Q:在日米軍の方から、追加的な再発防止策のいつ頃できるかという目途という、リバティーカード制度の見直しも含めたものというのは、時期の明示とかはあったのでしょうか。 A:これは今申し上げたように、四軍の調整が必要だと思いますので、少し時間がかかると思います。 Q:具体的な時期みたいなものは。 A:ありませんでした。 http://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2012/11/27a.html スポンサーサイト
|
| HOME |
|